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RIZAPーG Research Memo(6):顧客満足度向上がより強固なストック型収益モデルを生み出す

注目トピックス 日本株
■RIZAP事業の状況

(4) RIZAP事業のポジティブ・スパイラル

前述したRIZAPグループ<2928>が取り組む2つの施策はつながっている。RIZAPの事業モデルをフロー型からストック型へと転換するためには、顧客満足度向上が不可欠なことは前述のとおりだ。顧客満足度はリピート率/残存率を向上させるとともに、「友人にも紹介したい」という欲求をも高めて、それが紹介による入会者増へとつながっていく。そこで新規に入会した会員に対しても同様に高い顧客満足度を提供することで、次の紹介入会者へとつながっていくことになる。今現在の同社はこのポジティブ・スパイラル(正の循環)を確立し、収益拡大が加速するステージに入った、というのが弊社の理解だ。

上図は、今RIZAPに起こっているポジティブ・スパイラルのうちの1つの因果関係を説明したに過ぎない。RIZAPにおいては、例えば、「従業員満足度向上策⇒顧客満足度向上⇒入会者増・収益拡大⇒従業員へのインセンティブ増加」というようなポジティブ・スパイラルも起こっていることは、同社を理解する上で重要なポイントだと考えている。

プログラムの面でもライフサポート・プログラム等の新設の結果、ポジティブ・スパイラルが効いている。「スタンダードコース⇒ライフサポート・プログラム⇒顧客満足度向上⇒新規会員⇒スタンダードコース⇒・・・」という流れだ。具体的に言うと、従来は、「Aさん⇒Bさん⇒Cさん⇒・・・」と順繰りに客が変遷していった。しかし現在のRIZAPは、上図のスパイラルが1周するたびに、顧客がどんどん厚みを増していく状況だ。顧客の厚みは収益の厚みへとつながり、同社が目指すストック型収益モデルがより強固なものへとなっていくことが期待される。

ポジティブ・スパイラルという点でもう1つ見逃せないのは、“RIZAP”ブランドのブランド力が向上していることだ。RIZAPのコマーシャルは、2015年のCM好感度ランキングで第3位にランクインした。このことからRIZAPの知名度・認知度は非常に高くなっていると判断できる。この認知度と顧客満足度が高次元で結び付いていることで、RIZAPブランドが商品販売において、明確なブランド力を発揮している。具体例としては、同社が手掛ける美顔器でRIZAPとのタイアップの有無でテストマーケティングしたところ、タイアップ有りが無しに比べて1.5倍の売上を記録したというデータがある。同社は今後、RIZAPのブランド価値を毀損することのないよう注意しながら、社内外の様々な商品・サービスとのコラボレーションを図ってシナジーを追求していく方針だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)



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