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ケンコーマヨ Research Memo(5):小型形態のロングライフサラダが引き続き好調を持続

注目トピックス 日本株
■ケンコーマヨネーズ<2915>の業績動向

(2)事業セグメント別動向

a)調味料・加工食品事業
調味料・加工食品事業の売上高は前年同期比9.2%増の29,954百万円、セグメント利益は同22.8%増の1,875百万円となった。

商材別の売上動向を見ると、サラダ・総菜類は同6.7%増の9,828百万円(販売重量は3.8%増)、マヨネーズ・ドレッシング類は同2.8%増の8,858百万円(販売重量は3.5%増)、タマゴ加工品は同18.0%増の10,595百万円(販売重量は18.3%増)といずれも増収となった。

サラダ・総菜類は小型形態のロングライフサラダがCVS向けを中心に引き続き好調を持続したほか、基盤商品の1kg形態を中心としたポテトサラダなども外食向けに堅調に推移した。また、和惣菜でも「和彩万菜®」シリーズで新商品2品目を7月に発売(合計8品目)したほか、丸ごぼうの甘辛煮等が弁当店や外食、量販店向けに採用が進み、増収に寄与した。

マヨネーズ・ドレッシング類では、1kg形態のマヨネーズが量販店向けや輸出向けに伸長したほか、500ml形態のドレッシングなどがファストフード向けに伸長した。また、前期からシリーズ化を開始した「世界を旅するドレッシング®」では、第2弾として2015年7月に開設したカナダのバンクーバーリサーチオフィスで情報収集して開発した新商品を2品目発売した。1つ目は、アメリカで今ブームとなっているシラチャーソース(辛口のチリソース)、2つ目はアメリカ南部の伝統的なレッドアイグレイビーソース(コーヒー風味のソース)で、それぞれドレッシングにアレンジして商品化した(合計3品目)。

タマゴ加工品では、サンドイッチ用や総菜パン用のタマゴサラダ、巻き寿司用の厚焼き卵、麺用の錦糸卵がCVS向けを中心に伸長したほか、ゆで卵商品も外食向けや調理パン用などに採用が進み2ケタ成長が続いた。

b)総菜関連事業等
総菜関連事業等の売上高は前年同期比4.5%増の5,449百万円、セグメント利益は同84.2%増の620百万円となった。食品スーパー向けに基盤商品であるポテトサラダやマカロニサラダ、明太子を使用したスパゲティサラダ、春雨サラダなどが伸長した。また、北海道エリア限定のカット野菜も好調に推移した。セグメント利益率が前年同期の6.5%から11.4%と大きく上昇したが、これは連結子会社で取り組んできた製造工程におけるロスの改善(歩留まり向上)や生産ラインの見直しなどの生産性向上施策の効果が顕在化してきたことに加え、原材料価格の安定が要因となっている。

c)その他
その他には連結子会社のサラダカフェ(株)で展開するサラダ専門ショップ「Salad Cafe」の収益に加えて、海外事業の持分法投資損益が利益に含まれている。売上高は前期比1.0%減の605百万円、セグメント損失は17百万円(前年同期は66百万円の損失)となった。

サラダカフェについては、店舗数が出退店はあったものの17店舗となり、売上高もほぼ前年同期並みの水準となった。このため利益についても収支均衡ラインで推移した。2016年3月に新規出店した新ブランド「WaSaRa 近鉄あべのハルカス店」は、和の素材にこだわった「和サラダ」を提供する店舗としてオープンし、和食ブームに乗って右肩上がりに売上は伸びており、今後の取り組み強化を検討している。一方、海外事業に関しては前述したように中国関連会社を前第1四半期に売却したことにより、持分法投資損失が縮小する格好となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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