システム ディ Research Memo(3):16/10期2Qは増収減益で着地
[16/07/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■2016年10月期第2四半期決算
システムディ<3804>の2016年10月期第2四半期決算は、売上高1,500百万円(前年同期比3.4%増)、営業利益130百万円(同37.8%減)、経常利益126百万円(同38.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益(以下、「四半期純利益」)81百万円(同37.5%減)と増収減益で着地した。
計画対比では、売上高は期初予想比301百万円(16.7%)未達となったが、営業利益以下は計画の線での着地となった。売上高が未達となった原因は、学園ソリューション事業において、一部の案件の計上が下期にずれ込んだことだ。売上が未達にもかかわらず利益が計画どおりだったのは、利益率の高い案件を積み上げたことが原因だ。学園ソリューション事業の期ずれは顧客側の事情によるものであり、同事業を含め、今第2四半期は全事業部門にわたって順調に進捗しているもようだ。
各事業部門の動向は後に詳述するが、各事業の業況を判断する材料の1つとして顧客数がある。主力の学園ソリューションでは同社のソフトウエアを導入した学園数が931校に拡大した。ウェルネスソリューション事業における導入施設数も743施設に1年前から11.7%増加している。他の事業部門の数値も同様だ。薬局ソリューションの数値は横ばいで推移しているが、これも業界環境と同社の事業展開の現状を考えれば十分、健闘との評価ができると弊社では考えている。
弊社では、前回のレポートにおいて2016年10月期決算の最大の注目点は公共分野ビジネス、特に公会計ソリューション事業の動向だと指摘した。同事業の主力商品である公会計ソフト「PPP」(トリプル・ピー)の導入自治体数は2016年4月末で240に達し、足元の商談の動きなどから2016年10月末では600という数字が見えてきているもようだ。この点は極めて順調に推移していると評価できる。
また、公教育ソリューション事業においても、主力製品「School Engine」の導入自治体数・学校数が順調に推移している。特に弊社が注目しているのは、高校を所管する都道府県レベルにおいて、これまで13県が同社製品の導入を決定した点だ。同社は都道府県レベルではシェア50%程度、すなわち25都道府県への納入を目指しているとみられる。弊社では、現状の進捗状況は、その目標に対して極めて順調な進捗と評価している。
さらに、前述のようにストック収入が前期比522百万円(前年同期比14.7%増)に達し、売上高に占める割合が34.8%に達したことも今第2四半期決算の注目ポイントだ。足元はValueビジネス(大規模事業者向けカスタムメイドのシステム開発事業)が好調で、個別案件の単価が小さいVolumeビジネスは目立ちにくいが、着実にかつ予定よりも早いスピードでクラウドサービスが拡大しつつあると考えらえる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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システムディ<3804>の2016年10月期第2四半期決算は、売上高1,500百万円(前年同期比3.4%増)、営業利益130百万円(同37.8%減)、経常利益126百万円(同38.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益(以下、「四半期純利益」)81百万円(同37.5%減)と増収減益で着地した。
計画対比では、売上高は期初予想比301百万円(16.7%)未達となったが、営業利益以下は計画の線での着地となった。売上高が未達となった原因は、学園ソリューション事業において、一部の案件の計上が下期にずれ込んだことだ。売上が未達にもかかわらず利益が計画どおりだったのは、利益率の高い案件を積み上げたことが原因だ。学園ソリューション事業の期ずれは顧客側の事情によるものであり、同事業を含め、今第2四半期は全事業部門にわたって順調に進捗しているもようだ。
各事業部門の動向は後に詳述するが、各事業の業況を判断する材料の1つとして顧客数がある。主力の学園ソリューションでは同社のソフトウエアを導入した学園数が931校に拡大した。ウェルネスソリューション事業における導入施設数も743施設に1年前から11.7%増加している。他の事業部門の数値も同様だ。薬局ソリューションの数値は横ばいで推移しているが、これも業界環境と同社の事業展開の現状を考えれば十分、健闘との評価ができると弊社では考えている。
弊社では、前回のレポートにおいて2016年10月期決算の最大の注目点は公共分野ビジネス、特に公会計ソリューション事業の動向だと指摘した。同事業の主力商品である公会計ソフト「PPP」(トリプル・ピー)の導入自治体数は2016年4月末で240に達し、足元の商談の動きなどから2016年10月末では600という数字が見えてきているもようだ。この点は極めて順調に推移していると評価できる。
また、公教育ソリューション事業においても、主力製品「School Engine」の導入自治体数・学校数が順調に推移している。特に弊社が注目しているのは、高校を所管する都道府県レベルにおいて、これまで13県が同社製品の導入を決定した点だ。同社は都道府県レベルではシェア50%程度、すなわち25都道府県への納入を目指しているとみられる。弊社では、現状の進捗状況は、その目標に対して極めて順調な進捗と評価している。
さらに、前述のようにストック収入が前期比522百万円(前年同期比14.7%増)に達し、売上高に占める割合が34.8%に達したことも今第2四半期決算の注目ポイントだ。足元はValueビジネス(大規模事業者向けカスタムメイドのシステム開発事業)が好調で、個別案件の単価が小さいVolumeビジネスは目立ちにくいが、着実にかつ予定よりも早いスピードでクラウドサービスが拡大しつつあると考えらえる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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