テックファーム Research Memo(6):Fintech、IoT、ロボット分野での受注獲得を強化
[16/03/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■今後の見通し
(2)ソフトウェア受託開発事業
ソフトウェア受託開発事業(テックファーム及びPrism)の売上高は3,800百万円(前期3,624百万円)、営業利益は150百万円(同24百万円)を見込んでいる。売上高に関しては第2四半期累計で1,680百万円とやや低調だったことからハードルとしては高くなる。主力顧客向けの売上高は通期でも前期比10%程度の減少を見込んでいるため、新規顧客をどれだけ開拓できるかがポイントとなってくる。そこでテックファームホールディングス<3625>では、成長領域であるFintech、IoT、ロボット分野での受注獲得を強化していく方針を打ち出している。
○Fintech分野
Fintech分野では銀行や証券会社向けに、スマートフォンアプリを使って顧客との接点を増やす「コンタクト・ポイントソリューション」を提案していく。
銀行や証券会社などは既にアプリを開発し、リリースしているところも多いが、ユーザーインターフェースなど使い勝手や機能面で必ずしも顧客サービスにつながる効果的なアプリを開発しきれていない状況にある。同社では長年蓄積したアプリ開発のノウハウを生かして、プッシュ通知による金融サービスの告知だけでなく、金融リテラシーの向上につながる金融情報の提供や、ATM利用時の店舗サービスへの誘導、来店時のポイント付与など多様なサービス機能を顧客ニーズに合わせて開発していくほか、使いやすいユーザーインターフェースやユーザーエクスペリエンスを提供していくことで、他社との差別化を図り受注を獲得していく。既に複数の銀行から引き合いも来ており、2017年に売上高で10億円を目標としている。
○IoT分野
IoT分野では2016年1月に資本業務提携を発表したインヴェンティットとの協業により受注活動を展開していく。インヴェンティットはスマートデバイスや通信機器、センサなどのデバイスを遠隔管理、データ収集管理するIoT/M2Mプラットフォームの開発・販売を行っている企業で、特にスマートデバイスの遠隔管理サービス※ではNTTドコモも採用するなど国内市場でシェアトップの実績を持つ。
※ユーザーがスマートフォンを紛失した場合、遠隔操作によって同端末にロックをかけ使用できなくするサービス
テックファームが展開しているホテル向け客室用タブレット情報配信サービス「ee-TaB」事業でもタブレット端末の遠隔管理機能はインヴェンティットのサービスを導入している。同事業でのつながりをきっかけとして、インヴェンティットの技術力やコスト競争力などを高く評価し、今回の資本業務提携につながった。
特に、インヴェンティットは遠隔地にあるセンサから収集されるビッグデータの管理・処理を効率よく行うための技術ノウハウを持っており、同技術と同社がもつPC/モバイル開発力を融合することによって、顧客企業のコスト削減やサービス向上につながるトータルソリューションの提案を行っていく。
IoT分野では、トンネルや橋梁など公共インフラの設備点検や製造現場における機械装置部品の劣化検知故障前メンテナンス、物流倉庫内の品質管理、自動車の運行状況の管理など幅広い領域でニーズがあり、今後の成長市場として注目されている。実際、同社への引き合いも増加し協業による受注実績も出始めており、今下期以降の受注拡大が期待される。同社にとっては今回の資本業務提携で、ビッグデータの管理・収集ノウハウを持つインヴェンティットと協業し、トータルソリューションで提案できることを強みとして、2019年までに売上高で20億円まで拡大していくことを目標としている。
○ロボット分野
今後、高齢化の進展とともに人口減少が予測される中で、人手不足を解決するためロボットの活用が普及していくことが予想されている。同社においても、企業の業務効率化や集客施策としてヒト型ロボットを活用したシステムソリューション「ロボット業務活用パック」の提供を2016年2月より開始した。既にホテルニューオータニやレンブラントホテル厚木で「Pepper」が試験導入されている。同社では「Pepper」を初めとしたヒト型ロボットを活用したアプリケーションの開発やサーバー構築などを行い、商業施設やイベント会場、ホテル、介護施設、オフィスなどを顧客対象として、2016年末までに50社の導入を目指していく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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(2)ソフトウェア受託開発事業
ソフトウェア受託開発事業(テックファーム及びPrism)の売上高は3,800百万円(前期3,624百万円)、営業利益は150百万円(同24百万円)を見込んでいる。売上高に関しては第2四半期累計で1,680百万円とやや低調だったことからハードルとしては高くなる。主力顧客向けの売上高は通期でも前期比10%程度の減少を見込んでいるため、新規顧客をどれだけ開拓できるかがポイントとなってくる。そこでテックファームホールディングス<3625>では、成長領域であるFintech、IoT、ロボット分野での受注獲得を強化していく方針を打ち出している。
○Fintech分野
Fintech分野では銀行や証券会社向けに、スマートフォンアプリを使って顧客との接点を増やす「コンタクト・ポイントソリューション」を提案していく。
銀行や証券会社などは既にアプリを開発し、リリースしているところも多いが、ユーザーインターフェースなど使い勝手や機能面で必ずしも顧客サービスにつながる効果的なアプリを開発しきれていない状況にある。同社では長年蓄積したアプリ開発のノウハウを生かして、プッシュ通知による金融サービスの告知だけでなく、金融リテラシーの向上につながる金融情報の提供や、ATM利用時の店舗サービスへの誘導、来店時のポイント付与など多様なサービス機能を顧客ニーズに合わせて開発していくほか、使いやすいユーザーインターフェースやユーザーエクスペリエンスを提供していくことで、他社との差別化を図り受注を獲得していく。既に複数の銀行から引き合いも来ており、2017年に売上高で10億円を目標としている。
○IoT分野
IoT分野では2016年1月に資本業務提携を発表したインヴェンティットとの協業により受注活動を展開していく。インヴェンティットはスマートデバイスや通信機器、センサなどのデバイスを遠隔管理、データ収集管理するIoT/M2Mプラットフォームの開発・販売を行っている企業で、特にスマートデバイスの遠隔管理サービス※ではNTTドコモも採用するなど国内市場でシェアトップの実績を持つ。
※ユーザーがスマートフォンを紛失した場合、遠隔操作によって同端末にロックをかけ使用できなくするサービス
テックファームが展開しているホテル向け客室用タブレット情報配信サービス「ee-TaB」事業でもタブレット端末の遠隔管理機能はインヴェンティットのサービスを導入している。同事業でのつながりをきっかけとして、インヴェンティットの技術力やコスト競争力などを高く評価し、今回の資本業務提携につながった。
特に、インヴェンティットは遠隔地にあるセンサから収集されるビッグデータの管理・処理を効率よく行うための技術ノウハウを持っており、同技術と同社がもつPC/モバイル開発力を融合することによって、顧客企業のコスト削減やサービス向上につながるトータルソリューションの提案を行っていく。
IoT分野では、トンネルや橋梁など公共インフラの設備点検や製造現場における機械装置部品の劣化検知故障前メンテナンス、物流倉庫内の品質管理、自動車の運行状況の管理など幅広い領域でニーズがあり、今後の成長市場として注目されている。実際、同社への引き合いも増加し協業による受注実績も出始めており、今下期以降の受注拡大が期待される。同社にとっては今回の資本業務提携で、ビッグデータの管理・収集ノウハウを持つインヴェンティットと協業し、トータルソリューションで提案できることを強みとして、2019年までに売上高で20億円まで拡大していくことを目標としている。
○ロボット分野
今後、高齢化の進展とともに人口減少が予測される中で、人手不足を解決するためロボットの活用が普及していくことが予想されている。同社においても、企業の業務効率化や集客施策としてヒト型ロボットを活用したシステムソリューション「ロボット業務活用パック」の提供を2016年2月より開始した。既にホテルニューオータニやレンブラントホテル厚木で「Pepper」が試験導入されている。同社では「Pepper」を初めとしたヒト型ロボットを活用したアプリケーションの開発やサーバー構築などを行い、商業施設やイベント会場、ホテル、介護施設、オフィスなどを顧客対象として、2016年末までに50社の導入を目指していく。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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