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オーハシテク Research Memo(2):「ファブレス&ファクトリー」の事業体制が特徴

注目トピックス 日本株
■事業概要

独立系の自動車関連部品メーカーで、売上高の約99%を自動車用の精密加工部品で占めている。用途先としてはエンジン・ミッション関連部品から、ブレーキ、ボディ・シャーシ、内外装関連部品なども含めて約2万アイテムの精密加工部品を供給している。また、売上高の約2割は国内外の子会社が製造し(ファクトリー機能)、残り約8割を約300社の協力会社との協業(ファブレス機能)により、顧客に販売する「ファブレス&ファクトリー」の事業体制を構築していることが特徴となっている。

オーハシテクニカ<7628>の強みは、顧客企業において新車やモデルチェンジの開発段階で発生する様々なニーズを迅速に把握し、自社製造子会社や協力企業の中から最適な品質、コストで提供できる供給先をピックアップして、顧客のVA・VE活動に貢献する提案ができるコンサルティング型の営業を行っていることにある。同社の営業利益率は約10%と自動車部品業界の中ではトップクラスに位置するが、これはこうした付加価値の高い営業活動とデリバリー体制まで含めた総合的なサービス価値が顧客から評価されていることが要因と考えられる。

生産子会社は国内に1社、海外に6社(アメリカ1、中国3、タイ2)となっており、また、販社は海外に8社(アメリカ1、中国3、タイ1、メキシコ1、英国1、台湾1)で展開している。このうち、台湾子会社は2015年4月に新たに設立した会社で、主に台湾の現地企業から製品を調達し、欧米販社向けに販売する調達拠点としての機能となる。従来は台湾の部品企業から英、米販社が直接調達していたが、取引量が増加してきたことから、台湾に販社を設立し、窓口を一本化することにした。2015年秋より稼働を開始しており、共同購入、品質検査によるスケールメリットが出ている。その他、持分法適用関連会社として、2014年11月より(株)テーケー(出資比率36.3%)が加わっている。テーケーは圧入プロジェクション接合技術の共同開発先(特許も共同出願)であり、同技術を用いた精密加工部品を製造している。

海外売上比率は年々上昇傾向にあり、2016年3月期は49.7%に達している。このうち、米州が26.2%、次いで中国が9.9%、アセアンが7.6%、欧州が5.9%となっている。また、海外売上高のうち約4分の1は日本からの輸出となっており、残りが現地子会社での製造及び現地協力企業からの仕入販売となっている。また、同社の顧客は日系自動車メーカー及び車載機器メーカーで約400社となっており、ここ数年は上位ランキングも大きな変動はなく、独立系としての強みを活かして偏りなく各メーカーと取引関係を構築している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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