EMシステムズ Research Memo(3):調剤システムの好調により過去最高益を更新
[16/07/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
(1) 2016年3月期連結業績
EMシステムズ<4820>の2016年3月期連結業績は、売上高が前期比17.2%増の13,199百万円、営業利益は同51.0%増の1,861百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同68.0%増の1,621百万円と2ケタ増収・増益となり、売上高及びすべての利益で過去最高を記録した。また、売上高、いずれの利益も期初会社計画(売上高12,732百万円、営業利益1,740百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,609百万円)を上回った。
売上高は、主力の調剤システムの堅調推移や、(株)ブリック薬局の連結開始、などから2ケタの伸びとなった。売上拡大に伴い売上原価も拡大。販売代理店経由の売上高が増大した影響などにより売上総利益率は53.6%となり前期比で2.0ポイント低下した。対照的に、管理部門も含めて経費の伸びを全社的に抑制することに成功したことから、販管費比率は同5.2ポイント改善し39.5%へ低下した。この結果、営業利益は大幅増を達成、営業利益率は同3.1ポイント改善し14.1%へ上昇した。
会社計画を上回ったのは、2016年4月の調剤報酬改定が懸念されていたようなネガティブな内容にならなかったことに加えて、電子薬歴対応のハードウェアの新規受注が好調に推移したことなどが要因。なお、親会社株主に帰属する当期純利益の上振れ幅が小さいのは、(株)ユニコンののれん償却115百万円や社宅不動産物件の減損損失80百万円を特別損失として計上したことによる。
a)システム事業及びその関連事業
システム事業及びその関連事業の売上高(セグメント間内部取引消去前)は同15.1%増の13,206百万円、営業利益(セグメント間調整前)は同52.3%増の1,793百万円と2ケタ増収・営業増益となった。
セグメント別の内訳を見ると、医科システムでは新規・他社リプレース案件が低調となったためにシステム販売件数が同8.4%減の369件へ減少し、売上高は同4.3%減の1,117百万円となるマイナス要因があった。しかし、主力の調剤薬局向けシステムは、システム販売件数こそ自社リプレースがなくなったことを受けて同9.5%減の1,134件へ減少したものの、下期からOEM供給やコスモシステムズ(株)の「ぶんぎょうめいと」のリプレースが加速したことや、電子薬歴対応の受注が好調に推移したことなどから、売上高は同9.1%増の7,976百万円と好調に推移した。加えて、ネットワークが同3.0%増の159百万円、サプライも同9.4%増の1,841百万円となり堅調に推移したほか、保守サービスは同55.5%増の1,230百万円となり好調に推移した。
b)その他の事業
その他の事業は、売上高が同235.6%増の1,003百万円、営業利益は同15.0%増の92百万円と堅調に推移した。これは、2015年5月から(株)ブリック薬局を連結したことが主要因。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
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(1) 2016年3月期連結業績
EMシステムズ<4820>の2016年3月期連結業績は、売上高が前期比17.2%増の13,199百万円、営業利益は同51.0%増の1,861百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同68.0%増の1,621百万円と2ケタ増収・増益となり、売上高及びすべての利益で過去最高を記録した。また、売上高、いずれの利益も期初会社計画(売上高12,732百万円、営業利益1,740百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,609百万円)を上回った。
売上高は、主力の調剤システムの堅調推移や、(株)ブリック薬局の連結開始、などから2ケタの伸びとなった。売上拡大に伴い売上原価も拡大。販売代理店経由の売上高が増大した影響などにより売上総利益率は53.6%となり前期比で2.0ポイント低下した。対照的に、管理部門も含めて経費の伸びを全社的に抑制することに成功したことから、販管費比率は同5.2ポイント改善し39.5%へ低下した。この結果、営業利益は大幅増を達成、営業利益率は同3.1ポイント改善し14.1%へ上昇した。
会社計画を上回ったのは、2016年4月の調剤報酬改定が懸念されていたようなネガティブな内容にならなかったことに加えて、電子薬歴対応のハードウェアの新規受注が好調に推移したことなどが要因。なお、親会社株主に帰属する当期純利益の上振れ幅が小さいのは、(株)ユニコンののれん償却115百万円や社宅不動産物件の減損損失80百万円を特別損失として計上したことによる。
a)システム事業及びその関連事業
システム事業及びその関連事業の売上高(セグメント間内部取引消去前)は同15.1%増の13,206百万円、営業利益(セグメント間調整前)は同52.3%増の1,793百万円と2ケタ増収・営業増益となった。
セグメント別の内訳を見ると、医科システムでは新規・他社リプレース案件が低調となったためにシステム販売件数が同8.4%減の369件へ減少し、売上高は同4.3%減の1,117百万円となるマイナス要因があった。しかし、主力の調剤薬局向けシステムは、システム販売件数こそ自社リプレースがなくなったことを受けて同9.5%減の1,134件へ減少したものの、下期からOEM供給やコスモシステムズ(株)の「ぶんぎょうめいと」のリプレースが加速したことや、電子薬歴対応の受注が好調に推移したことなどから、売上高は同9.1%増の7,976百万円と好調に推移した。加えて、ネットワークが同3.0%増の159百万円、サプライも同9.4%増の1,841百万円となり堅調に推移したほか、保守サービスは同55.5%増の1,230百万円となり好調に推移した。
b)その他の事業
その他の事業は、売上高が同235.6%増の1,003百万円、営業利益は同15.0%増の92百万円と堅調に推移した。これは、2015年5月から(株)ブリック薬局を連結したことが主要因。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
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