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プレサンス Research Memo(3):過去最高売上高・利益を更新、財務基盤も盤石

注目トピックス 日本株
■業績動向

(1) 2016年3月期通期の業績動向

プレサンスコーポレーション<3254>の2016年3月期通期の売上高は78,990百万円(前期比20.3%増)、営業利益14,057百万円(前期比14.6%増)、経常利益13,798百万円(前期比14.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益9,194百万円(前期比18.5%増)となり、売上高・各利益ともに前年同期を上回った。不動産販売事業において、近畿圏を中心とする3大都市圏でファミリーマンションやワンルームマンションの販売実績を伸ばしたことが要因だ。セグメント別に見るとワンルームマンションの伸びが最も大きく、全社の売上成長の原動力となっている。前年と比べると売上原価率と販管費率は若干上がったが、増収効果がそれを補い、各利益ともに過去最高益を更新した。

(2) 2017年3月期通期の計画

2017年3月期計画は、売上高100,839百万円(前期比27.7%増)、営業利益15,466百万円(前期比10.0%増)、経常利益15,089百万円(前期比9.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益10,327百万円(前期比12.3%増)である。初めて売上高が1,000億円を超え、過去最高益を更新する見通しだ。マイナス金利政策により多くの金融機関が住宅ローン金利を引き下げたため、エンドユーザーのマンション購入意欲・投資意欲は高まっており、マクロ的には追い風が吹く。セグメント別の傾向は変化なく、売上高が大きいのがファミリーマンション販売、伸びが大きいのがワンルームマンション販売及び一棟販売である。同社の事業特性上、今期の売上は既に受注済の物件が多く、期初の段階で売上予想の65.3%は受注済みである。同社の業績見通しはすべて個別物件と紐付けが成されており、今期も売上の大きなブレはないだろう。

(3)財務状況

2016年3月末の総資産残高は124,277百万円となり、前期末比22,728百万円増となった。主な要因は仕掛販売用不動産が19,521百万円増えたことである。一方で販売用不動産が4,173百万円(前期末比1,571百万円増)にとどまっていることは、完成在庫の売れ残りが抑えられている証左である。

負債合計は73,953百万円(前期末比17,036百万円増)となった。主な増加は固定負債の23,512百万円増であり、長期借入金の増加が主な要因である。主な減少は流動負債の6,476百万円減である。

2016年3月末において、流動比率531.7%(前期末328.3%)、自己資本比率40.4%(前期末43.9%)と財務の安全性に懸念はない。レバレッジを効かせつつ安全性を維持している点を評価したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)



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