オークファン Research Memo(6):中期経営計画の概要
[16/03/01]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績及び中期経営計画
具体的には、オークファン<3674>が保有する300億を超えるBtoC・CtoCの取引のデータとNETSEAの持つBtoBの新たな商品データにより、「モノ」の流通と価格を掌握することが可能となり、各サービス会員に対する相互誘導により流通量を高め、新たに物流、金融機能を追加した「情報+マーケットプレイス」のワンストップサービス提供体制を構築するというもの。加えて、国内で構築したマーケットプレイス事業を日本の良質な商品に対する中国、アジア諸国のニーズの高まりに注目し、数兆円の市場規模が見込まれているアウトバウンド市場へ拡大していく戦略である。
メディア、データ、マーケットプレイスのすべての領域において、売上・KPI目標を定め、各々を伸ばす戦略を展開する。具体的なKPIは、メディアは基盤であるメディア「オークファン」のUVをKPIとし、プロモーション強化施策、SEO対策、eマーケットプレイス各社とのアライアンス強化などにより、ユーザー数の拡大、運営ノウハウの提供により更なる成長を図る。データに関しては取得件数とジャンルをKPIとし、クローラー技術、データマイニング技術、機械学習を活かした多様な売買データを利用できる分析ツールを提供することにより成長を図る。加えて、マーケットプレイスは流通額をKPIとし、サプライヤー成長コンサル、新市場の開設、物流業務の開設、海外バイヤーとの連携により、更なる成長を図るという内容となっている。
●リバリューの買収について
新たな成長モデルのうちBtoBマーケットプレイス事業を一段と強化することになると注目されるのが、16年1月に行ったリバリューの買収だ。
同社と流通・製造業の資産を流動化するアセットリクイデーション事業を展開するリバリューとの具体的な相乗効果として、リバリューの「リバリューBtoBモール」が同社の「aucfan.com」の巨大なバイヤーネットワークの新たな仕入れ先になるほか、同社の価格データ及びデータ解析技術をリバリューの「トレンドナビ」に活かすことで、企業の保有在庫の適正なプライシングを行うことができるようになることが挙げられる。これは、企業の資産流動化に貢献する一方で、将来的に企業在庫を担保とした融資等、FinTech分野への進出の土台作りを可能とする。また、NETSEAは、リバリューと相互の顧客やリソース共有により経営基盤を強化することができることに加えて、商材を持つサプライヤーはNETSEAと「リバリューBtoBモール」とを使い分けることが可能となり、バイヤーネットワークを共通化することで多様な商品を国内・海外に供給する体制を構築できるようになる。今後のBtoBマーケットプレイス事業の動向は要注目である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
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具体的には、オークファン<3674>が保有する300億を超えるBtoC・CtoCの取引のデータとNETSEAの持つBtoBの新たな商品データにより、「モノ」の流通と価格を掌握することが可能となり、各サービス会員に対する相互誘導により流通量を高め、新たに物流、金融機能を追加した「情報+マーケットプレイス」のワンストップサービス提供体制を構築するというもの。加えて、国内で構築したマーケットプレイス事業を日本の良質な商品に対する中国、アジア諸国のニーズの高まりに注目し、数兆円の市場規模が見込まれているアウトバウンド市場へ拡大していく戦略である。
メディア、データ、マーケットプレイスのすべての領域において、売上・KPI目標を定め、各々を伸ばす戦略を展開する。具体的なKPIは、メディアは基盤であるメディア「オークファン」のUVをKPIとし、プロモーション強化施策、SEO対策、eマーケットプレイス各社とのアライアンス強化などにより、ユーザー数の拡大、運営ノウハウの提供により更なる成長を図る。データに関しては取得件数とジャンルをKPIとし、クローラー技術、データマイニング技術、機械学習を活かした多様な売買データを利用できる分析ツールを提供することにより成長を図る。加えて、マーケットプレイスは流通額をKPIとし、サプライヤー成長コンサル、新市場の開設、物流業務の開設、海外バイヤーとの連携により、更なる成長を図るという内容となっている。
●リバリューの買収について
新たな成長モデルのうちBtoBマーケットプレイス事業を一段と強化することになると注目されるのが、16年1月に行ったリバリューの買収だ。
同社と流通・製造業の資産を流動化するアセットリクイデーション事業を展開するリバリューとの具体的な相乗効果として、リバリューの「リバリューBtoBモール」が同社の「aucfan.com」の巨大なバイヤーネットワークの新たな仕入れ先になるほか、同社の価格データ及びデータ解析技術をリバリューの「トレンドナビ」に活かすことで、企業の保有在庫の適正なプライシングを行うことができるようになることが挙げられる。これは、企業の資産流動化に貢献する一方で、将来的に企業在庫を担保とした融資等、FinTech分野への進出の土台作りを可能とする。また、NETSEAは、リバリューと相互の顧客やリソース共有により経営基盤を強化することができることに加えて、商材を持つサプライヤーはNETSEAと「リバリューBtoBモール」とを使い分けることが可能となり、バイヤーネットワークを共通化することで多様な商品を国内・海外に供給する体制を構築できるようになる。今後のBtoBマーケットプレイス事業の動向は要注目である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
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