オプティム Research Memo(1):IoT関連特許資産が技術力を証明。ITで業界を変革する“小さな巨人”
[16/10/06]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
オプティム<3694>は、現代表取締役社長の菅谷俊二(すがやしゅんじ)氏らが2000年に佐賀県で(株)オプティムとして起業した、IoT技術を得意とする技術ベンチャーである。「ネットを空気に変える」というコンセプトを掲げ、ITリテラシーが不要で、ネットを意識することなく使いこなせるようにすることをミッションとする。通信会社向けのAIを活用した自動インターネット接続ツールやスマートフォン・パソコン管理システムの成功で成長軌道に乗る。当初から要素技術の内製化に取り組み、知財戦略も推進しており、2012年に発表された特許資産規模では国内第9位(情報通信分野)、特許1件当たりの資産規模では国内第1位(同分野)を獲得した。2014年には東証マザーズ上場、2015年には東証1部にスピード昇格した。株式時価総額は300億円を超え(2016年3月末)、大手企業のパートナーは数多く、同社のポテンシャルは内外からも高く評価されている。
同社の主力サービスは、IoTプラットフォームサービスであり、全社売上の65%を構成する。スマートフォンやタブレットなどの様々なデバイスをクラウド上で管理し、組織内の運用管理、資産管理やセキュリティポリシーの設定などを行う「Optimal Biz」が主力サービスである。2016年3月には新コンセプト「OPTiM Cloud IoT OS」を発表し、IoT時代の基盤となるソフトウェアを順次提供する予定だ。遠隔でのコミュニケーションを可能にするリモートマネジメントサービスや法人や個人向けに「使い放題シリーズ」を提供するその他サービスも成長性は高い。サポートサービスは、PC市場の成長鈍化に伴い減少傾向にある。パートナー企業による代理販売やOEM提供などで販売し、端末数や使用量に応じたライセンス料などで課金する事業モデルが中心である。
2016年3月期は、売上高は前期比21.9%増の26億20百万円、営業利益は同33.8%増の5億38百万円となり、売上高では創業以来16期連続となる増収、利益では5期連続の増益を達成した。IoTプラットフォームサービスでは、主力サービスがストックビジネスとして安定成長をけん引し、リモートマネジメントサービスでも、既存及び新規のライセンス数が引き続き堅調に推移した。2017年3月期通期の業績は、増収増益を予想する。技術戦略の面では、IoT・AI・ロボット分野への投資を加速する勝負の年となるため、R&D投資(特に人件費や外注費)はしっかり行いながら、なおかつ利益を増やす考えだ。
同社の成長戦略のポイントは、高度なITを活用した既存業界の変革である。IoT・AI・ロボット技術が担い手となり、すべてのモノがインターネットでつながり生産や流通をAIが最適化する“第4次産業革命の時代”(2025年以降に到来すると予測されている)を見据えて、R&D戦略及び合弁戦略を強化する。2016年3月期には既に各業界との協業により「◯◯×IT」のアプローチは始まっている。農業(ドローンの活用など)、建設業(遠隔の熟練者から現場指導など)、医療(遠隔診療など)の業界で一部成果が現れている。第4次産業革命の中心となるべく研究開発と事業化を推進する“小さな巨人”の底知れない進化から目が離せない。
■Check Point
・2016年3月に新コンセプト「OPTiM Cloud IoT OS」を発表
・IoT・AI・ロボット関連の研究開発に積極投資、特許出願・登録にも注目
・「◯◯×IT」による既存業界の変革は、特に農業、建設業、医療などのプロジェクト成果に期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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同社の主力サービスは、IoTプラットフォームサービスであり、全社売上の65%を構成する。スマートフォンやタブレットなどの様々なデバイスをクラウド上で管理し、組織内の運用管理、資産管理やセキュリティポリシーの設定などを行う「Optimal Biz」が主力サービスである。2016年3月には新コンセプト「OPTiM Cloud IoT OS」を発表し、IoT時代の基盤となるソフトウェアを順次提供する予定だ。遠隔でのコミュニケーションを可能にするリモートマネジメントサービスや法人や個人向けに「使い放題シリーズ」を提供するその他サービスも成長性は高い。サポートサービスは、PC市場の成長鈍化に伴い減少傾向にある。パートナー企業による代理販売やOEM提供などで販売し、端末数や使用量に応じたライセンス料などで課金する事業モデルが中心である。
2016年3月期は、売上高は前期比21.9%増の26億20百万円、営業利益は同33.8%増の5億38百万円となり、売上高では創業以来16期連続となる増収、利益では5期連続の増益を達成した。IoTプラットフォームサービスでは、主力サービスがストックビジネスとして安定成長をけん引し、リモートマネジメントサービスでも、既存及び新規のライセンス数が引き続き堅調に推移した。2017年3月期通期の業績は、増収増益を予想する。技術戦略の面では、IoT・AI・ロボット分野への投資を加速する勝負の年となるため、R&D投資(特に人件費や外注費)はしっかり行いながら、なおかつ利益を増やす考えだ。
同社の成長戦略のポイントは、高度なITを活用した既存業界の変革である。IoT・AI・ロボット技術が担い手となり、すべてのモノがインターネットでつながり生産や流通をAIが最適化する“第4次産業革命の時代”(2025年以降に到来すると予測されている)を見据えて、R&D戦略及び合弁戦略を強化する。2016年3月期には既に各業界との協業により「◯◯×IT」のアプローチは始まっている。農業(ドローンの活用など)、建設業(遠隔の熟練者から現場指導など)、医療(遠隔診療など)の業界で一部成果が現れている。第4次産業革命の中心となるべく研究開発と事業化を推進する“小さな巨人”の底知れない進化から目が離せない。
■Check Point
・2016年3月に新コンセプト「OPTiM Cloud IoT OS」を発表
・IoT・AI・ロボット関連の研究開発に積極投資、特許出願・登録にも注目
・「◯◯×IT」による既存業界の変革は、特に農業、建設業、医療などのプロジェクト成果に期待
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
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