フリービット Research Memo(8):新規事業立上げによる先行費用で営業利益は1ケタの伸びにとどまる
[16/07/27]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
(4) 2017年4月期会社計画について
フリービット<3843>の2017年4月期業績は、売上高が同23.3%増の35,000百万円、営業利益は同5.1%増の2,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同54.8%減の250百万円と2ケタ増収、1ケタ営業増益ながら、当期純利益は減益を見込む会社計画となっている。
2ケタ増収となるのは、前期と同様にモバイル事業、アドテクノロジー事業が拡大すると見ていることが主要因。にもかかわらず、営業利益の伸びが1ケタにとどまるのは、「Health Tech」を中心とする新規事業立上げによる先行費用5〜6億円を織り込んでいることが要因。また、当期純利益が大幅減益と予想するのは、前期にあった事業売却益などの一時的な要因を見込まないことに加えて、業績好調な子会社群の利益増加による法人税等増加(約2.4億円増)とギガプライズとフルスピードの非支配株主に帰属する当期純利益等(約5億円)を見込むためだ。
各セグメントの予想は以下のとおり。
a)ブロードバンド事業
売上高は同10.2%増の11,041百万円、セグメント利益は同11.4%減の1,493百万円を予想している。売上高が拡大するのは、マンションインターネットはミツウロコとの提携効果もあり順調に拡大することが主要因。にもかかわらず、減益となるのはリッチコンテンツの利用増などによりネットワーク原価が上昇すると予想していることによる。
b)モバイル事業
売上高は同68.5%増の8,451百万円、セグメント利益は92百万円(前期は33百万円の損失)へ黒字転換すると見ている。これは、MVNE・MVNO市場の認知度向上により、「freebit MVNO Pack」の販売拡大が続くことに加えて、新サービスであるクラウド型PBXサービス「モバビジ」の本格的な販売が開始されること、トーンモバイル向けの端末販売であるスマートデバイス事業もTSUTATA店舗の店舗展開に併せて売上が拡大すること、??などによる。
このうち、3月に発表されたモバビジは、ユーザーのオフィス内に従来のPBXを設置することなく、専用アプリケーションをインストールしたスマートフォンで内線通話機能や固定電話番号による発着信を実現するサービス。光通信<9435>グループの(株)アイ・イーグループと販売代理店契約を締結したほか、その他のディーラー300社と協業しており、年間1,500億円と言われているビジネスホン市場でのシェア拡大を目指す。
なお、モバビジの特徴として、1)同社の独自技術のEmotion Link(Emotion Link Active Node)※を始めとした特許技術を活用することにより、ビジネスユースの通話品質を確保、2)最大78%通話料金を削減、3) NTTの光電話活用、PBXのクラウド化により音声設備及び保守コストの削減、4)社員が個人所有するスマートフォンを業務に活用するBYOD(Bring Your Own Device)の促進、5)スマートフォンで固定電話番号(0AB-J)の発着信が可能、などを挙げることができる。
※OverLay Internetによってあらゆる情報機器をインターネットにつなぎ、安全・安心な通信を実現するユビキタス・ネットワーク・ソリューション。
c)アドテクノロジー事業
売上高は同20.6%増の14,099百万円、セグメント利益は同22.2%増の1,110百万円と2ケタ増収、増益を見ている。これは、フルスピード及びフォーイットの既存事業が順調に推移すると見ているためだ。
d)クラウド事業
売上高は同4.9%減の1,899百万円、セグメント利益は同8.4%減の78百万円と減収、減益が続くと見込んでいるものの、減益幅は小幅になると予想している。これは、ハウジングやホスティングといったレガシーサービスの減少率が低下する一方で、バーチャルデータセンター(VDC)を中心とするクラウドインフラサービスが拡大することによる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
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(4) 2017年4月期会社計画について
フリービット<3843>の2017年4月期業績は、売上高が同23.3%増の35,000百万円、営業利益は同5.1%増の2,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同54.8%減の250百万円と2ケタ増収、1ケタ営業増益ながら、当期純利益は減益を見込む会社計画となっている。
2ケタ増収となるのは、前期と同様にモバイル事業、アドテクノロジー事業が拡大すると見ていることが主要因。にもかかわらず、営業利益の伸びが1ケタにとどまるのは、「Health Tech」を中心とする新規事業立上げによる先行費用5〜6億円を織り込んでいることが要因。また、当期純利益が大幅減益と予想するのは、前期にあった事業売却益などの一時的な要因を見込まないことに加えて、業績好調な子会社群の利益増加による法人税等増加(約2.4億円増)とギガプライズとフルスピードの非支配株主に帰属する当期純利益等(約5億円)を見込むためだ。
各セグメントの予想は以下のとおり。
a)ブロードバンド事業
売上高は同10.2%増の11,041百万円、セグメント利益は同11.4%減の1,493百万円を予想している。売上高が拡大するのは、マンションインターネットはミツウロコとの提携効果もあり順調に拡大することが主要因。にもかかわらず、減益となるのはリッチコンテンツの利用増などによりネットワーク原価が上昇すると予想していることによる。
b)モバイル事業
売上高は同68.5%増の8,451百万円、セグメント利益は92百万円(前期は33百万円の損失)へ黒字転換すると見ている。これは、MVNE・MVNO市場の認知度向上により、「freebit MVNO Pack」の販売拡大が続くことに加えて、新サービスであるクラウド型PBXサービス「モバビジ」の本格的な販売が開始されること、トーンモバイル向けの端末販売であるスマートデバイス事業もTSUTATA店舗の店舗展開に併せて売上が拡大すること、??などによる。
このうち、3月に発表されたモバビジは、ユーザーのオフィス内に従来のPBXを設置することなく、専用アプリケーションをインストールしたスマートフォンで内線通話機能や固定電話番号による発着信を実現するサービス。光通信<9435>グループの(株)アイ・イーグループと販売代理店契約を締結したほか、その他のディーラー300社と協業しており、年間1,500億円と言われているビジネスホン市場でのシェア拡大を目指す。
なお、モバビジの特徴として、1)同社の独自技術のEmotion Link(Emotion Link Active Node)※を始めとした特許技術を活用することにより、ビジネスユースの通話品質を確保、2)最大78%通話料金を削減、3) NTTの光電話活用、PBXのクラウド化により音声設備及び保守コストの削減、4)社員が個人所有するスマートフォンを業務に活用するBYOD(Bring Your Own Device)の促進、5)スマートフォンで固定電話番号(0AB-J)の発着信が可能、などを挙げることができる。
※OverLay Internetによってあらゆる情報機器をインターネットにつなぎ、安全・安心な通信を実現するユビキタス・ネットワーク・ソリューション。
c)アドテクノロジー事業
売上高は同20.6%増の14,099百万円、セグメント利益は同22.2%増の1,110百万円と2ケタ増収、増益を見ている。これは、フルスピード及びフォーイットの既存事業が順調に推移すると見ているためだ。
d)クラウド事業
売上高は同4.9%減の1,899百万円、セグメント利益は同8.4%減の78百万円と減収、減益が続くと見込んでいるものの、減益幅は小幅になると予想している。これは、ハウジングやホスティングといったレガシーサービスの減少率が低下する一方で、バーチャルデータセンター(VDC)を中心とするクラウドインフラサービスが拡大することによる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
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