オークファン Research Memo(1):リバリュー買収によりBtoBマーケットプレイス事業を一段と強化
[16/03/01]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
オークファン<3674>は、ネットオークション・ショッピングの比較検索サイト「aucfan.com(オークファン)」を始めとした情報提供事業を展開している。過去蓄積してきた300億件を超える実売価格データを武器に、個人(Reseller)及び個人事業主(Small-B)などの売り手を中心にサービスを提供してきたが、2015年7月にディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>よりBtoBマーケットプレイス事業「(株)NETSEA(ネッシー)」を取得し、BtoB向けEC市場へ本格的に参入した。同年9月末の同社サイトのUV(ユニークビジター)数は月間1,500万人を超え、一般会員数は578千人、プレミアム会員数は48,958人に達する。
NETSEAの子会社化によりBtoBマーケットプレイス市場へ本格的な参入を果たしたことを受けて2014年に発表した中期経営計画「NEWパラダイム2017」(2017年9月期目標:売上高30億円、経常利益8億円)をロールオーバー。保有データを軸にメディア事業、ソリューション事業、マーケットプレイス事業の3つの事業の相乗効果を生み出すという新たな成長モデルを打ち出し、2018年9月期に売上高40億円、経常利益12億円を達成することを目標として掲げた。
中期経営計画初年度の2015年9月連結業績は、売上高1,507百万円(前期単独実績1,006百万円)、営業利益171百万円(同406百万円)となった。売上高はプロモーション、スクール事業の強化などによる課金会員数の伸びやNETSEA子会社化の効果で前期を大きく上回ったものの、営業利益は戦略的投資実行により前期を下回ったが、会社計画(売上高1,500百万円、営業利益170百万円)どおりで着地した。続く2年目の2016年9月期は、戦略的先行投資を継続するものの、aucfan.com及びNETSEAの課金収益の増加を前提に売上高2,101百万円(前期比39.4%増)、営業利益223百万円(同30.4%増)と2ケタ増収・営業増益を予想している。2月12日に発表した、2016年9月期第1四半期(15年10月-15年12月)決算では、売上高は前年同期比76.8%増の513百万円、営業利益は同122.7%増の83百万円と順調なスタートを切った。弊社では、主力のメディア事業を中心に業績拡大が続くと予想しており、2016年9月期会社計画は保守的であると見ている。
こうした状況下で注目されるのが、今年1月に行った流通・製造業の資産を流動化するアセットリクイデーション事業を運営する(株)リバリューの買収だ。弊社では、この買収により同社のBtoBマーケットプレイス事業が一段と強化され、同社の成長モデルがより強固になったと考える。今後、買収のシナジー効果の顕在化による既存事業の一段の成長に加えて、企業在庫を担保とした融資(Asset-Based Lending)等のFinTech分野の新規ビジネスの創出も予想される。2017年以降の成長加速に向けた土台作りが着実に進行していると考えられ、今後のBtoBマーケットプレイス事業の動向は要注目である。
■Check Point
・価格情報比較サイト「aucfan.com(オークファン)」の運営を中心に情報提供事業を展開
・中期経営計画「Newパラダイム2017」をロールオーバー。保有データを軸とする新たな成長モデルを定義
・戦略的投資を継続しながらも収益性の高い事業へシフトすることにより2ケタ増収・営業増益を予想
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
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NETSEAの子会社化によりBtoBマーケットプレイス市場へ本格的な参入を果たしたことを受けて2014年に発表した中期経営計画「NEWパラダイム2017」(2017年9月期目標:売上高30億円、経常利益8億円)をロールオーバー。保有データを軸にメディア事業、ソリューション事業、マーケットプレイス事業の3つの事業の相乗効果を生み出すという新たな成長モデルを打ち出し、2018年9月期に売上高40億円、経常利益12億円を達成することを目標として掲げた。
中期経営計画初年度の2015年9月連結業績は、売上高1,507百万円(前期単独実績1,006百万円)、営業利益171百万円(同406百万円)となった。売上高はプロモーション、スクール事業の強化などによる課金会員数の伸びやNETSEA子会社化の効果で前期を大きく上回ったものの、営業利益は戦略的投資実行により前期を下回ったが、会社計画(売上高1,500百万円、営業利益170百万円)どおりで着地した。続く2年目の2016年9月期は、戦略的先行投資を継続するものの、aucfan.com及びNETSEAの課金収益の増加を前提に売上高2,101百万円(前期比39.4%増)、営業利益223百万円(同30.4%増)と2ケタ増収・営業増益を予想している。2月12日に発表した、2016年9月期第1四半期(15年10月-15年12月)決算では、売上高は前年同期比76.8%増の513百万円、営業利益は同122.7%増の83百万円と順調なスタートを切った。弊社では、主力のメディア事業を中心に業績拡大が続くと予想しており、2016年9月期会社計画は保守的であると見ている。
こうした状況下で注目されるのが、今年1月に行った流通・製造業の資産を流動化するアセットリクイデーション事業を運営する(株)リバリューの買収だ。弊社では、この買収により同社のBtoBマーケットプレイス事業が一段と強化され、同社の成長モデルがより強固になったと考える。今後、買収のシナジー効果の顕在化による既存事業の一段の成長に加えて、企業在庫を担保とした融資(Asset-Based Lending)等のFinTech分野の新規ビジネスの創出も予想される。2017年以降の成長加速に向けた土台作りが着実に進行していると考えられ、今後のBtoBマーケットプレイス事業の動向は要注目である。
■Check Point
・価格情報比較サイト「aucfan.com(オークファン)」の運営を中心に情報提供事業を展開
・中期経営計画「Newパラダイム2017」をロールオーバー。保有データを軸とする新たな成長モデルを定義
・戦略的投資を継続しながらも収益性の高い事業へシフトすることにより2ケタ増収・営業増益を予想
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
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