サムティ Research Memo(1):好調な事業環境を追い風とし新たな成長フェーズに入る
[16/08/24]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
サムティ<3244>は、関西圏及び首都圏を中心として全国に展開している総合不動産会社である。不動産事業(不動産ファンド向け大型賃貸マンションや投資家向け収益マンションの開発及び販売等)と不動産賃貸事業(賃貸マンションや商業施設等)を両輪とし、ビジネスホテルの運営なども手掛けている。不動産賃貸事業による安定収入と不動産事業による成長加速のバランスにより事業環境の変化に柔軟に対応できるところに特長があり、大きな金融危機を乗り越えながら持続的な成長を実現してきた。また、両事業の組み合わせによる一気通貫型のビジネスモデルにも優位性があり、足元で高い成長を続けている。2015年6月にJ-REIT事業に進出※。2015年10月には東証JASDAQから東証1部へ市場変更となり、さらなる事業拡大に向けて体制を整えてきた。好調な事業環境を追い風としながら、同社は新たな成長フェーズに入っている。
※2015年3月に設立したSRRを東証J-REIT市場に上場
2016年11月期第2四半期累計の業績は、売上高が前年同期比1.9%増の21,311百万円、経常利益が同21.5%減の2,373百万円と増収減益となった。前期における一時的な特殊要因※の剥落等がマイナス要因となったが、計画どおりの進捗とみられる。特に、サムティ・レジデンシャル投資法人<3459>(以下、SRR)向けに自社開発ブランド「S-RESIDENCE」シリーズの供給や投資家向け収益マンションの販売により「不動産事業」が大きく伸長した。また、前期に取得したホテル2物件が期初から寄与したことで「その他の事業」も順調に伸びている。
※キーテナントの賃貸契約解除に伴う違約金収入
2016年11月期の業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比48.2%増の57,000百万円、経常利益を同80.8%増の7,000百万円と大幅な増収増益を見込んでおり、利益計画を2年前倒しで達成する見通し。弊社では、第2四半期決算が計画どおりの進捗であったことや開発案件が順調に進行していること、第4四半期に向けて物件売却が進む傾向があることから同社の業績予想の達成は可能であると判断している。
同社は、2014年11月期を初年度とする中長期経営計画「Challenge40」を推進している。想定を上回るペースで業績が拡大してきたことや、計画策定時点に比べて外部及び内部環境(マイナス金利政策の導入やJ-REIT事業への進出等)が大きく変化したことから経営計画の見直しを行い、2018年11月期の目標を売上高850億円、経常利益90億円(修正幅20億円)に増額修正した。また、今後の成長戦略として、SRRを中心としたビジネスモデルの構築、地方大都市圏における戦略的投資、ホテル開発事業の展開の3つの軸を掲げている。
弊社では、外部及び内部環境がともに同社の成長を後押しする状況にあることから、今後も高い成長性を維持できるものとみている。注目すべき点は、都心を中心に用地仕入れが難しくなっている中で、今後の成長に向けた開発案件(パイプライン)をどのように積み上げていくのか、地方大都市圏を中心とした利回りの高い収益不動産の発掘やバリューアップをいかに行っていくのか、SRRを中心としたビジネスモデルの構築が同社の収益性や成長性にどのような変化をもたらすのかなどである。また、ビジネスやインバウンドで需要が拡大しているホテル事業についても今後も展開に期待したい。
■Check Point
・高稼働率のレジデンスを得意分野としリーシング力に強み
・開発流動化や投資分譲の伸長で経常利益率は年々改善傾向
・16/11月期は大幅な増収増益を見込んでいる
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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※2015年3月に設立したSRRを東証J-REIT市場に上場
2016年11月期第2四半期累計の業績は、売上高が前年同期比1.9%増の21,311百万円、経常利益が同21.5%減の2,373百万円と増収減益となった。前期における一時的な特殊要因※の剥落等がマイナス要因となったが、計画どおりの進捗とみられる。特に、サムティ・レジデンシャル投資法人<3459>(以下、SRR)向けに自社開発ブランド「S-RESIDENCE」シリーズの供給や投資家向け収益マンションの販売により「不動産事業」が大きく伸長した。また、前期に取得したホテル2物件が期初から寄与したことで「その他の事業」も順調に伸びている。
※キーテナントの賃貸契約解除に伴う違約金収入
2016年11月期の業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比48.2%増の57,000百万円、経常利益を同80.8%増の7,000百万円と大幅な増収増益を見込んでおり、利益計画を2年前倒しで達成する見通し。弊社では、第2四半期決算が計画どおりの進捗であったことや開発案件が順調に進行していること、第4四半期に向けて物件売却が進む傾向があることから同社の業績予想の達成は可能であると判断している。
同社は、2014年11月期を初年度とする中長期経営計画「Challenge40」を推進している。想定を上回るペースで業績が拡大してきたことや、計画策定時点に比べて外部及び内部環境(マイナス金利政策の導入やJ-REIT事業への進出等)が大きく変化したことから経営計画の見直しを行い、2018年11月期の目標を売上高850億円、経常利益90億円(修正幅20億円)に増額修正した。また、今後の成長戦略として、SRRを中心としたビジネスモデルの構築、地方大都市圏における戦略的投資、ホテル開発事業の展開の3つの軸を掲げている。
弊社では、外部及び内部環境がともに同社の成長を後押しする状況にあることから、今後も高い成長性を維持できるものとみている。注目すべき点は、都心を中心に用地仕入れが難しくなっている中で、今後の成長に向けた開発案件(パイプライン)をどのように積み上げていくのか、地方大都市圏を中心とした利回りの高い収益不動産の発掘やバリューアップをいかに行っていくのか、SRRを中心としたビジネスモデルの構築が同社の収益性や成長性にどのような変化をもたらすのかなどである。また、ビジネスやインバウンドで需要が拡大しているホテル事業についても今後も展開に期待したい。
■Check Point
・高稼働率のレジデンスを得意分野としリーシング力に強み
・開発流動化や投資分譲の伸長で経常利益率は年々改善傾向
・16/11月期は大幅な増収増益を見込んでいる
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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