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オンコリスバイ Research Memo(2):「Virology に立脚した創薬」を事業コンセプトとする

注目トピックス 日本株
■会社概要

(1)会社沿革

オンコリスバイオファーマ<4588>は2004年に設立されたバイオベンチャーで、「Virology(ヴィロロジー/ウイルス学)に立脚した創薬」を事業コンセプトとして、医薬品事業及び検査事業を両輪とした研究開発を進めている。

創業のきっかけは、現代表取締役社長の浦田泰生(うらたやすお)氏と岡山大学の消化器腫瘍外科の教授であった田中医師、藤原医師との出会いによるものであった。当時、両医師は腫瘍溶解ウイルス・テロメライシンの抗がん剤としての開発と事業化のための企業設立を検討しており、そのための経営者を探していたこと、浦田氏が同様のアイデアを持って抗がん剤の開発を考えていたことなどから、共同で創業することとなった。このため、創業段階ではテロメライシン及びテロメライシンにクラゲが持つ発光遺伝子(以下、GFP)を組み入れたがん検査薬テロメスキャンの事業化を行うことを目的に設立された。

その後、パイプラインを拡充するため2006年に米Yale大学からHIV感染症治療薬候補となるOBP-601、2009年にはアステラス製薬<4503>から新規分子標的抗がん剤OBP-801のライセンス導入を行い、研究・開発に着手した。OBP-601に関しては、2010年に米国のBristol-Myers Squibb Co.(以下、Bristol-Myers社)にライセンスアウトし、2013年に第2b相臨床試験を完了したものの、Bristol-Myers社の事業戦略の変更に伴い、2014年4月にライセンス契約が解除されている。

テロメライシンに関しては、2006年に米国で第1相臨床試験を開始し、国内では2013年より岡山大学にて末期の食道がんを対象にした医師主導の臨床研究が行われている。また、2008年には台湾のMedigen Biotechnology Corp.(以下、Medigen社)と戦略的提携契約を締結し、2014年より韓国・台湾にて肝細胞がんを対象とした第1/2相臨床試験が進められている。

一方、検査薬となるテロメスキャンに関しては、2012年に国内で研究目的の受託検査サービスを開始し、同年に順天堂大学、(独)国立病院機構呉医療センター 中国がんセンターとそれぞれ共同研究契約※を締結している。海外では2015年に米ペンシルバニア大学発のバイオベンチャーであるLiquid Biotech USA Inc.(以下Liquid Biotech社)と、ライセンス契約締結及び北米での事業展開に関する業務提携を発表した。また、テロメスキャンの改良型であるテロメスキャンF35について、2014年に韓国のWONIK CUBE Corp.(以下、WONIK CUBE社)と韓国内における独占的使用権を付与するライセンス契約を締結している。

※国立病院機構呉医療センター 中国がんセンターについては担当医師の転勤に伴い、転勤先で研究を継続している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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