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サンワテクノス Research Memo(5):自動車業界向け等は好調に推移したものの、減収減益で着地

注目トピックス 日本株
■業績動向

(1) 2016年3月期決算

サンワテクノス<8137>の2016年3月期決算は、売上高105,748百万円(前期比5.0%減)、営業利益2,444百万円(同29.6%減)、経常利益2,645百万円(同29.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,690百万円(同31.5%減)と減収減益で着地した。同社は第2四半期決算時に業績見通しを下方修正したが、修正予想に対しても若干未達となった。

向け先の業界別では、半導体・液晶業界、アミューズメント業界向けの需要低迷が目立ったほか、主力のFA・産業機器業界向けも全体としては前期比増収となったが個別製品では販売が前期から減少した製品が目立った。自動車業界向け、社会インフラ向け、医療機器向けなど好調な分野もあったものの、全般的な需要伸び悩みをカバーするには至らず、全社ベースでの減収につながった。

部門別には、電機部門は前期比15.8%減の19,069百万円となった。半導体製造装置向け電機品の販売は増加したが、産業機械業界向けのサーボモーターの販売及び太陽光発電システム向けの制御機器の販売が減収となった。電子部門は同3.6%減の77,593百万円となった。自動車関連業界向け及び産業機械業界向け電子部品の販売が増加したものの、アミューズメント向け電子部品の販売減が響いた。機械部門は同11.6%増の9,084百万円となった。住宅設備業界向け実装機の販売や自動車業界向け生産設備の販売が増加し、液晶業界向け搬送設備機器の販売減少などをカバーした。

販売地域セグメント別売上高は、日本が前期比2.1%減の79,995百万円、アジアが同8.8%減の30,097百万円、欧米が同7.4%増の3,685百万円となり、アジアの不振が目立った。アジアの不振は円が対人民元で円高に振れたことによる為替レートの影響で、売上高が約10億円押し下げられたことが影響している。中国における実体的な需要減少による減収影響は約20億円だったもようだ。

利益面では、日本が前期比25.8%減益の1,580百万円、アジアが同32.3%減の853百万円、欧米が同96.6%減の2百万円となり、全地域で減益となった。日本の減益幅が減収幅に比べて拡大したのは、新中期経営計画を見据えて積極的な投資を行い人件費が増加したことなどが要因だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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