ソルクシーズ Research Memo(1):2016年6月に東証1部指定、ストック型ビジネスの確立を図る
[16/09/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
ソルクシーズ<4284>はソフトウェア開発事業とデジタルサイネージ事業を展開する。ソフトウェア開発では金融業界向けの割合が高く、単独売上高の6割強を占める。既存事業の強化に加えて、収益の安定性を高めるためストック型ビジネスを育成中のほか、自動運転技術はもとより、FintechやIoTなど成長が見込める分野にも今後注力していく方針だ。2016年6月に東証第2部から1部指定となっている。
7月29日付で発表された2016年12月期第2四半期累計(2016年1月−2016年6月)の連結業績は、旺盛なソフトウェア開発需要を背景に、売上高が前年同期比15.3%増の6,289百万円と好調に推移したものの、外注費の増加や今後の業容拡大を見据えた採用費及び内部体制強化のための費用増加等により、営業利益は同5.3%減の272百万円となった。また、営業外では円高進行(2015年12月末120円/ドル→2016年6月末103円/ドル)に伴うデリバティブ評価損50百万円を計上したため、経常利益は同27.0%減の225百万円となった。会社計画比で見ると経常利益は若干下回ったものの、売上高、営業利益ともに上回って進捗している。
2016年12月期の通期業績は、売上高が前期比8.7%増の12,300百万円、営業利益が同6.2%増の630百万円、経常利益が同3.8%増の630百万円と期初計画を据え置いた。下期も金融業界向けを中心にソフトウェア開発需要が旺盛で、売上高、営業利益は計画を上回る公算が大きい。一方、経常利益については期末の為替レート次第となる。
ストック型ビジネスについては、当初の想定よりは遅れているものの企業向けクラウドサービス「Cloud Shared Office」の導入社数が順調に拡大したほか、高齢者の在宅見守り支援システム「いまイルモ」も販路の拡大が進んでいる。また、子会社で展開しているIoTソリューション「TUNNEL EYE」についても建設業界向けの販売を開始するなど、徐々に収益化に向けて動き始めている。
同社は中期経営目標として、2018年12月期に売上高で14,000百万円、経常利益で750百万円を目指しているが、ほぼ射程圏内に入っているようだ。今後も金融業界を中心としたシステム投資が見込めるほか、ブロックチェーン技術※への対応に向けたシステム開発需要が発生することも視野に入っている。また、子会社で展開している自動車業界向けの開発支援業務も、自動運転技術を中心に需要が旺盛で成長ポテンシャルが高い。ストック型ビジネスの成長も相まって、今後も順調な成長が期待される。
※分散型コンピュータネットワーク技術のこと。同技術を基盤としたビット・コインが普及したことで注目を浴びた。同技術を用いることで国内外の送金・決済処理が瞬時に可能となるなど、利便性の向上とコスト軽減を実現できる次世代技術として、国内でも2016年10月よりSBIホールディングス<8473>等が中心となった実証実験が開始される予定となっている。
■Check Point
・クレジット会社や証券会社向けが、前年同期比増収に寄与
・高齢者向け在宅見守り支援システム「いまイルモ」の販売を強化
・ブロックチェーン技術の基幹システム改修需要に期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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7月29日付で発表された2016年12月期第2四半期累計(2016年1月−2016年6月)の連結業績は、旺盛なソフトウェア開発需要を背景に、売上高が前年同期比15.3%増の6,289百万円と好調に推移したものの、外注費の増加や今後の業容拡大を見据えた採用費及び内部体制強化のための費用増加等により、営業利益は同5.3%減の272百万円となった。また、営業外では円高進行(2015年12月末120円/ドル→2016年6月末103円/ドル)に伴うデリバティブ評価損50百万円を計上したため、経常利益は同27.0%減の225百万円となった。会社計画比で見ると経常利益は若干下回ったものの、売上高、営業利益ともに上回って進捗している。
2016年12月期の通期業績は、売上高が前期比8.7%増の12,300百万円、営業利益が同6.2%増の630百万円、経常利益が同3.8%増の630百万円と期初計画を据え置いた。下期も金融業界向けを中心にソフトウェア開発需要が旺盛で、売上高、営業利益は計画を上回る公算が大きい。一方、経常利益については期末の為替レート次第となる。
ストック型ビジネスについては、当初の想定よりは遅れているものの企業向けクラウドサービス「Cloud Shared Office」の導入社数が順調に拡大したほか、高齢者の在宅見守り支援システム「いまイルモ」も販路の拡大が進んでいる。また、子会社で展開しているIoTソリューション「TUNNEL EYE」についても建設業界向けの販売を開始するなど、徐々に収益化に向けて動き始めている。
同社は中期経営目標として、2018年12月期に売上高で14,000百万円、経常利益で750百万円を目指しているが、ほぼ射程圏内に入っているようだ。今後も金融業界を中心としたシステム投資が見込めるほか、ブロックチェーン技術※への対応に向けたシステム開発需要が発生することも視野に入っている。また、子会社で展開している自動車業界向けの開発支援業務も、自動運転技術を中心に需要が旺盛で成長ポテンシャルが高い。ストック型ビジネスの成長も相まって、今後も順調な成長が期待される。
※分散型コンピュータネットワーク技術のこと。同技術を基盤としたビット・コインが普及したことで注目を浴びた。同技術を用いることで国内外の送金・決済処理が瞬時に可能となるなど、利便性の向上とコスト軽減を実現できる次世代技術として、国内でも2016年10月よりSBIホールディングス<8473>等が中心となった実証実験が開始される予定となっている。
■Check Point
・クレジット会社や証券会社向けが、前年同期比増収に寄与
・高齢者向け在宅見守り支援システム「いまイルモ」の販売を強化
・ブロックチェーン技術の基幹システム改修需要に期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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