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サイオス Research Memo(2):「SIOS iQ」など、先進的な技術を積極的に取り入れ自社製品の開発を進める

注目トピックス 日本株
■事業概要

サイオステクノロジー<3744>はLinuxに代表されるOSS※の開発と利用を軸に、OS、サーバー、アプリケーション、クラウドコンピューティングに関わるソフトウェア製品とサービスの提供を行っている。直近では機械学習機能を搭載したIT運用分析ソフトウェア「SIOS iQ」を開発するなど、先進的な技術を積極的に取り入れ自社製品の開発を進めている。

※OSS(オープンソースソフトウェア)…ソフトウェアの設計図にあたるソースコードを無償で公開し、使用・改良・再配布ができるソフトウェア

また、M&Aにも積極的で2015年4月にKPS、10月にPCIとそれぞれ金融業界を顧客基盤に持つシステム開発会社を相次いで子会社化した。従来、同社の金融業界向けの売上構成比は数%程度にとどまっていたが、これら2社を子会社化したことで構成比が2割以上に上昇することになる。これら2社の開発リソースも合わせることで、今後成長が見込まれる国内のFintech領域での事業展開を進めていく戦略となっている。2016年6月末時点の連結子会社数は8社(うち海外3社)、持分法適用関連会社は2社となっている。

事業セグメントは、オープンシステム基盤事業とアプリケーション事業に区分されている。各事業の概要については以下のとおり。

○オープンシステム基盤事業
オープンシステム基盤事業は、ITシステムの障害時のシステムダウンを回避するソフトウェア「LifeKeeper」等を活用した事業継続ソリューション、Linux OSの世界的スタンダードである「Red Hat Enterprise Linux」を始めとするOSS関連製品の販売、並びにOSSに関する様々な問い合わせに対応するサービス「サイオスOSSよろず相談室」等のOSS関連ソリューション、IT運用分析ソフトウェア「SIOS iQ」のほか、各種情報システム向けのコンサルティングサービス等が含まれる。「LifeKeeper」「SIOS iQ」に関しては米子会社が開発した製品で、国内だけでなく海外でも販売されている。

○アプリケーション事業
アプリケーション事業は、各種情報システム向けコンサルティングサービス及びシステム構築を中心に、MFP(複合機)向けソフトウェア製品※1、 Google Apps連携のSaaS※2 「Gluegentシリーズ」※3等が含まれる。なお、2015年4月に子会社化したKPSは主に証券会社を顧客とし、システム構築等を行っている。また、同年10月に子会社化したPCIは主に地方銀行やネットバンキングを顧客としており、主にALMシステム※4の開発、導入・運用支援サービスを行っている。

※1リコーの複合機にオプションで付く文書管理ソフトや操作性の向上に寄与するソフトを開発、提供している。
※2ソフトウェアをインターネット等を通じて提供し、利用者が必要なものを必要なときに呼び出して使うサービス。
※3社内のワークフローをクラウド化する「Gluegent Flow」を始め、Googleカレンダーにチームメンバーの予定管理機能を付加した「Gluegent グループスケジューラー」等、企業におけるクラウドを利用した業務効率化を支援するサービス。
※4 ALM(Asset Liability Management)銀行の資産・負債を総合的に管理するシステム。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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