サイオス Research Memo(3):16/12期2Qは大幅な増収増益となった
[16/08/29]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■決算動向
(1)2016年12月期第2四半期累計決算の概要
サイオステクノロジー<3744>の2016年12月期第2四半期累計(2016年1月−6月)の連結業績は、売上高が前年同期比42.0%増の6,238百万円、営業利益が330百万円(前年同期は55百万円の損失)、EBITDAが417百万円(前年同期は21百万円の損失)と大幅増収増益となった。売上高は主力製品である「LifeKeeper」やRed Hat, Inc.関連商品、MFP(複合機)向けソフトウェアが好調に推移したことに加えて、前期に子会社化したKPSやPCIの業績が上乗せ要因となった。KPSは前第2四半期、PCIは当第1四半期より連結業績に加算されている。また、海外売上高も「LifeKeeper」を中心に前期比30.2%増の354百万円と好調に推移した。
営業利益は、人件費等の販管費増加(+250百万円)やのれん償却額の増加(+51百万円)があったものの、既存事業による粗利益の増加(+235百万円)やKPS、PCIによる粗利益増加(+453百万円)で吸収して大幅増益となった。なお、特別損失として子会社の不適切会計処理に関連した過年度決算訂正関連費用139百万円を計上している。連結従業員数はPCIの子会社化によって前期末比81名増の468名に増加している。
(2)事業セグメント別の動向
○オープンシステム基盤事業
オープンシステム基盤事業の売上高は前年同期比18.1%増の3,203百万円、セグメント利益は81百万円(前年同期は88百万円の損失)となった。
主力製品である「LifeKeeper」が海外のデータセンター事業者向けを中心に順調な増収となったほか、Red Hat, Inc.関連商品もマイナンバー制度の導入を契機としたシステム導入需要を官公庁、民間企業向けともに取り込めたことで好調に推移した。同様に、OSSのサポートサービスや関連商品も好調な増収となった。「SIOS iQ」についても導入ユーザーからのフィードバックを得ながら機能の拡充を進めている段階ではあるが、着実に受注件数も積み上げている。利益面では「SIOS iQ」の研究開発を継続したものの、増収効果やコスト削減効果により前期比で169百万円の増益となった。
○アプリケーション事業
アプリケーション事業の売上高は前年同期比80.7%増の3,034百万円、セグメント利益は同658.7%増の249百万円と大幅増収増益となった。
売上高の増収要因の大半はKPS、PCIの子会社化によるものだが、既存事業であるMFP(複合機)向けソフトウェアも4月にリリースした「Quickスキャン4.1」が好評で順調な増収となった。同製品はe-文書対応機能(タイムスタンプ機能)を追加したもので、領収書や請求書等の電子化の進展を追い風に需要が増加した。KPSに関しては証券会社向け、また、PCIではネットバンキング向けの需要が好調で、のれん償却額(42百万円)控除後でも利益ベースで増益に寄与した。利益面では、子会社の増加に伴う人件費や地代家賃、のれん償却額の増加を増収効果で吸収し、大幅増益となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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(1)2016年12月期第2四半期累計決算の概要
サイオステクノロジー<3744>の2016年12月期第2四半期累計(2016年1月−6月)の連結業績は、売上高が前年同期比42.0%増の6,238百万円、営業利益が330百万円(前年同期は55百万円の損失)、EBITDAが417百万円(前年同期は21百万円の損失)と大幅増収増益となった。売上高は主力製品である「LifeKeeper」やRed Hat, Inc.関連商品、MFP(複合機)向けソフトウェアが好調に推移したことに加えて、前期に子会社化したKPSやPCIの業績が上乗せ要因となった。KPSは前第2四半期、PCIは当第1四半期より連結業績に加算されている。また、海外売上高も「LifeKeeper」を中心に前期比30.2%増の354百万円と好調に推移した。
営業利益は、人件費等の販管費増加(+250百万円)やのれん償却額の増加(+51百万円)があったものの、既存事業による粗利益の増加(+235百万円)やKPS、PCIによる粗利益増加(+453百万円)で吸収して大幅増益となった。なお、特別損失として子会社の不適切会計処理に関連した過年度決算訂正関連費用139百万円を計上している。連結従業員数はPCIの子会社化によって前期末比81名増の468名に増加している。
(2)事業セグメント別の動向
○オープンシステム基盤事業
オープンシステム基盤事業の売上高は前年同期比18.1%増の3,203百万円、セグメント利益は81百万円(前年同期は88百万円の損失)となった。
主力製品である「LifeKeeper」が海外のデータセンター事業者向けを中心に順調な増収となったほか、Red Hat, Inc.関連商品もマイナンバー制度の導入を契機としたシステム導入需要を官公庁、民間企業向けともに取り込めたことで好調に推移した。同様に、OSSのサポートサービスや関連商品も好調な増収となった。「SIOS iQ」についても導入ユーザーからのフィードバックを得ながら機能の拡充を進めている段階ではあるが、着実に受注件数も積み上げている。利益面では「SIOS iQ」の研究開発を継続したものの、増収効果やコスト削減効果により前期比で169百万円の増益となった。
○アプリケーション事業
アプリケーション事業の売上高は前年同期比80.7%増の3,034百万円、セグメント利益は同658.7%増の249百万円と大幅増収増益となった。
売上高の増収要因の大半はKPS、PCIの子会社化によるものだが、既存事業であるMFP(複合機)向けソフトウェアも4月にリリースした「Quickスキャン4.1」が好評で順調な増収となった。同製品はe-文書対応機能(タイムスタンプ機能)を追加したもので、領収書や請求書等の電子化の進展を追い風に需要が増加した。KPSに関しては証券会社向け、また、PCIではネットバンキング向けの需要が好調で、のれん償却額(42百万円)控除後でも利益ベースで増益に寄与した。利益面では、子会社の増加に伴う人件費や地代家賃、のれん償却額の増加を増収効果で吸収し、大幅増益となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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