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日本調剤 Research Memo(1):調剤報酬改定の影響を吸収して、増収増益基調が続く

注目トピックス 日本株
日本調剤<3341>は調剤薬局の国内トップクラス企業で、調剤薬局事業の売上高では第2位。自社グループでジェネリック医薬品の製造も行っており、メーカー機能を有しているところが特徴的だ。さらに、医療従事者を対象にした人材派遣・紹介事業の3部門体制で事業展開している。

2016年度は調剤報酬改定が行われた。国は「患者のための薬局ビジョン」において、調剤薬局のあるべき姿として、高度な機能を有した「かかりつけ薬局」として地域のインフラ(社会的生活基盤)的存在になることを求めている。今回の調剤報酬改定はそれに沿った内容であった。

同社はこうした国の施策を先取りする形で対応を進めてきている。ジェネリック医薬品の推進や在宅医療での対応は業界トップクラスの実績を有している。また、「かかりつけ薬局」についても昨年秋以来、各種キャンペーンを行っているほか、かかりつけ薬剤師も着実に増やしつつある。同社はこうした一歩早い対応を通じて国の調剤報酬改定や規制強化を自社の成長エンジンに変えていくポテンシャルを有していると、弊社では考えている。

業績は好調が続いている。2016年3月期は期中に上方修正したがその線で着地し、過去最高益を更新した。2017年3月期についても、調剤報酬改定の影響を吸収して連続最高益更新を目指している。中長期的にも、調剤薬局市場の拡大や業界再編などの成長シナリオが期待できるほか、調剤薬局事業をはじめとした各事業セグメントがすべて国の推進する施策と方向性を同じくしているという強みを活かして、業界平均を上回る成長が期待できると弊社ではみている。

■Check Point
・薬局が患者情報をしっかり把握することが重要な要素になる状況
・国の推進する施策を自社の成長エンジンに転化することが可能
・調剤市場はこれまでの成長率を維持すると20年度には10兆円規模に

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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