イメージ情報開発 Research Memo(3):買収案件、北栄の利益貢献を織り込んだ業績計画
[16/12/21]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■今後の成長戦略
(1) 3ヶ年計数計画
イメージ情報開発<3803>は、今後3ヶ年の計数計画も掲げており、2018年3月期の売上高は、戦略見込を含む売上高1,607百万円、戦略見込を含む経常利益で315百万円、2019年3月期の売上高は2,175百万円、経常利益は374百万円となっている。同社が定義する戦略見込売上高とは、現在検討中の買収案件を含んだ数値、戦略見込経常利益とは北栄の業績拡大を織り込んだ数値である。
(2)北栄による利益貢献
北栄は、沖縄県で海砂利の採取や販売を行っている会社である。現在、那覇空港の第2滑走路増設工事が4つの工区において行われているが、2016年12月に2工区の入札が実施され、大量の海砂利の納入が必要となる見込みだ。また、那覇空港とは別案件の大型の埋立工事開始が開始される予定で、これも同社の収支に貢献すると期待できる。
もともと北栄は同社の持分法適用会社であったが、北栄が新船舶購入のために沖縄県内の公的金融機関等からの融資を受ける際に、沖縄県経済振興目的であったため県外企業の連結子会社から除外されることが条件とされ、2015年に同社の連結から離れたという事情があった。しかしながら、同社は、同年に北栄と業務提携を締結、北栄の売上高の一部をコンサルティング料として受け取る契約を結んでおり、北栄の売上高の拡大イコール同社の利益拡大となる仕組み。今回の北栄の受注による売上拡大は、そのまま同社の利益増につながる見通し。来期以降の同社の経常利益が増大する背景には、この北栄から受け取るコンサルティング料による寄与が大きい。
(3)M&A等により成長へ、5年以内に東証2部への上場も
同社は、特異性のある企業との提携事業やM&Aによるコア事業の強化、新規のプラットホームビジネスにも強い意欲を示している。特にプラットホーム事業では、既に複数の案件を企画及び着手しているようだ。北栄による来期以降の利益貢献に加え、M&Aやプラットホームの構築による成長で、同社は5年以内に東証2部への上場を目指すとしている。
(4)増資の可能性もあり
ただし、増資の可能性もあることに注意されたい。買収などの大規模な投資を行うには一定規模以上の資金が必要となるが、同社の財務諸表を見る限りその余裕は大きくない。このため、銀行借入れか株式市場からの資金調達が考えられる。株式市場からの資金調達が成された場合は希薄化が発生するため、希薄化を伴う以上の効果が得られる正当性を伴った買収であることを確認したい。
(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)
<TN>
(1) 3ヶ年計数計画
イメージ情報開発<3803>は、今後3ヶ年の計数計画も掲げており、2018年3月期の売上高は、戦略見込を含む売上高1,607百万円、戦略見込を含む経常利益で315百万円、2019年3月期の売上高は2,175百万円、経常利益は374百万円となっている。同社が定義する戦略見込売上高とは、現在検討中の買収案件を含んだ数値、戦略見込経常利益とは北栄の業績拡大を織り込んだ数値である。
(2)北栄による利益貢献
北栄は、沖縄県で海砂利の採取や販売を行っている会社である。現在、那覇空港の第2滑走路増設工事が4つの工区において行われているが、2016年12月に2工区の入札が実施され、大量の海砂利の納入が必要となる見込みだ。また、那覇空港とは別案件の大型の埋立工事開始が開始される予定で、これも同社の収支に貢献すると期待できる。
もともと北栄は同社の持分法適用会社であったが、北栄が新船舶購入のために沖縄県内の公的金融機関等からの融資を受ける際に、沖縄県経済振興目的であったため県外企業の連結子会社から除外されることが条件とされ、2015年に同社の連結から離れたという事情があった。しかしながら、同社は、同年に北栄と業務提携を締結、北栄の売上高の一部をコンサルティング料として受け取る契約を結んでおり、北栄の売上高の拡大イコール同社の利益拡大となる仕組み。今回の北栄の受注による売上拡大は、そのまま同社の利益増につながる見通し。来期以降の同社の経常利益が増大する背景には、この北栄から受け取るコンサルティング料による寄与が大きい。
(3)M&A等により成長へ、5年以内に東証2部への上場も
同社は、特異性のある企業との提携事業やM&Aによるコア事業の強化、新規のプラットホームビジネスにも強い意欲を示している。特にプラットホーム事業では、既に複数の案件を企画及び着手しているようだ。北栄による来期以降の利益貢献に加え、M&Aやプラットホームの構築による成長で、同社は5年以内に東証2部への上場を目指すとしている。
(4)増資の可能性もあり
ただし、増資の可能性もあることに注意されたい。買収などの大規模な投資を行うには一定規模以上の資金が必要となるが、同社の財務諸表を見る限りその余裕は大きくない。このため、銀行借入れか株式市場からの資金調達が考えられる。株式市場からの資金調達が成された場合は希薄化が発生するため、希薄化を伴う以上の効果が得られる正当性を伴った買収であることを確認したい。
(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)
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