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アバント Research Memo(6):17/6期は増収減益見通し、足元の受注状況は計画を上回って推移

注目トピックス 日本株
■今後の見通し

(1) 2017年6月期業績見通し

アバント<3836>の2017年6月期の連結業績は、売上高が前期比4.5%増の10,050百万円、営業利益が同7.7%減の1,025百万円、経常利益が同7.9%減の1,025百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.4%減の645百万円と増収減益の見込みとなっている。

企業における連結経営・管理会計の高度化、ガバナンス体制強化に向けた投資意欲は旺盛で、ライセンス販売やシステム導入のためのコンサルティング・サービスの安定成長が見込まれるほか、連結決算業務のアウトソーシング・サービスも新規契約増に伴い高成長が続く見通しだ。今期に計上見込みだった案件が前期に前倒し計上されたことで、増収率は鈍化する格好となっているが、足元の受注状況は計画を上回って推移していることから、今後市場環境に大きな変化がなければ、計画を上回る増収を達成する可能性も十分あると弊社では見ている。

一方、営業利益は中長期的な成長を見据えた事業基盤を構築するための人財投資やIT投資などを積極化するなど費用が先行することで減益を見込んでいる。費用増加項目を見ると、人員の増強に伴う人件費(+470百万円)や採用費増(+33百万円)、IT投資増(+60百万円)、仕掛品の売上原価計上の増減(+70百万円)、その他費用増(+40百万円)、などとなっており、一方で外注費の減少(-367百万円)を見込んでいる。外注費は正社員の増員によって削減することになる。同社では中途採用の環境が厳しいなかで、新卒社員の育成と退職率の低減を重視していく方針を打ち出している。

なお、前期まで続いていたERPの不採算プロジェクトに関しては既に検収となっている。このため、一部リスクは残るものの業績面でのマイナスの影響は出ない見通しだ。

また、ジールについてはプロダクトの多様化が進むなかで、新しいプロダクトの需要があるものの、人的リソースが不足しており、今期は人員体制の強化・育成に注力していく方針となっている。また、前期は採算の良い案件が売上計上された反動もあり、今期の業績は売上高こそ前期並みの5〜6%増となるものの、営業利益は微増にとどまる見通しとなっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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