パイプドHD Research Memo(5):不正アクセスの問題があったが、その影響をこなし増収増益となった
[16/11/07]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
※既述のようにパイプドHD<3919>は2015年9月1日付で純粋持株会社であるパイプドHDを設立し、持株会社制へ移行した。したがって、下記に述べる2016年2月期の業績は2015年8月以前は持株会社移行前のパイプドビッツのものであり、2015年9月以降はパイプドHDのものである。
(1) 2017年2月期第2四半期(実績)
a)損益状況
2017年2月期第2四半期決算は売上高2,348百万円(前年同期比24.8%増)、営業利益408百万円(同19.3%増)、経常利益414百万円(同24.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益186百万円(同3.8%増)となった。前年同期比では増益だが期初予想を若干下回った。期初予想を下回った主な要因は、期中に発生した同社製品である「SPIRAL EC®」への不正アクセスの影響を受け、既存顧客への謝罪と説明を優先し、新規営業を約1ヶ月間完全に停止したためであり、これを除けばほぼ予想どおりの結果であった。この不正アクセスはセキュリティを売りとする同社にとっては大きな問題であったが、不正アクセスを受けた「SPIRAL EC®」のみならず、同社の中核サービスである「SPIRAL®」についても一定の安全性を確認できたことを7月に報告している。なお、既存顧客への謝罪と説明を誠実に行った結果、不正アクセスに伴う解約は数件にとどまった。(詳細後述)
記述のように同社の主たる事業はクラウド型であることから、その有効アカウント数が業績動向を大きく左右する。2017年2月期第2四半期末の有効アカウント数は10,784(前年同期比2.0%増、実数215増)となった。製品別では、比較的平均単価の高い主力製品である「SPIRAL®」は3,344(同3.1%増、実数100増)、「SPIRAL PLACE®」は5,410(同2.0%増、実数108増)、「SPIRAL EC®」は54(同8.5%減、実数5減)となった一方で、、比較的単価の低い「ネットde会計®・ネットde青色申告®」が1,270(同2.8%減、実数37減)となった。このため、有効アカウント数全体の伸びに比べて増収率が高くなっている。
b)セグメント別損益状況
セグメント別売上高は情報資産プラットフォーム事業が1,635百万円(前年同期9.1%増)となったが、記述のように主力製品である「SPIRAL®」が順調に増加したことが要因である。広告事業の売上高は「スパイラル アフィリエイト®」がけん引し122百万円(同11.1%増)となった。ソリューション事業の売上高は590百万円(同117.2%増)と大幅増収となったが、ウェアハート及びカレンが連結に加わったこと、ペーパレススタジオジャパンや受託/制作事業が好調であったこと、EC運営が増収となったことが主要因。
またセグメント別の営業利益は、主力の「SPIRAL®」が好調に推移したことなどから情報資産プラットフォーム事業が404百万円(同33.1%増)なった。広告事業の営業利益は増収に伴い34百万円(同25.9%増)と増益となった。ソリューション事業ではウェアハートの先行投資やペーパレススタジオジャパンの人件費増により30百万円の営業損失(同11百万円の利益)となった。
同社は前期までは積極的に人材投資を行い従業員数を増やしてきた。しかしこの上半期は人員への投資を抑制、その結果2017年2月期第2四半期末の従業員数は325名(前期末比3名増、前年同期比65名)にとどまった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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※既述のようにパイプドHD<3919>は2015年9月1日付で純粋持株会社であるパイプドHDを設立し、持株会社制へ移行した。したがって、下記に述べる2016年2月期の業績は2015年8月以前は持株会社移行前のパイプドビッツのものであり、2015年9月以降はパイプドHDのものである。
(1) 2017年2月期第2四半期(実績)
a)損益状況
2017年2月期第2四半期決算は売上高2,348百万円(前年同期比24.8%増)、営業利益408百万円(同19.3%増)、経常利益414百万円(同24.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益186百万円(同3.8%増)となった。前年同期比では増益だが期初予想を若干下回った。期初予想を下回った主な要因は、期中に発生した同社製品である「SPIRAL EC®」への不正アクセスの影響を受け、既存顧客への謝罪と説明を優先し、新規営業を約1ヶ月間完全に停止したためであり、これを除けばほぼ予想どおりの結果であった。この不正アクセスはセキュリティを売りとする同社にとっては大きな問題であったが、不正アクセスを受けた「SPIRAL EC®」のみならず、同社の中核サービスである「SPIRAL®」についても一定の安全性を確認できたことを7月に報告している。なお、既存顧客への謝罪と説明を誠実に行った結果、不正アクセスに伴う解約は数件にとどまった。(詳細後述)
記述のように同社の主たる事業はクラウド型であることから、その有効アカウント数が業績動向を大きく左右する。2017年2月期第2四半期末の有効アカウント数は10,784(前年同期比2.0%増、実数215増)となった。製品別では、比較的平均単価の高い主力製品である「SPIRAL®」は3,344(同3.1%増、実数100増)、「SPIRAL PLACE®」は5,410(同2.0%増、実数108増)、「SPIRAL EC®」は54(同8.5%減、実数5減)となった一方で、、比較的単価の低い「ネットde会計®・ネットde青色申告®」が1,270(同2.8%減、実数37減)となった。このため、有効アカウント数全体の伸びに比べて増収率が高くなっている。
b)セグメント別損益状況
セグメント別売上高は情報資産プラットフォーム事業が1,635百万円(前年同期9.1%増)となったが、記述のように主力製品である「SPIRAL®」が順調に増加したことが要因である。広告事業の売上高は「スパイラル アフィリエイト®」がけん引し122百万円(同11.1%増)となった。ソリューション事業の売上高は590百万円(同117.2%増)と大幅増収となったが、ウェアハート及びカレンが連結に加わったこと、ペーパレススタジオジャパンや受託/制作事業が好調であったこと、EC運営が増収となったことが主要因。
またセグメント別の営業利益は、主力の「SPIRAL®」が好調に推移したことなどから情報資産プラットフォーム事業が404百万円(同33.1%増)なった。広告事業の営業利益は増収に伴い34百万円(同25.9%増)と増益となった。ソリューション事業ではウェアハートの先行投資やペーパレススタジオジャパンの人件費増により30百万円の営業損失(同11百万円の利益)となった。
同社は前期までは積極的に人材投資を行い従業員数を増やしてきた。しかしこの上半期は人員への投資を抑制、その結果2017年2月期第2四半期末の従業員数は325名(前期末比3名増、前年同期比65名)にとどまった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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