アイレップ Research Memo(1):親会社DACと経営統合により業界内におけるさらなる競争力強化目指す
[16/07/22]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
アイレップ<2132>は、検索エンジンマーケティング(SEM)に強みを持つデジタルマーケティングエージェンシー。サーチ広告におけるノウハウ、知見の蓄積により他社にない優位性を確保し、運用型広告市場(販売代理店経由)におけるトップエージェンシーの地位を不動にしている。企業のデジタル領域におけるマーケティング課題を解決する様々なソリューションをワンストップで提供しており、主力の広告代理事業はヤフー<4689>やGoogleなどの代理店として広告ソリューションを数百社のクライアントに提供する。デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム<4281>(以下、DAC)を親会社とし、博報堂DYホールディングス<2433>グループの一員。
5月11日に決算発表と同時に親会社で大手メディアレップであるDACと、共同株式移転の方法※により共同持株会社D.A.コンソーシアムホールディングス(株)を設立する経営統合を発表した。両社の強みを支えてきたテクノロジーや新領域となるグローバル分野で協業し、重複した業務は効率的に集約する経営形態を採ることが、新時代の業界リーダーとして市場を牽引していくことにつながると判断した。経営統合により、1)メディアレップであるDACの持つアドテクノロジー・メディアとの強い関係性を活かしたエージェンシーとしてのサービスラインナップ強化2)新しい技術研究や海外戦略を共同展開することで、リスク、コスト負担を軽減できる、3)共同持ち株会社傘下のメディアレップとエージェンシーの二事業会社体制となることで事業拡大戦略がこれまで以上にスピーディーに行える等のメリットが考えられる。このため、同社単独で上場継続による展開に比べ、業界内における競争力強化が図れ、中長期的な観点から一段の成長を期待できると評価する。
※株式移転比率は同社1株に対して新会社株式0.83株。
2016年9月期第2四半期累計(2015年10月−2016年3月)の連結業績は、売上高が38,770百万円(前年同期比38.5%増)となり、営業利益は988百万円(同180.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は482百万円(同150.3%増)と大幅増収・増益となり、過去最高を記録した。広告代理事業において直販、博報堂DYグループとの協業案件ともに好調に推移したことに加えて、直販広告事業の採算性の見直し、主要媒体社の取引条件の改善、オペレーションセンター、Marketia®、媒体の自動化機能等の活用による運用効率の向上に取り組んだ効果が顕在化したことによる。
2016年9月期については、同社は、旺盛な需要を背景に成長基調は継続することを前提に、第3四半期以降、来期以降の更なる業績拡大のための人材補強とシステム増強を実施する計画を踏まえて、3月30日に上方修正した会社計画(売上高76,000〜77,000百万円、営業利益1,600〜1,700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益900〜1,000百万円)※を据え置いた。
※不確定要素が大きいことから売上高、営業利益、当期純利益ともにレンジで開示している。
第2四半期累計業績の通期会社計画に対する進捗率は、計画下限値で売上高51.0%、営業利益61.8%、親会社株主に帰属する四半期純利益53.6%で、売上高、営業利益については前年同期(売上高48.2%、営業利益49.4%、親会社株主に帰属する四半期純利益60.3%)を上回る水準となっている。弊社では、4月に起きた熊本地震や自動車業界の不祥事発覚といった不透明要因があるものの、同社の主力事業である運用型広告市場が順調に拡大していること、その市場の拡大に対応した新規顧客開拓が順調に進み顧客基盤が拡大していること、第2四半期までの進捗率から判断し、会社計画は保守的であると見る。
■Check Point
・2016年9月期第2四半期は売上高、利益ともに過去最高を記録
・直販案件でダイナミックリターゲティング広告やスマートフォンインフィード広告の取り組みが結実
・親会社DACと株式移転による共同持株会社設立による経営統合を発表(移転比率は0.83)
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
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5月11日に決算発表と同時に親会社で大手メディアレップであるDACと、共同株式移転の方法※により共同持株会社D.A.コンソーシアムホールディングス(株)を設立する経営統合を発表した。両社の強みを支えてきたテクノロジーや新領域となるグローバル分野で協業し、重複した業務は効率的に集約する経営形態を採ることが、新時代の業界リーダーとして市場を牽引していくことにつながると判断した。経営統合により、1)メディアレップであるDACの持つアドテクノロジー・メディアとの強い関係性を活かしたエージェンシーとしてのサービスラインナップ強化2)新しい技術研究や海外戦略を共同展開することで、リスク、コスト負担を軽減できる、3)共同持ち株会社傘下のメディアレップとエージェンシーの二事業会社体制となることで事業拡大戦略がこれまで以上にスピーディーに行える等のメリットが考えられる。このため、同社単独で上場継続による展開に比べ、業界内における競争力強化が図れ、中長期的な観点から一段の成長を期待できると評価する。
※株式移転比率は同社1株に対して新会社株式0.83株。
2016年9月期第2四半期累計(2015年10月−2016年3月)の連結業績は、売上高が38,770百万円(前年同期比38.5%増)となり、営業利益は988百万円(同180.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は482百万円(同150.3%増)と大幅増収・増益となり、過去最高を記録した。広告代理事業において直販、博報堂DYグループとの協業案件ともに好調に推移したことに加えて、直販広告事業の採算性の見直し、主要媒体社の取引条件の改善、オペレーションセンター、Marketia®、媒体の自動化機能等の活用による運用効率の向上に取り組んだ効果が顕在化したことによる。
2016年9月期については、同社は、旺盛な需要を背景に成長基調は継続することを前提に、第3四半期以降、来期以降の更なる業績拡大のための人材補強とシステム増強を実施する計画を踏まえて、3月30日に上方修正した会社計画(売上高76,000〜77,000百万円、営業利益1,600〜1,700百万円、親会社株主に帰属する当期純利益900〜1,000百万円)※を据え置いた。
※不確定要素が大きいことから売上高、営業利益、当期純利益ともにレンジで開示している。
第2四半期累計業績の通期会社計画に対する進捗率は、計画下限値で売上高51.0%、営業利益61.8%、親会社株主に帰属する四半期純利益53.6%で、売上高、営業利益については前年同期(売上高48.2%、営業利益49.4%、親会社株主に帰属する四半期純利益60.3%)を上回る水準となっている。弊社では、4月に起きた熊本地震や自動車業界の不祥事発覚といった不透明要因があるものの、同社の主力事業である運用型広告市場が順調に拡大していること、その市場の拡大に対応した新規顧客開拓が順調に進み顧客基盤が拡大していること、第2四半期までの進捗率から判断し、会社計画は保守的であると見る。
■Check Point
・2016年9月期第2四半期は売上高、利益ともに過去最高を記録
・直販案件でダイナミックリターゲティング広告やスマートフォンインフィード広告の取り組みが結実
・親会社DACと株式移転による共同持株会社設立による経営統合を発表(移転比率は0.83)
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
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