高木証券 Research Memo(7):株式市場の低迷などで16/3期は減収減益で着地
[16/05/26]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■決算概要
(3) 2016年3月期決算の概要
高木証券<8625>の2016年3月期の業績は、営業収益(売上高)が前期比31.7%減の5,112百万円、営業損失が1,928百万円(前期は324百万円の利益)、経常損失が1,605百万円(同645百万円の利益)、当期純利益が前期比55.5%減の531百万円と減収減益となり、営業損失に落ち込んだ。ただ、最終的な当期純損益は投資有価証券の売却益により黒字を確保している。
世界的な株式市場の低迷が業績の足を引っ張った。特に、第1四半期で好調なスタートを切ったものの、第2四半期及び第4四半期での株安の影響が大きかった。項目別に見ると、トレーディング損益が134百万円の損失(前期は775百万円の利益)となったことに加えて、受入手数料についても、個人投資家が売買を手控えたため、株式の売買手数料(委託手数料)及び投資信託の販売手数料(募集・売出し等の取扱手数料)がともに大きく減少した。ただ、同社が注力する投資信託の信託報酬(その他)は比較的堅調に推移している。
一方、費用面では、「投信の窓口」の開設費用や広告宣伝費、東京本部の移転に伴う費用のほか、今年4月から開始した「投信の窓口」WEB支店の準備のための先行費用があったものの、人件費の削減等により販管費全体では圧縮を図った。ただ、大幅な減収による影響が大きく営業損失に転落した。
財務面では、総資産が投資有価証券の売却により42,904百万円(前期末比6.4%減)に減少した一方、自己資本も有価証券評価差額金の縮小により29,057百万円(前期末比6.8%減)に減少したことから自己資本比率は67.7%(前期は68.0%)に若干低下した。ただ、財務基盤の健全性には懸念のない水準である。
なお、同社が中長期的な戦略として取り組んでいる預かり資産残高は、相場低迷の影響もあって3,353億円(前期末比13.1%減)に縮小した。ただ、本格的な積み上げは、「投信の窓口」によるコンサルティング営業が軌道に乗り始める今期(2017年3月期)からとなる見通しである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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(3) 2016年3月期決算の概要
高木証券<8625>の2016年3月期の業績は、営業収益(売上高)が前期比31.7%減の5,112百万円、営業損失が1,928百万円(前期は324百万円の利益)、経常損失が1,605百万円(同645百万円の利益)、当期純利益が前期比55.5%減の531百万円と減収減益となり、営業損失に落ち込んだ。ただ、最終的な当期純損益は投資有価証券の売却益により黒字を確保している。
世界的な株式市場の低迷が業績の足を引っ張った。特に、第1四半期で好調なスタートを切ったものの、第2四半期及び第4四半期での株安の影響が大きかった。項目別に見ると、トレーディング損益が134百万円の損失(前期は775百万円の利益)となったことに加えて、受入手数料についても、個人投資家が売買を手控えたため、株式の売買手数料(委託手数料)及び投資信託の販売手数料(募集・売出し等の取扱手数料)がともに大きく減少した。ただ、同社が注力する投資信託の信託報酬(その他)は比較的堅調に推移している。
一方、費用面では、「投信の窓口」の開設費用や広告宣伝費、東京本部の移転に伴う費用のほか、今年4月から開始した「投信の窓口」WEB支店の準備のための先行費用があったものの、人件費の削減等により販管費全体では圧縮を図った。ただ、大幅な減収による影響が大きく営業損失に転落した。
財務面では、総資産が投資有価証券の売却により42,904百万円(前期末比6.4%減)に減少した一方、自己資本も有価証券評価差額金の縮小により29,057百万円(前期末比6.8%減)に減少したことから自己資本比率は67.7%(前期は68.0%)に若干低下した。ただ、財務基盤の健全性には懸念のない水準である。
なお、同社が中長期的な戦略として取り組んでいる預かり資産残高は、相場低迷の影響もあって3,353億円(前期末比13.1%減)に縮小した。ただ、本格的な積み上げは、「投信の窓口」によるコンサルティング営業が軌道に乗り始める今期(2017年3月期)からとなる見通しである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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