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フルスピード Research Memo(4):ターゲティング広告配信機能は場所属性を細分化して配信する機能が好評

注目トピックス 日本株
■業績動向

(2)事業セグメント別動向

○インターネットマーケティング事業
インターネットマーケティング事業の売上高は前年同期比12.8%増の3,954百万円、セグメント利益は同131.4%増の165百万円となった。売上高はSEO対策を含めたSEM広告ソリューションの回復や、アフィリエイト広告、SNSやニュースサーキュレーションサイトでの広告運用(以下、ネイティブアド)などが伸びて増収に転じた。

利益面では収益柱であったSEM広告ソリューションの回復が大きく寄与した。前期はSEO対策で外部施策型SEO※1から内部施策型SEO※2やコンサルティング型サービスに事業構造を進めた過渡期に当たり、一時的に収益性が低下したが、当期は通常ペースに収益水準が戻った格好だ。

※1外部施策型SEO:自社サイトに対する外部リンクを増やすことで検索結果上位に表示する施策のこと
※2内部施策型SEO;自社サイト内のページ数やタイトルタグ、文章量、キーワードバランス、テーマなどを検索エンジンのアルゴリズムに合わせて最適化していくことで、検索結果上位に表示する施策のこと。外部施策型と比べると手間が掛かるものの、検索アルゴリズム変更の影響を受けにくいとされている。

○アドテクノロジー事業
アドネットワーク事業の売上高は前年同期比37.8%増の4,395百万円、セグメント利益は同53.0%増の549百万円と大幅増収増益となった。売上高の9割強を占めるASP事業が好調に推移したことに加えて、「AdMatrix DSP」の売上げが前年同期比2.6倍増と急伸したことが要因だ。利益面では増収効果に加えて、前期に前倒しで計上した開発費が一巡したことも寄与している。

ASP事業の増収率は約3割増と業界平均を上回る伸びとなったようだ。クライアントの業種別で見ると、ヘルスケア、金融向けのほか人材派遣向けなどが好調に推移した。有力アフィリエイターの維持・獲得が順調に進んだことに加えて、前期からスマートフォン向けの展開を積極的に進め、取扱いプロモーション数を拡大したことなどが売上の大幅増につながったとみられる。

また、「AdMatrix DSP」は当第2四半期より本格的な営業活動を開始し、フルスピード<2159>の主力顧客層である中小企業において着実に受注を獲得したことが売上増につながっており、また直近では大手ナショナルクライアントからの発注も増えてきていると言う。同サービスでは他社との差別化を図るため、ターゲティング広告配信機能において、天候や地域、オフィスなど顧客の場所の属性を細分化して配信する機能を付加していることも好評を得ているようだ。

○その他事業
その他事業の売上高は前年同期比208.2%増の59百万円、セグメント利益は同508.6%増の24百万円となった。売上高、利益とも規模が小さいため、詳細は省略する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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