EMシステムズ Research Memo(8):2010年以降は事業拡大を狙った提携、M&Aを積極展開
[16/07/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■会社の概要・沿革
(2)沿革
EMシステムズ<4820>の起源は1980(昭和55)年1月に兵庫県姫路市で医療事務用オフコンの販売を目的として設立された(株)エム.シイ.エス。1984年5月に(株)エム.シイ.エスとエプソン販売(株)の合弁により関西エプソンメディカル(株)((株)エム.シイ.エスより営業の全部を譲受)を設立した。セイコーエプソン<6724>の医療事務用コンピュータシステム事業からの撤退を機に1990年5月にエプソン販売(株)との合弁を解消、商号をエプソンメディカル(株)へ変更。1991年4月に自社製品である調剤薬局向け保険請求事務処理システム「Recepty」(初代)の販売を開始した。さらに、1997年10月には業務ノウハウの蓄積を図るため(株)祥漢堂を設立し調剤薬局事業を開始。1998年4月に(株)イーエムシステムズに商号を変更。2006年10月には調剤薬局向け事業基盤をより強固なものにするために医科向けのノウハウ蓄積が必要との判断からOEM製品により医科システム市場へ本格参入した。2008年3月に新大阪ブリックビル(自社ビル)竣工、本社を移転。
2010年以降は、医療事務システム事業の拡大を狙った事業提携やM&Aを積極展開している。2010年7月に(株)祥漢堂の株式の一部を三井物産<8031>へ譲渡し、調剤薬局事業を縮小する一方で、システム事業の基盤拡大に注力する。2010年2月にビー・エム・エル<4694>と合弁し、電子カルテ開発等を目的としてメデファクトを設立(同社の出資比率50%。医科システム{電子カルテ}のエンジン部分の共同開発という目的を達成したため2014年7月に解散)。また、ユーザー基盤の一段の拡充を図るため、2013年9月に医科システム開発、販売を手掛ける(株)ユニコンを、2014年10月には調剤薬局システム開発、販売及び医科システム販売を手掛けるコスモシステムズ(株)を相次いで連結子会社化。さらに、2014年3月には、取引関係の強化を図るため、エプソン販売(株)へ第三者割当による自己株式の処分を行った。2015年3月には、医薬品卸最大手のメディパルホールディングス<7459>への第三者割当増資による関係強化。4月にメディカルシステムネットワーク<4350>と業務提携を行うなど、調剤システム事業の基盤拡充、医科システム事業の基盤拡大を図る体制作りを加速している。
製品開発面では、2000年代に入ってからインターネットの普及に足並みを合わせ、ネットワーク接続を前提とした製品開発に着手。2002年6月にネットワーク(ASP)を利用した調剤薬局支援システム「NET Recepty」を発売。さらに、2008年11月にストック型ビジネスとして従量課金制度を採用した新システム「Recepty NEXT」を、2009年7月には医科向けシステム「Medical Recepty NEXT(MRN)」を開発、販売を開始し、調剤、医科システムともにフロー型からストック型のビジネスモデルに転換した※。
※調剤システムを例にとると、従来の料金体系(5年間無償保証制度)は他のITサービス会社と同様にシステムの売切り制。すなわち、ユーザーはシステム導入時に初期費用とリース料を一括で支払い、さらに5年後に再度リース料の支払いが発生する仕組み。新しい料金プランでは初期費用を抑え、月々の基本料と処理件数に応じた料金を支払うモデルに変更されたことにより、ユーザーの初期システム投資負担が大幅に軽減された。さらに、利用期間制限がない継続保証体制で常に最新のシステムを利用できるようになったことが特徴。
なお、2016年1月に営業、人事採用、IR等の諸活動において東京に本社が位置する地理的優位性を確保し、販売事業拡張並びに多様な人材の確保や情報収集・発信機能の強化を目的として東京都港区に「東京本社」を設置し、「大阪本社」と併せて、二本社制とした。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
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(2)沿革
EMシステムズ<4820>の起源は1980(昭和55)年1月に兵庫県姫路市で医療事務用オフコンの販売を目的として設立された(株)エム.シイ.エス。1984年5月に(株)エム.シイ.エスとエプソン販売(株)の合弁により関西エプソンメディカル(株)((株)エム.シイ.エスより営業の全部を譲受)を設立した。セイコーエプソン<6724>の医療事務用コンピュータシステム事業からの撤退を機に1990年5月にエプソン販売(株)との合弁を解消、商号をエプソンメディカル(株)へ変更。1991年4月に自社製品である調剤薬局向け保険請求事務処理システム「Recepty」(初代)の販売を開始した。さらに、1997年10月には業務ノウハウの蓄積を図るため(株)祥漢堂を設立し調剤薬局事業を開始。1998年4月に(株)イーエムシステムズに商号を変更。2006年10月には調剤薬局向け事業基盤をより強固なものにするために医科向けのノウハウ蓄積が必要との判断からOEM製品により医科システム市場へ本格参入した。2008年3月に新大阪ブリックビル(自社ビル)竣工、本社を移転。
2010年以降は、医療事務システム事業の拡大を狙った事業提携やM&Aを積極展開している。2010年7月に(株)祥漢堂の株式の一部を三井物産<8031>へ譲渡し、調剤薬局事業を縮小する一方で、システム事業の基盤拡大に注力する。2010年2月にビー・エム・エル<4694>と合弁し、電子カルテ開発等を目的としてメデファクトを設立(同社の出資比率50%。医科システム{電子カルテ}のエンジン部分の共同開発という目的を達成したため2014年7月に解散)。また、ユーザー基盤の一段の拡充を図るため、2013年9月に医科システム開発、販売を手掛ける(株)ユニコンを、2014年10月には調剤薬局システム開発、販売及び医科システム販売を手掛けるコスモシステムズ(株)を相次いで連結子会社化。さらに、2014年3月には、取引関係の強化を図るため、エプソン販売(株)へ第三者割当による自己株式の処分を行った。2015年3月には、医薬品卸最大手のメディパルホールディングス<7459>への第三者割当増資による関係強化。4月にメディカルシステムネットワーク<4350>と業務提携を行うなど、調剤システム事業の基盤拡充、医科システム事業の基盤拡大を図る体制作りを加速している。
製品開発面では、2000年代に入ってからインターネットの普及に足並みを合わせ、ネットワーク接続を前提とした製品開発に着手。2002年6月にネットワーク(ASP)を利用した調剤薬局支援システム「NET Recepty」を発売。さらに、2008年11月にストック型ビジネスとして従量課金制度を採用した新システム「Recepty NEXT」を、2009年7月には医科向けシステム「Medical Recepty NEXT(MRN)」を開発、販売を開始し、調剤、医科システムともにフロー型からストック型のビジネスモデルに転換した※。
※調剤システムを例にとると、従来の料金体系(5年間無償保証制度)は他のITサービス会社と同様にシステムの売切り制。すなわち、ユーザーはシステム導入時に初期費用とリース料を一括で支払い、さらに5年後に再度リース料の支払いが発生する仕組み。新しい料金プランでは初期費用を抑え、月々の基本料と処理件数に応じた料金を支払うモデルに変更されたことにより、ユーザーの初期システム投資負担が大幅に軽減された。さらに、利用期間制限がない継続保証体制で常に最新のシステムを利用できるようになったことが特徴。
なお、2016年1月に営業、人事採用、IR等の諸活動において東京に本社が位置する地理的優位性を確保し、販売事業拡張並びに多様な人材の確保や情報収集・発信機能の強化を目的として東京都港区に「東京本社」を設置し、「大阪本社」と併せて、二本社制とした。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正 )
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