早稲アカ Research Memo(5):塾生6万人、売上高350億円、経常利益55億円、経常利益率15%以上目標
[16/12/28]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■長期経営目標
学習塾業界を取り巻く市場環境は、少子化が続くなかで競争が激化しており、ここ最近は業界再編の動きも活発化している。こうした環境下で、早稲田アカデミー<4718>は市場環境の逆風の影響を受けにくい企業の1社であると弊社では考えている。これは同社が営業エリアとして特化している首都圏では少子化の影響がほとんどみられないこと、また、難関校を目指すための進学塾には常に一定の需要があること、高校入試に関しては圧倒的なブランド力を確立していることなどが背景にある。
同社の長期ビジョンとしては、2023年3月期までに、難関中高大受験の主要な指標においてトップブランドの進学塾へ成長・発展することを目指している。授業周辺サービスの充実や授業品質、教務指導力の向上による顧客満足度の向上を図り、合格実績を積み上げていくことで、目標を達成していく方針だ。
現在、発表している2023年3月期の目標としては、期中平均の塾生数で6万人、売上高で350億円、経常利益で55億円、経常利益率15%以上を設定している。塾生数に関しては高校部の伸びを大きく見ている。小中学部と比較してまだ塾生数が少なく、成長ポテンシャルが大きいためだ。今後は中学部と連携を密にしながら既卒塾生の継続率を高めていくほか、授業の指導品質向上により合格実績を高めていくことで、塾生数を拡大していく方針となっている。なお、M&Aに関して積極的には考えておらず、相手先から依頼があれば、その段階で検討することにしている。
経常利益率については前期実績で5%の水準だが、2018年3月期以降は上昇トレンドに入るものと予想される。新基幹システムの運用開始によって業務効率の一段の向上が見込まれるほか、既存校の生徒数増加により校舎当たりの収益性も高まるためだ。新基幹システムは2017年5月の運用開始を予定している。投資費用は5〜7億円になる見込みで、稼働後は業務フローの変更による間接コストの削減が見込まれている。具体的には、新基幹システムの導入により、校舎で日々行われている業務のキャッシュレス化を実現していく予定となっている。例えば、現在、各校舎で行っている教材の販売をアウトソーシングしていくことで、現金の出入金管理や在庫管理などの事務作業が不要となる。こうした業務フローの見直しにより、校舎の事務職員の数は従来の1校舎当たり正社員1〜3人+パート3〜4名の運用体制から、減らして運用することが可能となる。同社ではこうした取り組みにより、経常利益率で早期に10%を達成していくことを目標としている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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学習塾業界を取り巻く市場環境は、少子化が続くなかで競争が激化しており、ここ最近は業界再編の動きも活発化している。こうした環境下で、早稲田アカデミー<4718>は市場環境の逆風の影響を受けにくい企業の1社であると弊社では考えている。これは同社が営業エリアとして特化している首都圏では少子化の影響がほとんどみられないこと、また、難関校を目指すための進学塾には常に一定の需要があること、高校入試に関しては圧倒的なブランド力を確立していることなどが背景にある。
同社の長期ビジョンとしては、2023年3月期までに、難関中高大受験の主要な指標においてトップブランドの進学塾へ成長・発展することを目指している。授業周辺サービスの充実や授業品質、教務指導力の向上による顧客満足度の向上を図り、合格実績を積み上げていくことで、目標を達成していく方針だ。
現在、発表している2023年3月期の目標としては、期中平均の塾生数で6万人、売上高で350億円、経常利益で55億円、経常利益率15%以上を設定している。塾生数に関しては高校部の伸びを大きく見ている。小中学部と比較してまだ塾生数が少なく、成長ポテンシャルが大きいためだ。今後は中学部と連携を密にしながら既卒塾生の継続率を高めていくほか、授業の指導品質向上により合格実績を高めていくことで、塾生数を拡大していく方針となっている。なお、M&Aに関して積極的には考えておらず、相手先から依頼があれば、その段階で検討することにしている。
経常利益率については前期実績で5%の水準だが、2018年3月期以降は上昇トレンドに入るものと予想される。新基幹システムの運用開始によって業務効率の一段の向上が見込まれるほか、既存校の生徒数増加により校舎当たりの収益性も高まるためだ。新基幹システムは2017年5月の運用開始を予定している。投資費用は5〜7億円になる見込みで、稼働後は業務フローの変更による間接コストの削減が見込まれている。具体的には、新基幹システムの導入により、校舎で日々行われている業務のキャッシュレス化を実現していく予定となっている。例えば、現在、各校舎で行っている教材の販売をアウトソーシングしていくことで、現金の出入金管理や在庫管理などの事務作業が不要となる。こうした業務フローの見直しにより、校舎の事務職員の数は従来の1校舎当たり正社員1〜3人+パート3〜4名の運用体制から、減らして運用することが可能となる。同社ではこうした取り組みにより、経常利益率で早期に10%を達成していくことを目標としている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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