オークファン Research Memo(1):積極的なM&Aの展開により事業基盤の強化・整備が大きく進展
[16/07/05]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
オークファン<3674>は、ネットオークション・ショッピングの比較検索サイト「aucfan.com(オークファン)」を中心とする情報提供(メディア)事業のほか、BtoBマーケットプレイス事業、ソリューション事業の3つの事業を展開する。過去蓄積してきた300億件を超える実売価格データを武器に、個人(Reseller)及び個人事業主(Small-B)などの売り手を中心に情報提供サービスを提供してきたが、2015年7月に(株)NETSEA(ネッシー)を子会社化しBtoBマーケットプレイス市場へ本格参入したのに続き、2016年1月に(株)リバリューを子会社化し同事業の強化を図る。さらに、同年4月にクラウドソーシング事業を行う(株)スマートソーシングを子会社化しソリューション事業を強化するなど、同社独自の成長モデルに基づいた事業基盤の強化・整備を推進している。
5月13日に発表された2016年9月期第2四半期累計(2015年10月−2016年3月)の連結業績は、売上高は前年同期比82.1%増の1,062百万円、営業利益は同162.4%増の205百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同46.8%増の262百万円と大幅な増収・増益となり、売上高、利益は過去最高を更新した。これは、1) NETSEAの子会社化、会員数の増加、スクール事業の好調、2月に実施したオークファンプレミアム会員の料金改定などがプラス寄与したことによりサービス課金収入が好調となった、2)エターメント(株)の子会社化に加えて、フリーマーケット事業、法人向けソリューションサービスが好調に推移したことなどからマーケティング支援が拡大したこと??などが要因。
同社では決算発表と同時に新たにリバリューとスマートソーシングが連結子会社となることを手掛かりに2016年9月期会社計画(売上高2,101百万円、営業利益223百万円、親会社株主に帰属する当期純利益237百万円)を売上高2,567百万円、営業利益303百万円、親会社株主に帰属する当期純利益302百万円へそれぞれ上方修正した。弊社では、NETSEAの個人情報流出事故のマイナス影響を考慮しても、オークファンプレミアム会員の料金改定の効果がフル寄与することと、上方修正した会社計画に対する第2四半期累計業績の進捗率が売上高41.4%、営業利益67.7%、親会社株主に帰属する当期純利益87.0%となっていることから判断し、会社計画は保守的で上振れ余地があると見る。このため、NETSEAの個人情報流出によるマイナス影響が具体化する第3四半期決算動向を注目する。
2015年、NETSEAの子会社化により2014年に発表した中期経営計画「NEWパラダイム2017」をロールオーバー。保有データを軸にメディア事業、マーケットプレイス事業、ソリューション事業の3つの事業の相乗効果を生み出すという新たな成長モデルを打ち出し、2018年9月期売上高40億円、経常利益12億円の達成を目標とし事業を展開している。しかし、今年に入ってリバリュー、スマートソーシングを相次いで子会社化したことにより事業基盤が整い、売上高は2018年9月期目標の達成が1年前倒しで視野に入ってきたことから、新たな中期経営計画「Dash!2019」を策定、公表することを明らかにした。発表は2016年9月期決算と同時と予想され、その具体的な内容について注目したい。
■Check Point
・2016年9月期第2四半期累計はNETSEAの子会社化効果などから大幅な増収、増益を記録、売上高、利益は過去最高を更新
・リバリュー、スマートソーシングの相次ぐ子会社化によりB2Bマーケットプレイス事業とソリューション事業の事業基盤が一段と強固に
・新たな中期経営計画「Dash!2019」を策定、公表へ
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
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5月13日に発表された2016年9月期第2四半期累計(2015年10月−2016年3月)の連結業績は、売上高は前年同期比82.1%増の1,062百万円、営業利益は同162.4%増の205百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同46.8%増の262百万円と大幅な増収・増益となり、売上高、利益は過去最高を更新した。これは、1) NETSEAの子会社化、会員数の増加、スクール事業の好調、2月に実施したオークファンプレミアム会員の料金改定などがプラス寄与したことによりサービス課金収入が好調となった、2)エターメント(株)の子会社化に加えて、フリーマーケット事業、法人向けソリューションサービスが好調に推移したことなどからマーケティング支援が拡大したこと??などが要因。
同社では決算発表と同時に新たにリバリューとスマートソーシングが連結子会社となることを手掛かりに2016年9月期会社計画(売上高2,101百万円、営業利益223百万円、親会社株主に帰属する当期純利益237百万円)を売上高2,567百万円、営業利益303百万円、親会社株主に帰属する当期純利益302百万円へそれぞれ上方修正した。弊社では、NETSEAの個人情報流出事故のマイナス影響を考慮しても、オークファンプレミアム会員の料金改定の効果がフル寄与することと、上方修正した会社計画に対する第2四半期累計業績の進捗率が売上高41.4%、営業利益67.7%、親会社株主に帰属する当期純利益87.0%となっていることから判断し、会社計画は保守的で上振れ余地があると見る。このため、NETSEAの個人情報流出によるマイナス影響が具体化する第3四半期決算動向を注目する。
2015年、NETSEAの子会社化により2014年に発表した中期経営計画「NEWパラダイム2017」をロールオーバー。保有データを軸にメディア事業、マーケットプレイス事業、ソリューション事業の3つの事業の相乗効果を生み出すという新たな成長モデルを打ち出し、2018年9月期売上高40億円、経常利益12億円の達成を目標とし事業を展開している。しかし、今年に入ってリバリュー、スマートソーシングを相次いで子会社化したことにより事業基盤が整い、売上高は2018年9月期目標の達成が1年前倒しで視野に入ってきたことから、新たな中期経営計画「Dash!2019」を策定、公表することを明らかにした。発表は2016年9月期決算と同時と予想され、その具体的な内容について注目したい。
■Check Point
・2016年9月期第2四半期累計はNETSEAの子会社化効果などから大幅な増収、増益を記録、売上高、利益は過去最高を更新
・リバリュー、スマートソーシングの相次ぐ子会社化によりB2Bマーケットプレイス事業とソリューション事業の事業基盤が一段と強固に
・新たな中期経営計画「Dash!2019」を策定、公表へ
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
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