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アルファ Research Memo(1):M&Aと国内構造改革により売上高600億円、営業利益30億円を目指す

注目トピックス 日本株
アルファ<3434>は、車載用・住宅用電子キーシステム、コインロッカー等を手掛ける総合ロックメーカー。

2017年3月期9月中間期の業績は、売上高22,972百万円(前年同期比7.1%減)、営業利益1,213百万円(同51.1%増)、経常利益241百万円(同60.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は損失1,116百万円となった。売上高は海外拠点の現地通貨で増収も為替影響が大きく減収、営業利益は円高影響による減小を内製化や固定費削減などでカバーし増益を達成した。ただし、経常利益では為替差損1,057百万円から減益、税引利益は司法取引関連損失で大幅損失に。事業別では、自動車部品事業で国内生産減少による営業損失も海外の好調でカバーし営業利益が35.8%増。セキュリティ機器事業は国内の好調で、国内営業利益2.10倍が寄与した。

2017年3月期通期業績予想は売上高48,000百万円(前期比4.0%減)、営業利益2,100百万円(同57.4%増)、経常利益1,350百万円(同1,254百万円増)、親会社株主に帰属する当期純損失800百万円。期初に対し、売上高で減額も、営業利益は300百万円増額予想。売上げは円高目減りも、営業利益は上期と同程度の改善効果から前期比766百万円増を予想。なお、訴訟関連損失は上期に引当を実施。事業別では自動車部品事業が39,500百万円(前期比6.6%減)、セキュリティ機器事業8,500百万円(同9.8%増)予想。最終利益で大幅損失も、実体面では着実な改善が進む。営業キャッシュ・フローが2013月3月期以降着実に増加、投資一巡からフリー・キャッシュ・フロー拡大局面へ。

同社は2016年6月に中期経営計画を策定、2018年度売上高60,000百万円、営業利益3,000百万円を目指す。自動車部品事業は、国内生産の集約化・合理化、海外はASSA ABLOY ABの事業譲受により日産グループ以外の拡販に弾み。またコア技術である認証技術/センサー技術/防盗技術を駆使し、今後の自動運転システム対応を含め、新市場拡大が期待される。セキュリティ事業は、住宅・産業用ロック部門ではメカトロニクス商品の高度化、電子化をさらに推進、ホームオートメーション対応や、民泊施設のキー管理システムなど新分野も期待される。ロッカーシステムでは宅配物再配達削減に貢献する授受運用ビジネスを始めた。今後はスマートフォン指紋認証、ドローン配送などで新たな取り組みも期待できる。事業の再構築、新規事業への対応も具体化、中期経営計画の達成は十分可能と判断される。

■Check Point
・車載用・住宅用電子キーシステム、コインロッカー等を手掛ける総合ロックメーカー
・営業キャッシュ・フローは13/3期以降で着実に増加
・民泊施設拡大に伴いキー管理システムなどの新分野に展開

(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)



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