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サイオス Research Memo(1):Fintech領域で新製品の開発を進める

注目トピックス 日本株
サイオステクノロジー<3744>は、Linuxに代表されるオープンソースソフトウェア(以下OSS)の開発と利用を軸に、OS、サーバー、Webアプリケーション、クラウンドコンピューティングに関わるソフトウェア製品とサービスの提供を行っている。直近では機械学習等の先進的な技術を積極的に取り入れ自社製品の開発を進めている。主力製品はシステム障害時のシステムダウンを回避するソフトウェア「LifeKeeper」や、MFP向け文書管理ソフトなど。OSSの技術サポート体制では国内トップクラス。2015年4月に(株)キーポート・ソリューションズ(以下、KPS)、10月にProfit Cube(株)(以下、PCI)と、金融業界向けのシステム開発会社を相次いで子会社化している。

2015年12月期(2015年1月−12月)の連結業績は、2015年4月に子会社化したKPSの売上寄与に加えて、主力製品の「LifeKeeper」やOSS関連商品、MFP向けソフトウェアなどが順調に伸びたことで、前期比27.1%増の9,362百万円と大幅増収となった。一方、利益面では研究開発費やM&A費用などを中心とした販管費の増加によって、営業損失で111百万円(前期は65百万円の利益)となった。ただ、期初計画比では売上高、利益ともに上回って着地している。

2016年12月期の連結業績は、売上高で前期比12.1%増の10,500百万円、営業利益で140百万円を見込む。研究開発費は引き続き増加するものの、KPSやPCIの収益が年間でフル寄与するほか、「LifeKeeper」やMFP向けソフトウェアなど主力製品も増収基調が続く見通しだ。特に、子会社2社が前期ベースであれば1,500百万円程度の増収要因となることから、業績計画は保守的と言えよう。なお、2015年7月に販売を開始した「SIOS iQ」(機械学習機能を搭載したIT運用分析ソフトウェア)は、国内外で見込先複数社を獲得できているもようで、着実に採用が広がりつつある。

「SIOS iQ」は3月にストレージ枯渇予測機能を追加したver3.5をリリースするなど、今後も機能向上を進めながら顧客開拓を進めていく方針で、Fintech領域でも機械学習機能を活用した新製品の開発を進める計画である。既存製品にこれら新製品が加わることで、売上高は中期的に年率2ケタ成長が見込まれ、業績も成長ステージに入っていくと予想される。

■Check Point
・「SIOS iQ」を開発するなど先進的な技術を積極的に取り入れる
・世界全地域で2ケタ増収を達成
・売上、利益ともに大幅増の見込み

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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