アルファ Research Memo(4):民泊施設拡大に伴いキー管理システムなどの新分野に展開
[16/12/19]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■中期経営計画
アルファ<3434>は2018年度の創業95周年に向け、2016年6月に2016年度から2018年度を対象期間とする中期経営計画を策定した。この中で、2018年度売上高60,000百万円、営業利益3,000百万円を目指している。基本方針として「収益基盤の強化」、「新事業・新商品開発」、そして「人材育成」の3つの方針を掲げ、100年企業を目指すワンステップとしている。
(1)自動車部品事業の展望
自動車部品事業について、国内生産はさらに集約化、合理化を図り、群馬工場でも余剰スペースを有効活用し太陽光発電事業を2016年12月より稼働させた。一方海外はASSA ABLOY ABのカーアクセス・セキュリティ事業が2018年3月期にはフルに寄与、年間売上高で7,000百万円〜8,000百万円程度上乗せされる見通しであり、利益寄与も数億円程度見込まれる。中期的には日産グループ以外での拡販、とりわけフォルクスワーゲン・グループへの拡販は欧州をスタートに中国を含めた事業拡大となればグローバル化に弾みがつく可能性がある。
また同社はコア技術である認証技術/センサー技術/防盗技術を駆使し、世界初となるハンド式バックドアセンサーを2013年に市場投入以降、サイドドア/スライドドア含めた開き物への応用製品の開発や、今後の自動運転システムへの対応を含め、新たな市場拡大への期待がある。さらに今回のASSA ABLOY ABは欧州で先行普及しているカーシェアリングに対するキー管理システムのノウハウを有している模様で、シェアリングビジネスでの新たなビジネス展開も期待される。
(2)セキュリティ事業の展望
セキュリティ事業については、住宅・産業用ロック部門ではメカ・シリンダーと、エレクトロニクスによる識別技術を組み込んだメカトロニクス商品をさらに高度化、電子化を推進する。ホームオートメーションシステムへの接続や、スマートフォンでの施解錠状態の確認等の機能などだけでなく、民泊施設拡大に伴いキー管理システムなどの新分野で展開も期待される。
ロッカーシステムについてはネット通販市場の急拡大に伴い、宅配物の再配達削減に貢献する取り組みとして、同社は鉄道駅に展開しているコインロッカーで受け取りを可能とするシステムを京王線で開始、システム運用ビジネスを始めた。今後はスマートフォンで指紋認証、ドローンによる配送など、次々と新サービスが出現するなかで、受取業務となるセキュリティ分野での新たな取り組みも期待できる。
(3)中期経営計画の実現性について
同社の2017年3月期業績予想は2016年6月発表時の中期経営計画想定である売上高50,500百万円、営業利益1,800百万円に対して、売上げでは未達成であるものの、営業利益では300百万円上回る予想となっており、想定以上の円高のなかで健闘していると判断できる。
2018年3月期は急激な円高を前提としない想定で、国内自動車部品事業の構造改革効果と欧州での7,000百万円〜8,000百万円の増収効果、数億円の営業利益増効果、さらには訴訟関連費用の削減、固定費の更なる削減が見込まれる。またセキュリティ事業でも海外生産移管の進展と国内での電子化ニーズの継続的な拡大で利益増が見込める。為替評価損の減少が1,000百万円以上見込まれ、訴訟費用の特別損失がなくなることから、全体として2ケタ増収営業増益、経常利益は大幅増益となり、税引利益も1,000百万円を超す黒字転換となるだろう。
このため、中期経営計画の最終年度である2019年3月期については十分クリアできる体制ができていると判断される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
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アルファ<3434>は2018年度の創業95周年に向け、2016年6月に2016年度から2018年度を対象期間とする中期経営計画を策定した。この中で、2018年度売上高60,000百万円、営業利益3,000百万円を目指している。基本方針として「収益基盤の強化」、「新事業・新商品開発」、そして「人材育成」の3つの方針を掲げ、100年企業を目指すワンステップとしている。
(1)自動車部品事業の展望
自動車部品事業について、国内生産はさらに集約化、合理化を図り、群馬工場でも余剰スペースを有効活用し太陽光発電事業を2016年12月より稼働させた。一方海外はASSA ABLOY ABのカーアクセス・セキュリティ事業が2018年3月期にはフルに寄与、年間売上高で7,000百万円〜8,000百万円程度上乗せされる見通しであり、利益寄与も数億円程度見込まれる。中期的には日産グループ以外での拡販、とりわけフォルクスワーゲン・グループへの拡販は欧州をスタートに中国を含めた事業拡大となればグローバル化に弾みがつく可能性がある。
また同社はコア技術である認証技術/センサー技術/防盗技術を駆使し、世界初となるハンド式バックドアセンサーを2013年に市場投入以降、サイドドア/スライドドア含めた開き物への応用製品の開発や、今後の自動運転システムへの対応を含め、新たな市場拡大への期待がある。さらに今回のASSA ABLOY ABは欧州で先行普及しているカーシェアリングに対するキー管理システムのノウハウを有している模様で、シェアリングビジネスでの新たなビジネス展開も期待される。
(2)セキュリティ事業の展望
セキュリティ事業については、住宅・産業用ロック部門ではメカ・シリンダーと、エレクトロニクスによる識別技術を組み込んだメカトロニクス商品をさらに高度化、電子化を推進する。ホームオートメーションシステムへの接続や、スマートフォンでの施解錠状態の確認等の機能などだけでなく、民泊施設拡大に伴いキー管理システムなどの新分野で展開も期待される。
ロッカーシステムについてはネット通販市場の急拡大に伴い、宅配物の再配達削減に貢献する取り組みとして、同社は鉄道駅に展開しているコインロッカーで受け取りを可能とするシステムを京王線で開始、システム運用ビジネスを始めた。今後はスマートフォンで指紋認証、ドローンによる配送など、次々と新サービスが出現するなかで、受取業務となるセキュリティ分野での新たな取り組みも期待できる。
(3)中期経営計画の実現性について
同社の2017年3月期業績予想は2016年6月発表時の中期経営計画想定である売上高50,500百万円、営業利益1,800百万円に対して、売上げでは未達成であるものの、営業利益では300百万円上回る予想となっており、想定以上の円高のなかで健闘していると判断できる。
2018年3月期は急激な円高を前提としない想定で、国内自動車部品事業の構造改革効果と欧州での7,000百万円〜8,000百万円の増収効果、数億円の営業利益増効果、さらには訴訟関連費用の削減、固定費の更なる削減が見込まれる。またセキュリティ事業でも海外生産移管の進展と国内での電子化ニーズの継続的な拡大で利益増が見込める。為替評価損の減少が1,000百万円以上見込まれ、訴訟費用の特別損失がなくなることから、全体として2ケタ増収営業増益、経常利益は大幅増益となり、税引利益も1,000百万円を超す黒字転換となるだろう。
このため、中期経営計画の最終年度である2019年3月期については十分クリアできる体制ができていると判断される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)
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