フォーバル Research Memo(6):16/3期は6期連続増収、8期連続営業増益で、すべての利益で過去最高を記録
[16/07/14]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■決算動向
(1) 2016年3月期業績
フォーバル<8275>の2016年3月期連結業績は、売上高が前期比11.8%増の50,408百万円、営業利益は同23.8%増の2,379百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同8.9%増の1,351百万円となり、売上高は6期連続の増収、営業利益は8期連続の増益、当期純利益は5期連続の増益となり、すべての利益が過去最高を更新した。
売上高はすべてのセグメントで順調に拡大した。売上総利益は、コンサルティングが拡大したことに加えて、グループ各社で利益率向上に取り組んだ成果が顕在化したことなどから、同16.0%増の14,613百万円と2ケタ増益を確保。売上総利益率は前期の27.9%から29.0%へ1.1ポイント上昇した。一方、販管費は、人員強化※1による人件費増加(898百万円増)や経費※2増加(649百万円増)により、同14.6%増の12,233百万円へ拡大した。しかし、売上総利益の伸び率以下に抑制できたことから、営業利益は同23.8%増となり、営業利益率は前期比0.4ポイント改善し4.7%へ上昇した。
※1フォーバルテレコムビジネスグループの子会社(株)保険ステーションにおいて保険業法の改正に対応し、委託契約先を使用人にしたことに加えて、電力小売り自由化をにらんで営業人員を増強した。
※2支払販売コミッション、旅費交通費、地代家賃等が増加した。
会社計画(売上高47,000百万円、営業利益2,100百万円)対比では、売上高、営業利益ともに計画を上回った。アイコンサービスが好調に推移したことに加えて、フォーバルテレコム、フォーバル・リアルストレートの公開会社のほか子会社の業績が堅調に推移したことなどもプラス寄与した。
a)フォーバルビジネスグループ
売上高は同6.5%増の17,028百万円、セグメント利益は同36.1%増の1,484百万円と増収、2ケタ増益を確保した。これは、アイコンサービスが順調に拡大したほか、セキュリティ関連やサーバー等の販売が好調に推移したことなどによる。
アイコンサービスの売上高は同7.1%増の3,283百万円となった。アイコンサービスの件数は前期に比べ16.2%増の22,490件となり順調に推移した。内訳を見ると、アイコンサービスは同7.7%増の17,508件、OEMは同60.6%増の4,982件となっており、OEMも順調となっている。その相談内容について見てみると、よろず経営相談が同131.3%増の16,353件と大幅に増加しており、同社の経営コンサルタントとしての評価がユーザーの間で着実に定着していることがうかがえる格好となっている。
b)フォーバルテレコムビジネスグループ
売上高は同12.7%増の13,109百万円、セグメント利益は同9.1%増の662百万円と増収・増益となった。光回線サービスやISPが順調に拡大した結果、フォーバルテレコムが大きく売上高を伸ばしたほか、各子会社も好調に推移したことが要因だ。
c)モバイルショップビジネスグループ
売上高は同12.8%増の11,554百万円、セグメント利益は同48.1%増の384百万円と2ケタ増収・増益を記録した。売上高が伸びたのは、携帯販売台数が前期に比べ6.7%増加したことが主要因。利益に関しては、売上高の増加に加えて、費用の抑制に努めた効果が顕在化したことで大幅な増益となった。
d)総合環境コンサルティングビジネスグループ
売上高は同23.8%増の7,602百万円と大幅な増収を確保した。これは、太陽光発電システムやエコキュートに代表されるスマートグリッド設備機器の卸売において、特に産業用システムが増加したためだ。にもかかわらず、セグメント損失に転落(前期は21百万円の利益)したのは、販売費や電力小売事業の本格的展開に備えた人件費等の増加がマイナス要因として働いたことによる。ただ、電力小売事業に関しては期中にビジネスモデルや社内体制を見直し、収益体質の改善を果たしており、マイナス影響は発生しない状況となっている。
e)その他の事業グループ(人材・教育分野)
IT教育サービス事業関連の子会社が好調に推移したことで、売上高は同4.1%増の1,113百万円、セグメント利益は同0.8%増の50百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
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(1) 2016年3月期業績
フォーバル<8275>の2016年3月期連結業績は、売上高が前期比11.8%増の50,408百万円、営業利益は同23.8%増の2,379百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同8.9%増の1,351百万円となり、売上高は6期連続の増収、営業利益は8期連続の増益、当期純利益は5期連続の増益となり、すべての利益が過去最高を更新した。
売上高はすべてのセグメントで順調に拡大した。売上総利益は、コンサルティングが拡大したことに加えて、グループ各社で利益率向上に取り組んだ成果が顕在化したことなどから、同16.0%増の14,613百万円と2ケタ増益を確保。売上総利益率は前期の27.9%から29.0%へ1.1ポイント上昇した。一方、販管費は、人員強化※1による人件費増加(898百万円増)や経費※2増加(649百万円増)により、同14.6%増の12,233百万円へ拡大した。しかし、売上総利益の伸び率以下に抑制できたことから、営業利益は同23.8%増となり、営業利益率は前期比0.4ポイント改善し4.7%へ上昇した。
※1フォーバルテレコムビジネスグループの子会社(株)保険ステーションにおいて保険業法の改正に対応し、委託契約先を使用人にしたことに加えて、電力小売り自由化をにらんで営業人員を増強した。
※2支払販売コミッション、旅費交通費、地代家賃等が増加した。
会社計画(売上高47,000百万円、営業利益2,100百万円)対比では、売上高、営業利益ともに計画を上回った。アイコンサービスが好調に推移したことに加えて、フォーバルテレコム、フォーバル・リアルストレートの公開会社のほか子会社の業績が堅調に推移したことなどもプラス寄与した。
a)フォーバルビジネスグループ
売上高は同6.5%増の17,028百万円、セグメント利益は同36.1%増の1,484百万円と増収、2ケタ増益を確保した。これは、アイコンサービスが順調に拡大したほか、セキュリティ関連やサーバー等の販売が好調に推移したことなどによる。
アイコンサービスの売上高は同7.1%増の3,283百万円となった。アイコンサービスの件数は前期に比べ16.2%増の22,490件となり順調に推移した。内訳を見ると、アイコンサービスは同7.7%増の17,508件、OEMは同60.6%増の4,982件となっており、OEMも順調となっている。その相談内容について見てみると、よろず経営相談が同131.3%増の16,353件と大幅に増加しており、同社の経営コンサルタントとしての評価がユーザーの間で着実に定着していることがうかがえる格好となっている。
b)フォーバルテレコムビジネスグループ
売上高は同12.7%増の13,109百万円、セグメント利益は同9.1%増の662百万円と増収・増益となった。光回線サービスやISPが順調に拡大した結果、フォーバルテレコムが大きく売上高を伸ばしたほか、各子会社も好調に推移したことが要因だ。
c)モバイルショップビジネスグループ
売上高は同12.8%増の11,554百万円、セグメント利益は同48.1%増の384百万円と2ケタ増収・増益を記録した。売上高が伸びたのは、携帯販売台数が前期に比べ6.7%増加したことが主要因。利益に関しては、売上高の増加に加えて、費用の抑制に努めた効果が顕在化したことで大幅な増益となった。
d)総合環境コンサルティングビジネスグループ
売上高は同23.8%増の7,602百万円と大幅な増収を確保した。これは、太陽光発電システムやエコキュートに代表されるスマートグリッド設備機器の卸売において、特に産業用システムが増加したためだ。にもかかわらず、セグメント損失に転落(前期は21百万円の利益)したのは、販売費や電力小売事業の本格的展開に備えた人件費等の増加がマイナス要因として働いたことによる。ただ、電力小売事業に関しては期中にビジネスモデルや社内体制を見直し、収益体質の改善を果たしており、マイナス影響は発生しない状況となっている。
e)その他の事業グループ(人材・教育分野)
IT教育サービス事業関連の子会社が好調に推移したことで、売上高は同4.1%増の1,113百万円、セグメント利益は同0.8%増の50百万円となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
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