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毎コムネット Research Memo(9):「経常利益20億円」を目指し、中期経営計画の見直しを予定

注目トピックス 日本株
■成長目標

毎日コムネット<8908>は3年後の2019年5月期に売上高160億円、経常利益16億円を目指している。これまでの中期経営計画数値と実績の関係を経常利益ベースで振り返ると、2015年5月期は中期経営計画時点では730百万円であったのに対し、3年後の実績は1287百万円と大きく計画を上回った。2016年5月期に関しても、中期経営計画時点での950百万円に対し、3年後の実績は1419百万円と上振れした。このように同社の中期経営計画には、確実な数字のみが織り込まれていると見るべきだろう。現時点の中期経営計画の経常利益ベースの目標値は、2019年5月期で1600百万円となっているが、これまで通りの上振れが期待できる。なお、現在の中期経営計画がほぼ達成できる水準で進捗していることから、来期には「経常利益20億円」を目指し中期経営計画を見直す予定である。

同社の将来的な事業機会は豊富である。不動産ソリューション事業における主な事業機会は、1)大学のグローバル化に伴う留学生の増加、2)地方大学向けの学生寮への進出、3)首都圏における学生マンションの絶対数の不足、などである。学生生活ソリューション事業においても、1)グローバル人材採用ニーズ、2)中堅中小企業における採用ニーズ、3)第二新卒採用ニーズ、など同社が手掛けていない事業機会は数多い。

これらの事業機会に対応していくためには、強みを生かし、事業間の相乗効果を発揮していくことが重要になるだろう。同社の強みの中でも、1)大学とのコネクション、2)膨大な学生ネットワーク、3)大企業採用窓口とのつながり、などネットワークが最大の強みとなる。相乗効果の一例をあげると、1)ワークス・ジャパンのセミナーへの学生の集客、2)学生マンション入居者への就活サービスなど、さまざまな相乗効果が生まれる環境が整っている。当面は現状の組織を前提としたオーガニックな成長を基本とするものと考えられるが、キャッシュも潤沢であり、中長期的には周辺事業のM&Aなども視野に入るだろう。“大学と社会をつなぐCommunication & Network”というユニークな経営ビジョンを持つ同社だが、大きな成長ポテンシャルを秘める企業であるといえよう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)



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