ケンコーマヨ Research Memo(4):期初計画及び上期としての過去最高業績を更新する好調な決算
[16/12/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
(1) 2017年3月期第2四半期累計業績の概要
2016年11月7日付で発表されたケンコーマヨネーズ<2915>の2017年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比8.3%増の36,009百万円、営業利益が同35.6%増の2,476百万円、経常利益が同38.8%増の2,490百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同11.1%増の1,690百万円となり、期初計画及び上期としての過去最高業績を更新する好調な決算となった。
同社の主要対象市場である外食、CVS、スーパーそれぞれの業界動向について見ると、外食業界は居酒屋の低迷が続いているものの、インバウンド消費拡大の効果もあってファミリーレストランが堅調に推移しているほか、2015年後半以降はファストフードも回復傾向に転じており、全体では2%前後の伸びと堅調を持続している。また、CVSの日配品売上高については、既存店ベースでは前年同月比微減にとどまったものの、全店ベースでは5%前後の伸びになったと推定される。これは単身世帯の増加や女性の社会進出などによる「個食化」「調理の簡便化」の進展により、弁当やサンドイッチ、サラダ類などの需要が拡大していることが背景にあり、外食市場とともに中食市場の拡大基調が続いていることがうかがえる。
同社の売上高は前年同期比で8.3%増と、外食・中食業界の成長率を引き続き上回るペースで推移している。前述したように、顧客ニーズにマッチした新商品や新メニューの提案活動に継続的に取り組んできたことが奏効しているものと考えられる。特に、外食業界では慢性的な人手不足が続いており、美味しさやヘルシーさを維持しながらも簡単に調理できるメニューの開発ニーズが強く、こうした課題を解決するメニュー提案活動を行うことで、新規顧客の開拓や既存顧客内の取引シェアを拡大し、業界平均を上回る売上成長を達成したものと考えられる。
売上高を分野別で見ると、CVS向けが前年同期比2ケタ増と大きく伸長したほか、外食向け、量販店向けも増加し主力市場が揃って拡大した。CVS向けではタマゴ加工品が伸長したほか、PB商品として採用されている小型形態のロングライフサラダがロングヒット商品となっており、高成長を持続していることがけん引役となった。また、外食業界向けでは、前年同期に低迷していた大手ハンバーガーチェーンの回復が寄与したほか、回転寿司チェーン向けもタマゴ加工品を中心に伸長した。量販店向けでは日配品であるフレッシュ総菜が伸びたほか、北海道エリア限定のカット野菜も好調に推移した。
経常利益の増減要因を見ると、増収効果で504百万円、生産効率の向上で134百万円、物流費のダウンで69百万円、鶏卵相場の落ち着きを主因とした原材料価格の変動で121百万円の増益要因となり、人件費やIT投資など固定経費の増加131百万円を吸収する格好となった。
持分法における投資損益は14百万円の損失(前年同期は68百万円の損失)となった。インドネシアの持分法適用関連会社の状況としては、液卵や業務用マヨネーズの販売は順調に推移したが、小売用マヨネーズの販売が計画を下回った。小売用については合弁先の現地企業の販路で販売しているが苦戦しているようで、今後改善策を検討し通期での黒字化を目指していく。
なお、親会社株主に帰属する四半期純利益の増益率が経常利益よりも小さくなっているが、これは前年同期に特別利益として中国の関係会社売却益190百万円を計上したことが要因となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<TN>
(1) 2017年3月期第2四半期累計業績の概要
2016年11月7日付で発表されたケンコーマヨネーズ<2915>の2017年3月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比8.3%増の36,009百万円、営業利益が同35.6%増の2,476百万円、経常利益が同38.8%増の2,490百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同11.1%増の1,690百万円となり、期初計画及び上期としての過去最高業績を更新する好調な決算となった。
同社の主要対象市場である外食、CVS、スーパーそれぞれの業界動向について見ると、外食業界は居酒屋の低迷が続いているものの、インバウンド消費拡大の効果もあってファミリーレストランが堅調に推移しているほか、2015年後半以降はファストフードも回復傾向に転じており、全体では2%前後の伸びと堅調を持続している。また、CVSの日配品売上高については、既存店ベースでは前年同月比微減にとどまったものの、全店ベースでは5%前後の伸びになったと推定される。これは単身世帯の増加や女性の社会進出などによる「個食化」「調理の簡便化」の進展により、弁当やサンドイッチ、サラダ類などの需要が拡大していることが背景にあり、外食市場とともに中食市場の拡大基調が続いていることがうかがえる。
同社の売上高は前年同期比で8.3%増と、外食・中食業界の成長率を引き続き上回るペースで推移している。前述したように、顧客ニーズにマッチした新商品や新メニューの提案活動に継続的に取り組んできたことが奏効しているものと考えられる。特に、外食業界では慢性的な人手不足が続いており、美味しさやヘルシーさを維持しながらも簡単に調理できるメニューの開発ニーズが強く、こうした課題を解決するメニュー提案活動を行うことで、新規顧客の開拓や既存顧客内の取引シェアを拡大し、業界平均を上回る売上成長を達成したものと考えられる。
売上高を分野別で見ると、CVS向けが前年同期比2ケタ増と大きく伸長したほか、外食向け、量販店向けも増加し主力市場が揃って拡大した。CVS向けではタマゴ加工品が伸長したほか、PB商品として採用されている小型形態のロングライフサラダがロングヒット商品となっており、高成長を持続していることがけん引役となった。また、外食業界向けでは、前年同期に低迷していた大手ハンバーガーチェーンの回復が寄与したほか、回転寿司チェーン向けもタマゴ加工品を中心に伸長した。量販店向けでは日配品であるフレッシュ総菜が伸びたほか、北海道エリア限定のカット野菜も好調に推移した。
経常利益の増減要因を見ると、増収効果で504百万円、生産効率の向上で134百万円、物流費のダウンで69百万円、鶏卵相場の落ち着きを主因とした原材料価格の変動で121百万円の増益要因となり、人件費やIT投資など固定経費の増加131百万円を吸収する格好となった。
持分法における投資損益は14百万円の損失(前年同期は68百万円の損失)となった。インドネシアの持分法適用関連会社の状況としては、液卵や業務用マヨネーズの販売は順調に推移したが、小売用マヨネーズの販売が計画を下回った。小売用については合弁先の現地企業の販路で販売しているが苦戦しているようで、今後改善策を検討し通期での黒字化を目指していく。
なお、親会社株主に帰属する四半期純利益の増益率が経常利益よりも小さくなっているが、これは前年同期に特別利益として中国の関係会社売却益190百万円を計上したことが要因となっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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