サムティ Research Memo(8):16/11月期は2期前倒しで利益計画を達成する見込み
[16/08/24]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■成長戦略
(1)中長期経営計画の進捗
サムティ<3244>は、2014年11月期を初年度とする中長期経営計画「Challenge40」を推進している。これまでの進捗状況を総括すると、事業エリアの拡大(4支店の開設)やJ-REIT事業への進出、東証一部への市場変更など、今後の成長加速に向けたビジネスモデルの基礎固めに一定の成果を収めてきた。また、業績についても、今期(2016年11月期)は2期前倒しで利益計画を達成する見込みである。
(2)ローリング計画の策定
同社は、業績が想定を上回るペースで拡大してきたことや、計画策定時点と比べて外部環境(日銀による追加金融緩和、インバウンド需要の拡大等)や内部環境(事業エリアの拡大、J-REIT事業への進出等)が大きく変化していることから、中長期経営計画「Challenge40」の見直しを行った。2018年11月期の目標について、売上高を850億円、経常利益を90億円(修正幅20億円)に増額修正するとともに、新たに2020年11月期の目標として売上高1,000億円水準、経常利益100億円水準を設定した。
(3)今後の方向性
同社は今後の成長戦略として、a)SRRを中心としたビジネスモデルの構築、b)地方大都市圏における戦略的投資、c)ホテル開発事業の展開の3つの軸を掲げている。また、財務目標として、資本効率の維持と財務基盤の確立を目指す。
a)SRRを中心としたビジネスモデルの構築
順調に立ち上がったSRRを中心として、仕入、開発、賃貸、販売、販売後のフィー収入までの一気通貫型のビジネスモデルをさらに進化させる方針である。具体的には、開発物件をSRR向けに優先的に供給するとともに、供給後のアセットマネジメントやプロパティマネジメント業務を受託することにより安定的なフィービジネスの確立を目指すものである。すなわち、SRRの成長を同社の成長に結び付ける戦略と言える。
b)地方大都市圏における戦略的投資
今期(2016年11月期)から2020年11月期までの5年間における総投資額として約3,000億円を計画している。具体的な施策としては以下のとおりである。
・開発エリアの拡大
これまで首都圏及び関西圏を中心としてきたが、北海道や中部、九州等、各支店エリアにも開発エリアを拡大する。
・開発アセットの多様化
アコモデーションアセット(賃貸住宅、ホテル及びヘルスケア施設等の賃貸住宅周辺領域の不動産)を対象としているSRRは、ホテルの組み入れも可能(保有資産残高の20%まで)となっており、各支店エリアを中心としてホテル開発にも積極的に取り組む。
・収益不動産や再生不動産については、地方大都市圏の利回りの高い物件の発掘に取り組むとともに、回転を効かせることでキャッシュフローを確保する。
c)ホテル開発事業の展開
前述した総投資額約3,000億円のうち、約530億円についてはホテル開発事業(土地+建築費)に投資する計画である。具体的には、北海道エリアに50億円(2棟から3棟)、首都圏に190億円(10棟程度)、中部圏に50億円(2棟から3棟)、関西圏に130億円(5棟から6棟)、九州圏に110億円(5棟程度)を予定している。「S-PERIAホテル」を新たなブランド名として展開するとともに、ビジネス及びインバウンドの両方の需要を取り込む方針である。
d)財務戦略
一定の財務健全性を保持しつつ、持続的な成長を実現する方針である。2020年11月期における自己資本比率30%以上を目指す一方、ROE15%以上、ROA7%以上の資本効率を維持する方針である。また、有利子負債コストの削減やネットD/Eレシオ2.0倍以下についても目標に掲げている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<HN>
(1)中長期経営計画の進捗
サムティ<3244>は、2014年11月期を初年度とする中長期経営計画「Challenge40」を推進している。これまでの進捗状況を総括すると、事業エリアの拡大(4支店の開設)やJ-REIT事業への進出、東証一部への市場変更など、今後の成長加速に向けたビジネスモデルの基礎固めに一定の成果を収めてきた。また、業績についても、今期(2016年11月期)は2期前倒しで利益計画を達成する見込みである。
(2)ローリング計画の策定
同社は、業績が想定を上回るペースで拡大してきたことや、計画策定時点と比べて外部環境(日銀による追加金融緩和、インバウンド需要の拡大等)や内部環境(事業エリアの拡大、J-REIT事業への進出等)が大きく変化していることから、中長期経営計画「Challenge40」の見直しを行った。2018年11月期の目標について、売上高を850億円、経常利益を90億円(修正幅20億円)に増額修正するとともに、新たに2020年11月期の目標として売上高1,000億円水準、経常利益100億円水準を設定した。
(3)今後の方向性
同社は今後の成長戦略として、a)SRRを中心としたビジネスモデルの構築、b)地方大都市圏における戦略的投資、c)ホテル開発事業の展開の3つの軸を掲げている。また、財務目標として、資本効率の維持と財務基盤の確立を目指す。
a)SRRを中心としたビジネスモデルの構築
順調に立ち上がったSRRを中心として、仕入、開発、賃貸、販売、販売後のフィー収入までの一気通貫型のビジネスモデルをさらに進化させる方針である。具体的には、開発物件をSRR向けに優先的に供給するとともに、供給後のアセットマネジメントやプロパティマネジメント業務を受託することにより安定的なフィービジネスの確立を目指すものである。すなわち、SRRの成長を同社の成長に結び付ける戦略と言える。
b)地方大都市圏における戦略的投資
今期(2016年11月期)から2020年11月期までの5年間における総投資額として約3,000億円を計画している。具体的な施策としては以下のとおりである。
・開発エリアの拡大
これまで首都圏及び関西圏を中心としてきたが、北海道や中部、九州等、各支店エリアにも開発エリアを拡大する。
・開発アセットの多様化
アコモデーションアセット(賃貸住宅、ホテル及びヘルスケア施設等の賃貸住宅周辺領域の不動産)を対象としているSRRは、ホテルの組み入れも可能(保有資産残高の20%まで)となっており、各支店エリアを中心としてホテル開発にも積極的に取り組む。
・収益不動産や再生不動産については、地方大都市圏の利回りの高い物件の発掘に取り組むとともに、回転を効かせることでキャッシュフローを確保する。
c)ホテル開発事業の展開
前述した総投資額約3,000億円のうち、約530億円についてはホテル開発事業(土地+建築費)に投資する計画である。具体的には、北海道エリアに50億円(2棟から3棟)、首都圏に190億円(10棟程度)、中部圏に50億円(2棟から3棟)、関西圏に130億円(5棟から6棟)、九州圏に110億円(5棟程度)を予定している。「S-PERIAホテル」を新たなブランド名として展開するとともに、ビジネス及びインバウンドの両方の需要を取り込む方針である。
d)財務戦略
一定の財務健全性を保持しつつ、持続的な成長を実現する方針である。2020年11月期における自己資本比率30%以上を目指す一方、ROE15%以上、ROA7%以上の資本効率を維持する方針である。また、有利子負債コストの削減やネットD/Eレシオ2.0倍以下についても目標に掲げている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
<HN>