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マーケットE Research Memo(7):リユース品の市場規模は約1兆6000億円

注目トピックス 日本株
■成長戦略

(1)リユース市場の成長可能性

a)リユース市場の現状
マーケットエンタープライズ<3135>の2016年のリユース品の市場規模は、約1兆6,000億円とみられる(リフォーム産業新聞社『リサイクル通信』の推計)。国策として環境負荷軽減社会への転換が進められるなか、個人の意識もリユース品活用への意識が高まる傾向にあり、こうした複数の要素が重なり合ってリユース市場を拡大させている状況だ。

環境省の調査によれば、リユース品購入経験者はまだ40%弱にとどまっているほか、自宅に不要のブランド品やパソコンを抱える人は50%〜60%に及んでいる。こうした状況は、リユース市場の拡大余地が依然として大きいことを示唆していると言える。

前述のように、リユース品には品質や取引の安全性などの面で、「不安感」や「不透明感」が付きまとう部分がある。個人間売買に比べてリユース業者を介した取引においては、そうしたマイナス要素は減少することが期待される。同社自身も、「安全」、「安心」な取引相手としての機能を一般消費者に提供することが、リユース市場の成長及び同社自身の業績成長実現の最大のカタリストになるという認識だ。

b)リユース品のEC(eコマース)化による成長
同社のビジネスモデルの特徴の1つはネット型、すなわち販売においてECに特化しているという点だ。したがって、EC市場の動向も同社の成長性を分析する上では重要なポイントだ。

ECの市場規模は2014年の段階で12兆8,000億円に達したとみられている(経済産業省調査)。日本全体の消費が長期低迷から抜け出しきれていないなかで、EC市場規模は前年度比14.6%増という高い伸びを見せたことになる。しかしそれでも、ECが全消費に占める割合は4.4%にとどまっており、ECの潜在的成長可能性はまだまだ高いと言える。

このEC市場には、新品ばかりでなくリユース品も含まれる。EC利用における利便性は新品とリユース品とでは、基本的には差がない。商品への信頼性への差から、中古品のEC利用においては新品よりも高い心理的ハードルがあると考えられるが、前述のように、同社は3大保証サービスなどを通じてそのハードルをかなり低めることに成功している。

リユース品がEC市場で一定のプレゼンス(存在感)を確立するために重要なもう1つのポイントは、商品の安定供給にあると考えている。前述のように、同社はリアルとITとを融合させて効率性の高い買取機能を構築しており、数少ない安定供給可能なリユース事業者の一角を占めていると弊社では評価している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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