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GMOペパボ Research Memo(5):「minne」への投資効果により成長の土台作りは着実に進展

注目トピックス 日本株
■業績動向

(1)過去の業績動向

GMOペパボ<3633>の過去の業績について見ると、個人の新たなニーズの増加に対応したインターネットサービスを次々に開発、提供したことに伴い、売上高、利益ともに2011年12月期まで前期比で2ケタ以上の高い成長が続いた。しかし、新たなニーズが一巡した2012年12月期以降は、売上高、利益ともに成長率が鈍化、競争の激化も相俟って、利益率の低下傾向が鮮明になっていた。

高い成長率を持続するための新たな成長ドライバーとなる事業を模索する動きのなかで、サービス開始後、早い立ち上がりを見せた「minne」を新たな成長ドライバーにする戦略に転換、2015年12月期から本格的に取り組むことになった。

(2) 2015年12月期連結業績

「minne」を新たな収益柱へ育成するため、ハンドメイドマーケットのジャンル確立、中長期的な成長の土台作り戦略の初年度と言える2015年12月期連結業績は、売上高5,697百万円(前期比25.7%増)、営業損失621百万円(前期は724百万円の黒字)となった。売上高は、既存の主力サービスが順調に推移したことや「minne」の流通額の増加により、過去最高を記録。一方、営業損失へ転落したのは創立以来初めてで、「minne」への積極投資による広告宣伝費1,525百万円を投下したことが主要因。

売上高が前期比20%を超える伸びとなったのは、1)既存の主要5サービス(「ロリポップ!」、「ヘムテル」、「ムームードメイン」、「カラーミーショップ」、「JUGEM」)が順調に推移したこと、2)積極投資による効果で「minne」の流通額が増加したこと、が要因。なお、四半期売上高の推移を見ると、第1四半期(1月-3月)から売上高の伸びが顕著となっており、第4四半期(10月-12月)の前年同期比伸び率は34.4%となり、同社の悩みであった売上の成長加速という点で明るさがうかがえる内容となった。


売上原価は、売上高増加に伴う変動費の増加や円安によるドメイン価格の上昇による増加などから2,628百万円(前期比23.9%増)へ増加した。しかし、売上総利益は、1)ホスティング商材やカラーミーショップなどの主力ストックサービスでのプラン拡充やオプションの促進による顧客単価の上昇、2)15年2月に行ったドメイン取得サービス「ムームードメイン」の値上げ、?などから、3,069百万円(同27.2%増)と売上の伸び以上を確保。結果として、売上総利益率は0.7ポイント改善して53.9%へ上昇した。

一方、営業損失へ転落したのは、「minne」への積極投資による広告宣伝費の投下(1,525百万円)がマイナス要因となり、販管費が3,691百万円に増加したために営業損失を余儀なくされた。なお、「minne」の積極投資による広告宣伝費を除いた営業利益は既存事業の好調で904百万円(同24.8%増)と2ケタの増益を確保した。

また、「minne」に追加投資を行うことを決定したことを反映し9月に修正された業績予想(売上高5,500百万円、営業損失800百万円)対比で見ると、売上高については、既存のストック型事業が順調に推移したことと、「minne」の流通額の増加が上振れ要因として働いた。一方、営業損失が計画ほど拡大しなかったのは、年末商戦の影響でCPI(インストール1件当たりの獲得単価)が上昇したことから、年末にかけて広告出稿量を調整したことによる。

●セグメント別業績動向
a)ホスティング事業
ホスティング事業の売上高は3,488百万円(前期比12.9%増)、セグメント利益は1,045百万円(同11.5%増)と2ケタ増収・増益を記録した。レンタルサーバーにかかる各サービスにおいてプランの拡充や様々なキャンペーンを継続して行ったことに加えて、機能及び操作性向上、セキュリティ強化などを行った効果により、2015年12月末のレンタルサーバー契約数が423千件(前期末比13千件増)へ増加した。さらに、レンタルサーバー、その他関連サービスの契約数が順調に増加したことにより、ドメイン取得サービス「ムームードメイン」も堅調に推移し、登録ドメンイン数は1,058千件(同108千件増)となった。有料契約数の増加に加えて、各種施策の効果が顕在化したことにより顧客単価も上昇した。

b) EC支援事業
EC支援事業の売上高は1,803百万円(同54.4%増)、セグメント損失は957百万円(前期はセグメント利益341百万円)となった。売上高が高い伸びを記録した要因として、1)「カラーミーショップ」の契約数が前期末比1,800件増の44,200件となったほか、顧客単価も上昇(上期を中心に積極的な広告やキャンペーン実施による新規顧客の獲得を図ったほか、ショップオーナーに対してネットショップ運営の支援・啓蒙活動として電話サポートや、日本各地でのECセミナーを実施した効果が顕在化した)、2)「minne」のサービスの認知度が上昇、作家数、作品数やアプリのダウンロード数も順調に増加し、結果として流通額が増大??の2点を挙げることできる。にもかかわらず、営業損失へ転落したのは、「minne」の広告宣伝費1,525百万円を投下したためだ。

c)コミュニティ事業
コミュニティ事業の売上高は227百万円(同1.1%増)、セグメント利益は89百万円(同13.8%増)と、微減収ながら2ケタ増益を確保した。無料ブログサービス「JUGEM」において、スマートフォンユーザーに向けた利便性の向上を図った結果、無料会員数が順調に増加した。さらに、広告売上の拡大を図るとともに運用の効率化を継続的に行ったことで、収益性が向上した。

d)その他
2014年11月にサービスを開始した「PEPABO WiMAX」が順調に契約数を伸ばしたことで、売上高は127百万円を確保したものの、初期コストを完全に吸収できず、セグメント利益は22百万円の損失となった。

●「minne」の戦略投資の状況と実績及び評価
「minne」は2015年にCtoCハンドメイドマーケットにおける圧倒的No.1のポジションの確立を目指し、2014年末の作家数7.5万人、作品数80万点、アプリダウンロード数32万ダウンロードを2015年末に作家数20万人、作品数200万点、アプリダウンロード数500万ダウンロードとすることを目標に、期初からプロモーション強化、人員増強による体制強化(2014年末12人体制を2015年末に50人体制へ)やスマートフォンアプリのバージョンアップや決済手段の拡充などのインフラ整備などの積極投資を展開。さらに、上期の投資効果が想定以上であったことに加えて、アプリダウンロード数と流通額との相関関係を確認したことを手掛かりに、アプリダウンロード数を伸ばすことが今後のサービス成長に寄与すると判断し、2015年9月にアドネットワークやソーシャルを中心としたプロモーション強化の追加投資(広告費800百万円)を決定、トータルで1,525百万円の広告宣伝費を投入した。

その結果、作家数17.4万人、ダウンロード数441万ダウンロードとそれぞれ計画を下回ったが、作品数は目標を上回る209万点。なお、ダウンロード数については、年末にかけてCPIが高騰したことを受けて広告出稿量を調整したことが、目標の500万ダウンロードを下回った要因として働いたと考えられる。一方、流通額について見ると、追加投資を実施した9月以降、ダウンロード数の増加や年末商戦の好調も手伝って、第4四半期(10−12月)の流通額は16億円となり過去最高を記録、2015年12月期の流通額も44.6億円と、前期比4.2倍へ拡大したほか、アプリ経由の流通額も前期比11.2倍へ増加した。積極投資の効果が流通面では顕在化する格好となっており、ハンドメイドマーケットのジャンル確立、中長期的な成長の土台作りという観点で成果を上げることができたと弊社では評価する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)



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