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ステップ Research Memo(8):神奈川県内で校舎数を拡大することで中長期的な安定成長を継続する方針

注目トピックス 日本株
■ステップ<9795>の今後の見通し

(2)中長期的に安定成長を堅持

全国的に少子化が進む中、神奈川県内においても学齢人口は今後も緩やかに減少傾向が続くと見られるが、同社は今後も神奈川県内で校舎数を拡大していくことで、安定成長を継続していく方針となっている。開校ペースは小中学部で年間3〜4スクール、高校部では3〜4年に1校ペースとなり、年平均で4〜5%程度の収益成長を維持していくものと予想される。

小中学部においては現在、119スクール体制となっているが、神奈川県全域をカバーするには160スクール程度が必要と見ており、少なくとも今後10年程度かけて全域をカバーしていくことになる。また、高校部では現在の14校体制を将来的には20校まで拡大する予定となっている。少子化による影響を受けるものの、シェアの拡大によって生徒数を維持し、進出エリアを拡大することによって生徒数の伸長を図っていく戦略だ。

特に、同社の現在の地盤は神奈川県西部や湘南エリアであり、人口の多い横浜市や川崎市についてはまだ、進出余地が多く残されているといった点も見逃せない。これらエリアは学習塾の激戦区であるものの、同社が長年培ってきた学習指導方針を継続していくことで、シェアを着実に拡大していくものと思われる。

また、2020年度には大学入試改革も控えている。センター試験が廃止され、コンピュータ端末を利用した受験方法が新たに検討されるなど、今後の受験対策にも大きな変化が予想される。科目別では英語の改革が進みそうで、学習塾においても実用レベルでの英語力アップに向けたカリキュラムの充実が求められることになる。既に2014年度から一部の大学でTEAP試験※が導入され始めており、同社でも2014年から高校生を対象にTEAP対策講座を開講している。神奈川県の公立高校入試制度において特色検査が2013年度に導入された際には、いち早くその対策に乗り出し成果に結びつけたことから、こうした市場環境の変化は同社にとってシェア拡大の好機となろう。

※英検が実施する英語能力判定試験で基準スコアを満たしていれば、受験の際に英語科目が免除される入試制度

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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