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【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家元・社長:中期のトレーダーは抑えておきたい、まだ仕込み余地大の原油関連銘柄

注目トピックス 日本株


以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家元・社長氏(ブログ「元投資顧問会社社長のチラシの裏」)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2016年12月26日14時に執筆


11月30日、OPECは総会で、予想に反して8年ぶりの減産に最終合意しました。

世界各国の政界・産業界の関係者はこの動きに注目しており、マーケットでは原油価格を大きく押し上げる事になるだろうと原油関連銘柄が動き始めています。

冴えない値動きであったWTI原油先物価格は上昇を続け、今まで原油安から割安感が目立っていた原油関連銘柄も、中期的に投資の対象となっていくでしょう。

こうした状況からも、今回は原油関連銘柄を深堀解説していこうと思います。


■知っておいて損はない!WTI原油先物価格とは?
WTI原油先物価格とは、原油の商品先物取引のことを指します。

WTIはウエスト・テキサス・インターミディエートの略で、西テキサス地方で産出される硫黄分が少なくガソリンを多く取り出せる高品質な原油のことを指します。そのWTIの先物がニューヨークマーカンタイル取引所(NYMEX)で取引されています。

このWTI原油先物価格が、世界の原油取引の重要な指数として取り扱われています。


▽WTI原油先物価格と原油関連銘柄の連動性
日経平均に採用されるような大型株に投資をするのであれば、日経平均株価や日経先物、そして為替の動きまで見なければトレードなど出来ません。

それと同じように、原油関連銘柄の投資をするのであれば、WTI原油先物価格は非常に重要な指数になります。

では、原油価格は安い方が良いのでしょうか?それとも、高い方が良いのでしょうか?

例えば、個人の生活レベルで物事を考えた時、原油価格が下がった方がありがたいと考える方は多いはずです。ガソリンや暖房に使う灯油、電気代、衣料品や様々な生活物資の価格に反映されるので、原油価格は高いよりも安いに越したことはありませんね。

しかしながら、原油を取り扱う企業で考えれば、原油の消費量が変わらないのに原油価格だけが下がってしまうと、大きなマイナスとして業績に関わってきてしまいます。

WTI原油先物価格が上昇した場合、比例して原油関連銘柄の株価も上昇していく傾向にあると言うことを、まずは頭に入れておきましょう。


■減産合意と原油関連銘柄の連動性
減産合意と原油関連銘柄の連動性を知る前にOPECと減産、この2つの意味を解説していきます。


▽OPECとは?
減産の話が出てかららOPECという単語が目につくようになりました。

原油に関係のある機構というのだけ理解しておけば問題ないのですが、もう少し詳しく解説すると、OPECとはOrganization of the Petroleum Exporting Countries=石油輸出国機構の事を指します。

OPECは国際石油資本などから石油産出国の利益を守ることを目的として、1960年9月14日に石油輸出国によって結成、設立された組織です。

現在では14ヶ国が加盟していますが、加盟国すべてを含めれば世界の原油生産量の半分を占める、いわば石油供給の鍵を握る存在とも言えるでしょう。


▽OPECによる原油の減産の意図
今回の焦点になっている減産とは、世界での原油の生産量を減らすという事です。

総会での合意は、OPEC加盟国全体の生産量の上限を、1日あたり3,250万バレルにするというもの。ロシアなどOPEC非加盟国もこれに応え、来年1月から大幅な減産に貢献することに合意しています。

減産を実施することにより原油価格の下落に歯止めをかけ、価格上昇させることが狙いにあることは読者の皆様もおわかりのことかと思います。

減産により原油の希少価値が高まるため、原油の価格が上がり、産油国の収支も増加する。減産による原油価格の上昇の真の狙いは、産油国の経済の立て直しにほかなりません。


■原油の中期展望
現状では先高観からWTI原油先物が上昇していますが、実際に減産が始まるのは来年の1月からです。

原油価格の上昇を見込んで、原油先物及び原油関連銘柄は大幅な上昇を遂げていることから、減産による経済的恩恵は織り込み済みであると考える投資家もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、先程解説した通り、減産の狙いは産油国の経済状態の立て直しにあります。長期的に原油価格をコントロールし、原油価格をある一定水準以上に維持し続けていかなければ産油国の経済状態も改善されていくとは言い難いのが現実です。

こうした背景からも、原油価格は中長期的に右肩上がりの推移を辿っていくと予想されますし、原油関連銘柄への恩恵も、中長期的に波及していくものと考えられます。


■原油関連銘柄
原油関連銘柄を探す際に抑えておきたいところは割安感。

長らく原油安により割安のまま放置されていた銘柄が多く、割安放置の根源である原油安が改善されるとなれば、割安解消という結果に結びつきます。

ということで、今回は原油関連銘柄の中でも割安な3銘柄をピックアップしてみました。


▽富士石油<5017>
原油精製販売企業。

今期は黒字転換するも、まだまだ割安水準。原油関連銘柄の中で最も注目する銘柄です。

PER 3.35倍、PBR 0.68倍


▽出光興業<5019>
石油精製元売り大手企業。

今期は黒字転換。直近では、韓国における100%子会社の出光電子材料韓国(京畿道坡州市)の有機EL材料製造装置の生産能力を増強するなど、有機EL事業も積極化。

PER 7.22倍、PBR 1.05倍


▽JXホールディングス<5020>
原油元売りの最大手企業。証券と言えば野村というように、石油と言えばJXです。

今期は黒字転換。しかし17年3月期第2四半期累計(4-9月)は下方修正を発表。

PER 12.51倍、PBR 0.89倍


▽その他の原油関連銘柄一覧
国際石開帝石<1605>
海洋掘削<1606>
石油資源<1662>
双日<2768>
TOKAI<3167>
昭和シェル<5002>
東亜石<5008>
富士興<5009>
日精蝋<5010>
東燃ゼネ<5012>
ユシロ<5013>
BPカストロ<5015>
MORESC<5018>
コスモHD<5021>
高見沢<5283>
ダイヤ通商<7462>
サンリン<7486>
日新商<7490>
サンオータス<7623>
カメイ<8037>
三谷商<8066>
三愛石<8097>
ミツウロコG<8131>
シナネンHD<8132>
エネクス<8133>
上原成<8148>
三谷産業<8285>



当ブログでは、個人的に注目しているテーマ関連株の深掘り、個別銘柄の考察、世界経済の今後の流れ、投資全般に役立つ情報を定期的に発信しています。チャート画像付きでの解説などもありますので、ブログも併せてお読み頂けますとより深くご理解頂けるかもしれません。

「投資顧問会社社長 ブログ」で検索してもらえれば、当ブログ「元投資顧問会社社長のチラシの裏」が出てくると思います。


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執筆者名:元・社長
ブログ名:元投資顧問会社社長のチラシの裏


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