【FISCOソーシャルレポーター】個人投資家株大臣福ちゃん:注目のオランダ総選挙
[17/01/31]
提供元:株式会社フィスコ
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以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家「株大臣福ちゃん」氏(ブログ「株大臣福ちゃんの株会議」)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。
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※2017年1月29日17時に執筆
2017年、欧州主要国で始まる総選挙の先陣を切るのが、オランダ総選挙だ。その後、4〜5月フランス大統領選、7月東京都議選挙、9月ドイツ連邦議会選挙と怒涛のスケジュールだ。オランダ総選挙の結果次第ではEU離脱の懸念もあることから、その動向に世界が注目している。
オランダ総選挙
欧州での選挙戦の始めの選挙であり、この結果により後に控える選挙にも影響が出てくる。現在優勢となっているのは、極右政党の自由党(PVV)である。ヘルト・ウィルダース党首が行ったヘイトスピーチにより勢いを得ているとみられている。発言も特定の宗教から特定の民族全体へ広げ、裁判に対しても強気の姿勢を見せている。又、総選挙で勝ったら、EU離脱を問う国民投票を実施すると発言していることも注目されている。ヘルト・ウィルダース氏が勝ったとすると、その後大きな変化があり株価が変動することが考えられることをおさえておこう。
オランダ総選挙の主な候補者
ヘルト・ウィルダース氏
自由党の初代党首であり、最近ではヘイトスピーチを行ったことで公判が開かれたことでも有名であり一時期イギリスに入国禁止になっていたほどだ。ヘルト・ウィルダース氏はトランプ氏を称賛しており、トランプ政権に便乗し勢いに乗り、選挙を乗り切るかが注目されている。
マルク・ルッテ氏
自由民主国民党に所属しており、2012年2月には内閣総辞職を発表し政権は終わったが、9月の総選挙で第2次ルッテ政権が発足した。
オランダEU離脱の理由と与える可能性
反EUを掲げるヘルト・ウィルダース党首は「オランダのEU加盟の是非を問う国民投票を実施する」と明言しており、オランダ総選挙関連銘柄に与える影響は大きいと考える。過去に、イギリスのEU離脱の時の株価の下落幅は2008年のリーマンショック時を上回ったことは記憶にも新しいだろう。離脱派が優勢と伝わった段階で世界中の警戒感が高まり、一時1300円超も下落しており、ヘルト・ウィルダースが優勢になる=EU離脱の可能性が一気に高まることにも繋がっており、世界中が注目している。
EU残留を訴えてきた当時のキャメロン首相は、離脱派が勝利したことで辞任を表明している。オバマ前大統領はEU離脱したとしてもイギリスとの協力体制は変わらないと発表していたが、投資家の多くは残留を見込んだ読みをしていたせいか、その読みが外れ投資家だけではなく金融市場全体が大きな混乱に包まれた。
ではEU離脱の声が多い背景には雇用の問題がある。イギリスは社会保障が充実しているため、多くの移民が渡ってくる。ロンドンは人口の半数以上が移民とされている。悪化する雇用環境の反面、賃金が安くなっているが働かざるを得なくなっている。失業者達は、なぜ自分は失業したのか?と考えるようになり、移民に仕事が回ることでの雇用賃金の悪化があるとされている。キャメロン首相は移民を10万人にすると宣言していたが実際のところは30万も存在している。EUに加盟している限り移民の受け入れを制限したり停止したりできないことで離脱派が一気に増え、勝利した結果だ。
注目のオランダ総選挙関連銘柄
<8591>オリックス
東京都港区に本社を置く。
2013年にオランダの大手銀行ラボバンクRABN.ULの資産運用会社ロベコから買収した。2015年の裁判によりオランダ国内で働く日本人が必ず必要だった労働許可を取得する必要がなくなった。このような理由も重なり日本とオランダのビジネスは密接になっており、このロベコの資産規模は30兆円強でオランダ総選挙関連銘柄においては今後名前を聞くことが増えるはずだ。
<5020>JXホールディングス
東京都千代田区に本社を置く。
石油の元売りの国内最大手である。今年の4月には東燃ゼネラルと経営統合しJX東燃ゼネラルホールディングスとして国内ガソリン販売で50%以上を占める企業が誕生することになる。石油連盟の木村会長はドル高ユーロ安による原油の下方圧力はマイルドになるのではないかとの意見であり、EU離脱という結果になったとしても、マイナス要素はないと見ている。
<6752>パナソニック
大阪府門真市に本社を置く。
輸入・輸出共に一番多い割合を占めているのが機械関連だ。EU離脱による貿易関連のビジネスについての影響は小さいと考えており、逆にEUが強く結束し世界経済にとって良い影響を与えると見ている。大手家電メーカーであり、貿易でも他国との取引の多いパナソニックが強気であることで、マイナスなイメージが多いオランダ総選挙関連銘柄をプラスに考える事ができるだろう。
株大臣のまとめ
トランプ政権の誕生に始まり、続いて欧州での選挙戦の始まりとも言えるオランダ総選挙の結果によりオランダ総選挙関連銘柄を始め、株価の変動が予想される2017年。結果によってはEU離脱も考えられ、そうなった際の株価はイギリスEU離脱の時の暴落の可能性もあり投資家にとっては常にアンテナを張っておかないといけない。オランダ総選挙関連銘柄だけでなくその後の選挙の特徴や傾向もしっかりとおさえておこう。
その他にも、注目テーマ株、個人的に注目している個別銘柄情報を株大臣福ちゃんブログで幅広く紹介している。話題のZMP関連銘柄、トランプ関連銘柄、フィンテック関連銘柄、VR関連銘柄、ドローン関連銘柄、自動運転車関連銘柄、IoT関連銘柄、人工知能関連銘柄、などに関する情報も日々更新しているので是非チェックして欲しい。検索サイトで「株大臣福ちゃんの株会議」と検索してもらえればブログが読める。
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執筆者名:株大臣福ちゃん
ブログ名:株大臣福ちゃんの株会議
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※2017年1月29日17時に執筆
2017年、欧州主要国で始まる総選挙の先陣を切るのが、オランダ総選挙だ。その後、4〜5月フランス大統領選、7月東京都議選挙、9月ドイツ連邦議会選挙と怒涛のスケジュールだ。オランダ総選挙の結果次第ではEU離脱の懸念もあることから、その動向に世界が注目している。
オランダ総選挙
欧州での選挙戦の始めの選挙であり、この結果により後に控える選挙にも影響が出てくる。現在優勢となっているのは、極右政党の自由党(PVV)である。ヘルト・ウィルダース党首が行ったヘイトスピーチにより勢いを得ているとみられている。発言も特定の宗教から特定の民族全体へ広げ、裁判に対しても強気の姿勢を見せている。又、総選挙で勝ったら、EU離脱を問う国民投票を実施すると発言していることも注目されている。ヘルト・ウィルダース氏が勝ったとすると、その後大きな変化があり株価が変動することが考えられることをおさえておこう。
オランダ総選挙の主な候補者
ヘルト・ウィルダース氏
自由党の初代党首であり、最近ではヘイトスピーチを行ったことで公判が開かれたことでも有名であり一時期イギリスに入国禁止になっていたほどだ。ヘルト・ウィルダース氏はトランプ氏を称賛しており、トランプ政権に便乗し勢いに乗り、選挙を乗り切るかが注目されている。
マルク・ルッテ氏
自由民主国民党に所属しており、2012年2月には内閣総辞職を発表し政権は終わったが、9月の総選挙で第2次ルッテ政権が発足した。
オランダEU離脱の理由と与える可能性
反EUを掲げるヘルト・ウィルダース党首は「オランダのEU加盟の是非を問う国民投票を実施する」と明言しており、オランダ総選挙関連銘柄に与える影響は大きいと考える。過去に、イギリスのEU離脱の時の株価の下落幅は2008年のリーマンショック時を上回ったことは記憶にも新しいだろう。離脱派が優勢と伝わった段階で世界中の警戒感が高まり、一時1300円超も下落しており、ヘルト・ウィルダースが優勢になる=EU離脱の可能性が一気に高まることにも繋がっており、世界中が注目している。
EU残留を訴えてきた当時のキャメロン首相は、離脱派が勝利したことで辞任を表明している。オバマ前大統領はEU離脱したとしてもイギリスとの協力体制は変わらないと発表していたが、投資家の多くは残留を見込んだ読みをしていたせいか、その読みが外れ投資家だけではなく金融市場全体が大きな混乱に包まれた。
ではEU離脱の声が多い背景には雇用の問題がある。イギリスは社会保障が充実しているため、多くの移民が渡ってくる。ロンドンは人口の半数以上が移民とされている。悪化する雇用環境の反面、賃金が安くなっているが働かざるを得なくなっている。失業者達は、なぜ自分は失業したのか?と考えるようになり、移民に仕事が回ることでの雇用賃金の悪化があるとされている。キャメロン首相は移民を10万人にすると宣言していたが実際のところは30万も存在している。EUに加盟している限り移民の受け入れを制限したり停止したりできないことで離脱派が一気に増え、勝利した結果だ。
注目のオランダ総選挙関連銘柄
<8591>オリックス
東京都港区に本社を置く。
2013年にオランダの大手銀行ラボバンクRABN.ULの資産運用会社ロベコから買収した。2015年の裁判によりオランダ国内で働く日本人が必ず必要だった労働許可を取得する必要がなくなった。このような理由も重なり日本とオランダのビジネスは密接になっており、このロベコの資産規模は30兆円強でオランダ総選挙関連銘柄においては今後名前を聞くことが増えるはずだ。
<5020>JXホールディングス
東京都千代田区に本社を置く。
石油の元売りの国内最大手である。今年の4月には東燃ゼネラルと経営統合しJX東燃ゼネラルホールディングスとして国内ガソリン販売で50%以上を占める企業が誕生することになる。石油連盟の木村会長はドル高ユーロ安による原油の下方圧力はマイルドになるのではないかとの意見であり、EU離脱という結果になったとしても、マイナス要素はないと見ている。
<6752>パナソニック
大阪府門真市に本社を置く。
輸入・輸出共に一番多い割合を占めているのが機械関連だ。EU離脱による貿易関連のビジネスについての影響は小さいと考えており、逆にEUが強く結束し世界経済にとって良い影響を与えると見ている。大手家電メーカーであり、貿易でも他国との取引の多いパナソニックが強気であることで、マイナスなイメージが多いオランダ総選挙関連銘柄をプラスに考える事ができるだろう。
株大臣のまとめ
トランプ政権の誕生に始まり、続いて欧州での選挙戦の始まりとも言えるオランダ総選挙の結果によりオランダ総選挙関連銘柄を始め、株価の変動が予想される2017年。結果によってはEU離脱も考えられ、そうなった際の株価はイギリスEU離脱の時の暴落の可能性もあり投資家にとっては常にアンテナを張っておかないといけない。オランダ総選挙関連銘柄だけでなくその後の選挙の特徴や傾向もしっかりとおさえておこう。
その他にも、注目テーマ株、個人的に注目している個別銘柄情報を株大臣福ちゃんブログで幅広く紹介している。話題のZMP関連銘柄、トランプ関連銘柄、フィンテック関連銘柄、VR関連銘柄、ドローン関連銘柄、自動運転車関連銘柄、IoT関連銘柄、人工知能関連銘柄、などに関する情報も日々更新しているので是非チェックして欲しい。検索サイトで「株大臣福ちゃんの株会議」と検索してもらえればブログが読める。
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執筆者名:株大臣福ちゃん
ブログ名:株大臣福ちゃんの株会議
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