【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家ゆたぽん氏:直近のテーマ株動向(次世 代通信5G)と今後の見通し
[16/02/01]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家ゆたぽん氏(ツイッター:@yutanpo104 )が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2016年1月31日21時00分に執筆
政府が2020年の実用化を目指している、現在の100倍の通信速度を実現する「第5世代通信システム(5G)」関連銘柄が1/27(水)から動意付いています。1/26(火)に、総務省が有識者による懇談会を設け、今後想定される新たなサービスや課題について検討を始めたという報道が関連銘柄急騰のきっかけとなったようです。
5Gに関しては海外含め、これまでにも何度か話題に挙がりましたが、関連銘柄の反応は限定的でした。では、なぜ今回テーマとして盛り上がりをみせているのか?その大きな要因は〈自動運転に不可欠である〉ということが周知されたためだと思われます。
※自動運転には1平方キロメートル当たり100万台もの端末が接続できるという第5世代の通信環境が欠かせないといわれています。
自動運転関連銘柄に関しては私が改めて触れる必要のないくらい、昨年から国策銘柄として、そしてロボットベンチャーのZMP社上場思惑で、折にふれて急騰を演じてきました。その一大テーマである自動運転に不可欠ということで、今回5G関連銘柄の一斉急騰に繋がったのではないでしょうか。
5G関連銘柄として、四季報にも<5G>の記載があるサイバーコム<3852>、アルチザネットワーク<6778>に真っ先に資金が集中し連続ストップ高の急騰を演じており、テーマの主役となっています。それに追随するように、構造計画研究所<4748>、ネクストジェン<3842>、アイエスビー<9702>、ヨコオ<6800>、PALTEK<7587>、理経<8226>なども関連銘柄としての思惑から商いが増えているようです。
今後の展開として、サイバーコムが2/2(火)の大引け後に第三四半期決算発表があります。現在サイバーコムにはほとんど売り物が出ていない状態ではあるものの、先日も述べたように決算前後にテーマ株プレミアムの剥落が起きるのかに注目する必要があります。
また、先行して動いているアルチザネットワーク(貸借銘柄)が調整入りすれば、自ずと三番手以降の銘柄にとっては逆風となりますので、くれぐれも主役2銘柄の動向は注視していきたいところです。
さらに、先週末の日銀による金融政策変更「マイナス金利導入」に関連して、不動産セクターをはじめとした新たな物色対象、2月に入り中国春節を意識したインバウンド関連銘柄(爆買い消費関連の他、民泊・医療ツーリズムなど比較的新しいインバウンドテーマも含め)への仕掛けなど監視すべきテーマは豊富です。
以上のことから、今回賑わいを見せる5G関連の中でも、とりわけ自社製の技術を有しているわけでもなく継続して盛り上げる妙味がないものは、週明け早々にも物色の対象から外れてくる危険性があります。日中はテーマ間の強弱バランスを常に意識し、どこに最も資金が流入しているのかを見誤らないようにしていきたいところです。
また、この時期は決算に絡んだ需給要因も個別銘柄に大きく影響してきますので、個人的には難易度の高い相場になると考えております。
最後に、次世代通信5Gは通信インフラとして、自動運転の他にもドローンなど様々な技術革新に大きく関与してくるものではありますので、今回動意付いた銘柄についてきちんと整理していればいつか役に立つ時はくるでしょうし、今後の展開に大いに注目していきましょう。
あれこれ書きましたが、すべては大口の都合、需給次第ということで、先のことはわかりませんので悪しからず。
追記
先日寄稿させていただいたVR/AR関連の続報として、「米アップルが極秘チームを結成し仮想現実端末を開発か」というニュースがありましたので、前回挙げた関連銘柄が動意する場合は、先日ソニー<6758>傘下入りが決定したアルティアセミコンダクター社関連であり、VR/AR関連のジグソー<3914>、ピクセラ<6731>の両銘柄を追加して監視していきたいところです。
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執筆者名:ゆたぽん(ツイッター:@yutanpo104 )
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