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カイオム Research Memo(5):2016年以降に持ち越しとなったADLib(R)システムの検証契約締結

注目トピックス 日本株
■業績動向

(2)事業セグメント別の動向

○創薬アライアンス事業
創薬アライアンス事業の売上高は248百万円、セグメント利益は110百万円となった。旧リブテックがヤクルト本社<2267>と締結していた「LIV-2008」に関する独占的オプション契約に関して、ヤクルト本社の戦略上の理由により2015年4月に終了したこと、中外製薬グループとの委託研究契約における受注案件が減少したことなどが減収要因となった。なお、ヤクルト本社との契約終了に伴う清算手続きが完了したことで、24百万円の売上高を計上している。

また、当期中の検証契約締結を目指して国内外の製薬企業と交渉を進めてきた完全ヒトADLib®システムについては、カイオム・バイオサイエンス<4583>の望む契約条件での契約締結ができず、2016年以降に持ち越されることとなった。

○リード抗体ライセンスアウト事業
リード抗体ライセンスアウト事業での売上高実績はまだなく、医薬用途を目的とした抗体の作製・ステージアップ・導出に向けた研究開発活動を進めている段階にある。「LIV-1205」はADCT社とオプション契約を2015年5月に締結したほか、ADC用途以外について他の製薬企業への導出活動を行っているほか、「LIV-2008」に関しても、ADC用途及びADC用途以外での導出活動を開始している。

また、当期中の導出を目指していた「抗セマフォリン3A抗体」については、適応領域として目指していた「敗血症等により誘導される播種性血管内凝固症候群(DIC)モデル」等での薬効試験において期待していた追加データの取得が困難となった。

○基盤技術ライセンス事業
基盤技術ライセンス事業の当期売上高は32百万円、セグメント利益は31百万円となった。前年同期間との比較では売上高、セグメント利益ともほぼ横ばい水準となった。オリジナルADLib®システムの技術導出先である富士レビオからのライセンス料及び「ビタミンD測定用の抗体を含む診断キット」(くる病や骨軟化症の診断として使用)の販売に伴うロイヤルティ収入からなる。診断キットの販売数量がまだ少ないため、売上高の大半はライセンス料となっている。

その他、富士レビオ以外の企業への診断キット用抗体の作製を目的としたADLib®システム導出に向けた取り組みも継続して行っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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