ケアネット Research Memo(5):主力顧客の発注再開、新規サービス販売拡充で16/12期は増収増益見通し
[16/04/25]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
(1) 2015年12月期業績
ケアネット<2150>の2015年12月期の連結業績は、売上高が1,911百万円、営業利益が153百万円、経常利益が147百万円、当期純利益が132百万円となった。前期が9ヶ月変則決算のため前期比増減率は算出していないが、期初会社計画比では売上高、利益ともに下回る格好となった。主力の医薬営業支援サービス事業において、主力顧客の広告自粛が年間を通して続いたためで、同要因を除けばほぼ計画どおりであったと見られる。
セグメント別の業績を見ると、医薬営業支援サービスは売上高が1,555百万円、セグメント利益が557百万円となった。前期が9ヶ月の変則決算のため2013年度(2014年3月期)との比較で見れば売上高で14%、セグメント利益でも9%上回る水準であり、主力顧客の特殊要因を勘案すると堅調に推移したと見ることができる。
一方、医療コンテンツサービスは売上高が356百万円、セグメント利益が103百万円となり、前期が9ヶ月と変則決算なため、同様に前々期にあたる2013年度(2014年3月期)との比較で見れば、売上高は29.3%増、セグメント利益は111百万円の増額となり、増収増益となっている。「ケアネットDVD」の販売は伸び悩んだものの、「CareNeTV」の会員数が順調に伸び売上高が伸びたことが寄与した。
(2) 2016年12月期業績見通し
2016年12月期の連結業績は、売上高で前期比7.2%増の2,050百万円、営業利益で同11.0%増の170百万円、経常利益で同15.6%増の170百万円、当期純利益で同20.2%増の159百万円となる見通し。セグメント別の売上見通しでは、医薬営業支援サービスが前期比4%増の1,618百万円、医療コンテンツサービスが同21%増の431百万円を見込んでいる。
医薬営業支援サービスでは主力顧客の発注が再開されたことや、既存サービスを改良していくことで増収を図る。一方、医療コンテンツサービスは「CareNeTV」「ケアネットDVD」などの顧客数増加により売上増を見込んでいる。
なお、上期業績については売上高が前年同期比1.1%増の870百万円、営業利益で同72.7%減の5百万円と2ケタ減を見込んでいるが、これは新規メディアやサービスの開始に向けた販促費用の増加などを見込んでいることが要因となっている。
○ヘルスケア分野のベンチャーファンドに出資
2016年2月にヘルスケア分野のベンチャー企業を対象とする投資ファンド「TARO Ventures 2号ファンド」に出資することを発表した。同ファンドは通産省(現経済産業省)から(株)産業革新機構を経て、ベンチャーキャピタルを設立した佐藤太郎(さとうたろう)氏が代表を務めるベンチャーファンドとなる。同社は同ファンドへ出資することで、ヘルスケア分野のベンチャー企業とネットワークを構築し、有望なベンチャー企業との協業・連携を図っていくほか、新規事業の創出や革新的サービスの開発につなげていくことを狙いとしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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(1) 2015年12月期業績
ケアネット<2150>の2015年12月期の連結業績は、売上高が1,911百万円、営業利益が153百万円、経常利益が147百万円、当期純利益が132百万円となった。前期が9ヶ月変則決算のため前期比増減率は算出していないが、期初会社計画比では売上高、利益ともに下回る格好となった。主力の医薬営業支援サービス事業において、主力顧客の広告自粛が年間を通して続いたためで、同要因を除けばほぼ計画どおりであったと見られる。
セグメント別の業績を見ると、医薬営業支援サービスは売上高が1,555百万円、セグメント利益が557百万円となった。前期が9ヶ月の変則決算のため2013年度(2014年3月期)との比較で見れば売上高で14%、セグメント利益でも9%上回る水準であり、主力顧客の特殊要因を勘案すると堅調に推移したと見ることができる。
一方、医療コンテンツサービスは売上高が356百万円、セグメント利益が103百万円となり、前期が9ヶ月と変則決算なため、同様に前々期にあたる2013年度(2014年3月期)との比較で見れば、売上高は29.3%増、セグメント利益は111百万円の増額となり、増収増益となっている。「ケアネットDVD」の販売は伸び悩んだものの、「CareNeTV」の会員数が順調に伸び売上高が伸びたことが寄与した。
(2) 2016年12月期業績見通し
2016年12月期の連結業績は、売上高で前期比7.2%増の2,050百万円、営業利益で同11.0%増の170百万円、経常利益で同15.6%増の170百万円、当期純利益で同20.2%増の159百万円となる見通し。セグメント別の売上見通しでは、医薬営業支援サービスが前期比4%増の1,618百万円、医療コンテンツサービスが同21%増の431百万円を見込んでいる。
医薬営業支援サービスでは主力顧客の発注が再開されたことや、既存サービスを改良していくことで増収を図る。一方、医療コンテンツサービスは「CareNeTV」「ケアネットDVD」などの顧客数増加により売上増を見込んでいる。
なお、上期業績については売上高が前年同期比1.1%増の870百万円、営業利益で同72.7%減の5百万円と2ケタ減を見込んでいるが、これは新規メディアやサービスの開始に向けた販促費用の増加などを見込んでいることが要因となっている。
○ヘルスケア分野のベンチャーファンドに出資
2016年2月にヘルスケア分野のベンチャー企業を対象とする投資ファンド「TARO Ventures 2号ファンド」に出資することを発表した。同ファンドは通産省(現経済産業省)から(株)産業革新機構を経て、ベンチャーキャピタルを設立した佐藤太郎(さとうたろう)氏が代表を務めるベンチャーファンドとなる。同社は同ファンドへ出資することで、ヘルスケア分野のベンチャー企業とネットワークを構築し、有望なベンチャー企業との協業・連携を図っていくほか、新規事業の創出や革新的サービスの開発につなげていくことを狙いとしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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