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千葉銀 Research Memo(8):法人ソリューション関連取引収益及び預かり資産残高を増強

注目トピックス 日本株
■2017年3月期の業績予想

千葉銀行<8331>は、2017年3月期の連結業績予想について、経常利益を前期比10.5%減の765億円、親会社株主に帰属する当期純利益を同6.2%減の520億円とマイナス金利政策による影響を織り込んだことから減益を見込んでいる。

また、銀行単体の業績予想についても、経常利益が前期比12.7%減の695億円、当期純利益が同7.6%減の485億円と減益となる見通しである。

なお、銀行単体の損益予想の前提は以下のとおりである。

「業務粗利益」は前期比横ばいの1,500億円を見込んでいる。「資金利益」がマイナス金利政策の影響等により大きく減少するものの、好調な法人ソリューション関連取引収益及び預かり資産残高の増強による「役務取引等利益」の拡大、債券関係損益などによる「その他業務純益」の増加によりカバーする想定となっている。

一方、経費については、基幹系システムの共同化に伴う費用や外形標準課税の引き上げが通年で負担増となることなどから835億円(前期比14億円増)に膨らみ、その結果、コア業務純益は638億円(前期比19億円減)、業務純益も665億円(同14億円減)とそれぞれ減益となる見通しである。

また、与信関係費用を10億円(前期比33億円増)、政策保有株式の売却益を10億円(前期比17億円減)と想定していることから、経常利益は前期比12.7%減の695億円(前期比101億円減)、当期純利益は同7.6%減の485億円(前期比40億円)と大きく減益となる見通しとなっている。

弊社では、マイナス金利政策による影響が気になるものの、その影響を合理的に織り込んでいることや与信関係費用の見積もりが保守的であること、中期経営計画(特に預貸出金残高の拡大)が順調に進展していることから、同行の業績予想の達成は十分可能であるとみている。むしろ、与信関係費用の保守的な見積りが、ここ数年の実績や資産内容等から判断して業績の上振れ要因となる可能性がある。また、最終年度となる中期経営計画についても、「グループ預かり資産残高」を除いて、達成する可能性が高いとみている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)



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