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サイバネット Research Memo(8):財務状態は良好であるものの、収益性改善が当面の課題

注目トピックス 日本株
■業績動向

(4)財務状態

サイバネットシステム<4312>の2015年12月期末における総資産は前期末比979百万円減少し18,885百万円となった。固定資産がのれんの減少824百万円や投資有価証券の減少800百万円等により前期末比1,334百万円減少したことが要因。流動資産は、現金及び預金が587百万円減少したものの、有価証券が789百万円増加したことなどにより、354百万円増加した。

負債は5,325百万円となり前期末比321百万円の減少となった。これは、主に未払法人税等が297百万円減少したことによる。純資産は前期末比658百万円減少し13,560百万円となった。これは、為替換算調整勘定の減少506百万円や利益剰余金の減少174百万円等による。

キャッシュ・フローの状況について見ると、2015年12月末時点における現金及び現金同等物の残高は前期末比1,424百万円の増加となり5,664百万円となった。内訳を見ると、営業キャッシュ・フローは、法人税等の支払額710百万円等のマイナス要因があったものの、税金等調整前当期純利益993百万円及びのれん償却額376百万円等のプラス要因により、487百万円の収入となった。また、投資キャッシュ・フローも、定期預金の預け入れによる支出482百万円等があったものの、有価証券の償還による収入2,000百万円等があり、1,470百万円の収入となった。財務キャッシュ・フローは配当金の支払い472百万円等により481百万円の支出となった。

経営指標を見ると、安全性を表す指標である自己資本比率は前期末の71.2%から71.5%へ上昇したほか、長期から短期への有価証券の振替による流動資産の増加と未払法人税等の減少等による流動負債の減少から、流動比率も306.4%から355.8%へ上昇するなど、財務状態は極めて良好な状態が続いている。一方、収益性を表すROEは前期の4.3%から3.4%へ悪化しており、収益性の改善が当面の課題となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)



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