アイレップ Research Memo(7):2015年度の事業構造改革断行により、収益拡大トレンドへの転換に成功
[16/04/12]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
●2015年9月期までの業績動向
(1)「長期経営方針」及び「中期経営計画2016」の概要
アイレップ<2132>は2013年11月に、2016年9月期までの成長をより強固なものにすることを狙い、2020年を目途とした同社グループ全体の“目指すべき姿”を示した「長期経営方針」とその実現に向けた成長戦略である3ヶ年計画(2014年9月期〜2016年9月)としての「中期経営計画2016」を策定、公表した。
長期経営方針は、「ユーザーへの最適な情報流通を通じ、クライアント企業のビジネス成長を最大化へと導く国内ナンバーワンエージェンシー」の立場を確固たるものにする。加えて、米国・中国・APACを対象としたグローバル展開を本格化する。さらに、子会社でデジタルマーケティング事業以外の新規事業に挑戦し、2020年に売上高営業利益率5%の達成を目標とする。
その方針を実現するために「中期経営計画2016」を策定し、(a)運用型広告での絶対的ナンバーワンエージェンシーを目指す、(b)SEO、Web解析など広告周辺ソリューション事業の強化と多様化による成長、(c)APAC、米国での子会社設立、アライアンス等によるグローバル事業の基盤確立、(d)統合プラットフォーム「Marketia®」の進化、の4つを経営目標として掲げ、2016年9月期に売上高63,150百万円、営業利益1,831百万円を達成することを目指した。
(2) 2014年度及び2015年度業績
中期経営計画の初年度である2014年9月期業績は、競争激化などの事業環境の悪化等により、売上高は前期比13.1%増の53,615百万円となったものの、営業利益が同46.0%減の512百万円となり、2ケタ増収ながら大幅営業減益を強いられる格好となった。
業績悪化を受けて、2015年9月期を市場環境の変化に対応するための「構造見直し期」と位置付け、「既存事業領域を中心とした売上高成長率の重視」と「収支構造を含めた事業構造の積極的な見直し」のバランスを考慮する事業方針を策定。その方針は、(a)主力事業である広告代理事業に関しては、主力サービスであるサーチ広告の再成長と運用型ディスプレイ広告での優位性構築、(b)ソリューション事業では収益性の高いソリューション領域への投資を加速、(c)前期に投資した子会社の連結業績寄与の拡大と海外子会社の黒字化、の3点。それぞれに具体的な施策を打ち出し、構造改革を断行。
この結果、2015年9月期は、売上高は同8.2%増の58,023百万円、営業利益は同39.3%増の714百万円となり、期初会社予想(売上高55,000〜58,000百万円、営業利益520〜650百万円)対比で売上高は期初予想の上限を確保したほか、営業利益は上限を上回る水準で着地。成長率を確保しながら構造改革を推進するという当初の目標を達成した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
<HN>
●2015年9月期までの業績動向
(1)「長期経営方針」及び「中期経営計画2016」の概要
アイレップ<2132>は2013年11月に、2016年9月期までの成長をより強固なものにすることを狙い、2020年を目途とした同社グループ全体の“目指すべき姿”を示した「長期経営方針」とその実現に向けた成長戦略である3ヶ年計画(2014年9月期〜2016年9月)としての「中期経営計画2016」を策定、公表した。
長期経営方針は、「ユーザーへの最適な情報流通を通じ、クライアント企業のビジネス成長を最大化へと導く国内ナンバーワンエージェンシー」の立場を確固たるものにする。加えて、米国・中国・APACを対象としたグローバル展開を本格化する。さらに、子会社でデジタルマーケティング事業以外の新規事業に挑戦し、2020年に売上高営業利益率5%の達成を目標とする。
その方針を実現するために「中期経営計画2016」を策定し、(a)運用型広告での絶対的ナンバーワンエージェンシーを目指す、(b)SEO、Web解析など広告周辺ソリューション事業の強化と多様化による成長、(c)APAC、米国での子会社設立、アライアンス等によるグローバル事業の基盤確立、(d)統合プラットフォーム「Marketia®」の進化、の4つを経営目標として掲げ、2016年9月期に売上高63,150百万円、営業利益1,831百万円を達成することを目指した。
(2) 2014年度及び2015年度業績
中期経営計画の初年度である2014年9月期業績は、競争激化などの事業環境の悪化等により、売上高は前期比13.1%増の53,615百万円となったものの、営業利益が同46.0%減の512百万円となり、2ケタ増収ながら大幅営業減益を強いられる格好となった。
業績悪化を受けて、2015年9月期を市場環境の変化に対応するための「構造見直し期」と位置付け、「既存事業領域を中心とした売上高成長率の重視」と「収支構造を含めた事業構造の積極的な見直し」のバランスを考慮する事業方針を策定。その方針は、(a)主力事業である広告代理事業に関しては、主力サービスであるサーチ広告の再成長と運用型ディスプレイ広告での優位性構築、(b)ソリューション事業では収益性の高いソリューション領域への投資を加速、(c)前期に投資した子会社の連結業績寄与の拡大と海外子会社の黒字化、の3点。それぞれに具体的な施策を打ち出し、構造改革を断行。
この結果、2015年9月期は、売上高は同8.2%増の58,023百万円、営業利益は同39.3%増の714百万円となり、期初会社予想(売上高55,000〜58,000百万円、営業利益520〜650百万円)対比で売上高は期初予想の上限を確保したほか、営業利益は上限を上回る水準で着地。成長率を確保しながら構造改革を推進するという当初の目標を達成した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
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