ショーケース Research Memo(7):新機能追加や新サービス投入の効果によりeマーケティング事業の成長が加速
[16/03/16]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
(3)セグメント別の状況
○eマーケティング事業
ショーケース・ティービー<3909>の売上高は988百万円(同25.4%増)、セグメント利益は679百万円(同20.3%増)と2ケタ増収・増益を確保した。売上高の増加の要因として、1)スマートフォン最適化サービスは、Google検索順位のアルゴリズム変更(昨年4月)等の影響から「スマートフォン・コンバータ」及び「フォームコンバータ」の既存サービスが堅調となったことや、新サービス「スマートリンク」投入効果などにより、順調に推移したこと、2)入力フォーム最適化サービス「フォームアシスト」も「Yahoo!ID連携機能」、「オートコンプリート機能」などの新しい機能拡張の効果により売上が拡大した、3)One to Oneマーケティングを行う「サイト・パーソナライザ」は、複数のDSP※を組み合わせて広告配信を行うトレーティングシステム「ターゲットオン」や、「ナビキャストAd」の新広告サービスと連携したことで、広告関連の売上拡大に寄与した??ことを挙げることができる。
※Demand Side Platformの略。複数のオンラインメディアの広告枠を束ね、閲覧履歴等の属性情報に基づいて広告配信システム。
2015年12月末の累計アカウント数は6,297件(同15.4%増)したほか、アカウント別の顧客単価は前期の36,947円から45,499円へ、大幅に上昇した。単価上昇の要因は、ワンストップ体制の推進により、顧客企業に対するコンサルティングを手厚くしたため、スマートフォン対応を中心に、複数商品を利用するアカウントが増えたことと、eマーケティング事業開始時に、顧客拡大の施策として行ったボリュームディスカウントや、導入時の廉価版利用から、通常の高単価アカウントへの移行が進んだことがプラス寄与した。
四半期の業績動向を見ても、アカウント数と単価の上昇を反映し、売上高、利益ともに順調に積み上がる格好となっており、ストック型ビジネスモデルであることを改めて確認できる結果となっている。
○Webソリューション事業
売上高は248百万円(同27.7%増)、セグメント損失は3百万円(前期は2百万円の黒字)となり、2ケタ増収ながらセグメント利益は小幅ながら赤字に転落した。表示最適化サービス「Flash to HTML5」が新規顧客を順調に獲得したほか、スマートフォンアプリ制作・運用サービス「Go!Store」も好調に推移した。加えて、不動産Webサイト管理システム「仲介名人」はGoogle検索順位のアルゴリズム変更等の影響から堅調に推移したほか、ECサイト「Basketgoal.com」もスマートフォンユーザ向けのユーザビリティを高めたことが寄与し、販売数が拡大している。
セグメント損失は、新たな提携先や新規顧客の開拓を担う人員を強化した費用増がマイナス要因として働いたため。しかし、その効果が顕在化した第4四半期(10月−12月)は黒字に転換した。
○新規分野の取り組み
2015年12月期は新規分野への投資・取り組みを積極的に行った。自社での動きとしては、既存の製品群で蓄積したマーケティングデータをもとに独自のコンバージョンDMPを開発した。
一方、資本・業務提携などの動きとしては、15年7月にはオンライン英会社サービスを提供するレアジョブ<6096>と共同でWebRTC※技術をベースとした対面コミュニケーションプラットフォームを提供するフェイスピア(株)に資本参加したほか、日本オラクル<4716>とマーケティングオートメーション分野でパートナー契約を締結。さらに、同年8月にはO2O、オムニチャネル支援サービスの開発提供でオープン・ランウェイズと業務提携したのに続き、9月には松屋と共同で資本参加した。また、8月には女性向けの写真加工アプリなど累計550万DLのスマホアプリを提供するプラットフォームを運営するアンジーに資本参加し、女性向けのスマートデバイスプラットフォーム運営、広告事業の展開を開始した。
※Web Real-Time Communicationの略で、Webブラウザにプラグインを追加することなく、Webブラウザ上でビデオや音声、チャットなどリアルタイムコミュニケーションを可能にするオープンソースの標準規格。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
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(3)セグメント別の状況
○eマーケティング事業
ショーケース・ティービー<3909>の売上高は988百万円(同25.4%増)、セグメント利益は679百万円(同20.3%増)と2ケタ増収・増益を確保した。売上高の増加の要因として、1)スマートフォン最適化サービスは、Google検索順位のアルゴリズム変更(昨年4月)等の影響から「スマートフォン・コンバータ」及び「フォームコンバータ」の既存サービスが堅調となったことや、新サービス「スマートリンク」投入効果などにより、順調に推移したこと、2)入力フォーム最適化サービス「フォームアシスト」も「Yahoo!ID連携機能」、「オートコンプリート機能」などの新しい機能拡張の効果により売上が拡大した、3)One to Oneマーケティングを行う「サイト・パーソナライザ」は、複数のDSP※を組み合わせて広告配信を行うトレーティングシステム「ターゲットオン」や、「ナビキャストAd」の新広告サービスと連携したことで、広告関連の売上拡大に寄与した??ことを挙げることができる。
※Demand Side Platformの略。複数のオンラインメディアの広告枠を束ね、閲覧履歴等の属性情報に基づいて広告配信システム。
2015年12月末の累計アカウント数は6,297件(同15.4%増)したほか、アカウント別の顧客単価は前期の36,947円から45,499円へ、大幅に上昇した。単価上昇の要因は、ワンストップ体制の推進により、顧客企業に対するコンサルティングを手厚くしたため、スマートフォン対応を中心に、複数商品を利用するアカウントが増えたことと、eマーケティング事業開始時に、顧客拡大の施策として行ったボリュームディスカウントや、導入時の廉価版利用から、通常の高単価アカウントへの移行が進んだことがプラス寄与した。
四半期の業績動向を見ても、アカウント数と単価の上昇を反映し、売上高、利益ともに順調に積み上がる格好となっており、ストック型ビジネスモデルであることを改めて確認できる結果となっている。
○Webソリューション事業
売上高は248百万円(同27.7%増)、セグメント損失は3百万円(前期は2百万円の黒字)となり、2ケタ増収ながらセグメント利益は小幅ながら赤字に転落した。表示最適化サービス「Flash to HTML5」が新規顧客を順調に獲得したほか、スマートフォンアプリ制作・運用サービス「Go!Store」も好調に推移した。加えて、不動産Webサイト管理システム「仲介名人」はGoogle検索順位のアルゴリズム変更等の影響から堅調に推移したほか、ECサイト「Basketgoal.com」もスマートフォンユーザ向けのユーザビリティを高めたことが寄与し、販売数が拡大している。
セグメント損失は、新たな提携先や新規顧客の開拓を担う人員を強化した費用増がマイナス要因として働いたため。しかし、その効果が顕在化した第4四半期(10月−12月)は黒字に転換した。
○新規分野の取り組み
2015年12月期は新規分野への投資・取り組みを積極的に行った。自社での動きとしては、既存の製品群で蓄積したマーケティングデータをもとに独自のコンバージョンDMPを開発した。
一方、資本・業務提携などの動きとしては、15年7月にはオンライン英会社サービスを提供するレアジョブ<6096>と共同でWebRTC※技術をベースとした対面コミュニケーションプラットフォームを提供するフェイスピア(株)に資本参加したほか、日本オラクル<4716>とマーケティングオートメーション分野でパートナー契約を締結。さらに、同年8月にはO2O、オムニチャネル支援サービスの開発提供でオープン・ランウェイズと業務提携したのに続き、9月には松屋と共同で資本参加した。また、8月には女性向けの写真加工アプリなど累計550万DLのスマホアプリを提供するプラットフォームを運営するアンジーに資本参加し、女性向けのスマートデバイスプラットフォーム運営、広告事業の展開を開始した。
※Web Real-Time Communicationの略で、Webブラウザにプラグインを追加することなく、Webブラウザ上でビデオや音声、チャットなどリアルタイムコミュニケーションを可能にするオープンソースの標準規格。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
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