ショーケース Research Memo(1):16/12期は過去最高の売上高、営業利益を更新。新規分野へも積極投資
[17/03/13]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
ショーケース・ティービー<3909>は、顧客企業のWebサイトをより使いやすくすることで成約率を高めるクラウドサービスの提供に加えて、独自のDMP※によるWebマーケティング支援を主力としている。国内外で特許取得したWebサイト最適化技術を活用し、既存のWebサイトを「見やすく、わかりやすく、入力しやすく」する「おもてなし」の機能や、そこで蓄積されたデータを活用した効果的な広告配信サービスに特長があり、独自のポジショニングを確立したことが同社の成長を支えてきた。国内のインターネット通販(EC)、金融、人材サービス、不動産など業界を代表する企業を中心に約1,000社の顧客基盤を有し、累計で7,000アカウントを超える導入実績を誇る。2015年3月に東証マザーズに上場すると、2016年12月には東証1部へ市場変更となった。既存事業の成長加速とともに、フィンテックや人工知能、AR/VRなど、新しい成長分野への投資にも積極的であり、同社は新たな成長フェーズに入ったと言える。
※データマネジメントプラットフォームの略。インターネット上の様々なサーバーに蓄積されるビッグデータやWebサイトのログデータなどを一元管理、分析し、最終的に広告配信などの最適化を実現するプラットフォームのこと。
2016年12月期の業績は、売上高が前期比11.2%増の1,375百万円、営業利益が同8.7%増の331百万円と増収増益となり、過去最高の売上高、営業(経常)利益を更新した。既存サービスが堅調に推移したことに加え、DMPを中心としたデータマーケティング事業(効果的な広告配信サービスなど)が大きく伸長した。利益面でも、今後の成長に向けて人件費などが増加したものの、増収により吸収することで増益を確保するとともに、営業利益率も24.1%の高い水準を維持している。また、FinTechや人工知能(AI)など新しい分野への投資にも積極的に取り組み、一定の成果を残した。増収率がやや緩やかな水準にとどまったものの、データマーケティング事業を中心とした既存事業の成長加速と新規分野への積極投資を両立したところは大いに評価できるだろう。
2017年12月期の業績予想について同社は、売上高を前期比31.1%増の1,802百万円、営業利益を同20.6%増の400百万円と大幅な増収増益を見込んでいる。前期に引き続き、既存サービスの着実な伸びとデータマネジメント事業の拡大を見込むとともに、新たなブランドとして立ち上がった「プロテック」(セキュリティ関連サービス)が業績の伸びに寄与する見通しである。弊社でも、データマネジメント事業や新サービスが順調に立ち上がってきたことから同社の業績予想の達成は十分に可能であるとみている。
同社の成長戦略の方向性は、既存事業とデータビジネスをベースとして、新規分野の事業化を目指すものである。特に、1)ビッグデータと人工知能、2)FinTechとセキュリティ、3)AR/VR(拡張現実と仮想現実)を注力分野としており、新しいビジネスによる多様な収益モデルを積み上げることで成長を加速する戦略である。2025年にはグローバル展開により連結売上高1,000億円、経常利益100億円、ROE30%を達成する意欲的な目標を掲げている。弊社では、外部環境が追い風であることに加え、他社にはないユーザー情報による精度の高いデータマーケティングビジネスを展開できるところは大きなアドバンテージになると捉えており、新しい技術の活用による新規ビジネスの事業化や国内における成功モデルの海外への横展開など同社のポテンシャルは高いものと評価している。他社との提携やM&Aを含め、今後の動向に注目したい。
■Key Points
・2016年12月期は過去最高の売上高、営業利益を更新するとともに、新規分野への積極投資も両立
・Web最適化を実現する特許技術と精度の高いDMPなどに優位性を発揮
・ビッグデータと人工知能、FinTechとセキュリティ、AR/VRを注力分野として成長加速を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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ショーケース・ティービー<3909>は、顧客企業のWebサイトをより使いやすくすることで成約率を高めるクラウドサービスの提供に加えて、独自のDMP※によるWebマーケティング支援を主力としている。国内外で特許取得したWebサイト最適化技術を活用し、既存のWebサイトを「見やすく、わかりやすく、入力しやすく」する「おもてなし」の機能や、そこで蓄積されたデータを活用した効果的な広告配信サービスに特長があり、独自のポジショニングを確立したことが同社の成長を支えてきた。国内のインターネット通販(EC)、金融、人材サービス、不動産など業界を代表する企業を中心に約1,000社の顧客基盤を有し、累計で7,000アカウントを超える導入実績を誇る。2015年3月に東証マザーズに上場すると、2016年12月には東証1部へ市場変更となった。既存事業の成長加速とともに、フィンテックや人工知能、AR/VRなど、新しい成長分野への投資にも積極的であり、同社は新たな成長フェーズに入ったと言える。
※データマネジメントプラットフォームの略。インターネット上の様々なサーバーに蓄積されるビッグデータやWebサイトのログデータなどを一元管理、分析し、最終的に広告配信などの最適化を実現するプラットフォームのこと。
2016年12月期の業績は、売上高が前期比11.2%増の1,375百万円、営業利益が同8.7%増の331百万円と増収増益となり、過去最高の売上高、営業(経常)利益を更新した。既存サービスが堅調に推移したことに加え、DMPを中心としたデータマーケティング事業(効果的な広告配信サービスなど)が大きく伸長した。利益面でも、今後の成長に向けて人件費などが増加したものの、増収により吸収することで増益を確保するとともに、営業利益率も24.1%の高い水準を維持している。また、FinTechや人工知能(AI)など新しい分野への投資にも積極的に取り組み、一定の成果を残した。増収率がやや緩やかな水準にとどまったものの、データマーケティング事業を中心とした既存事業の成長加速と新規分野への積極投資を両立したところは大いに評価できるだろう。
2017年12月期の業績予想について同社は、売上高を前期比31.1%増の1,802百万円、営業利益を同20.6%増の400百万円と大幅な増収増益を見込んでいる。前期に引き続き、既存サービスの着実な伸びとデータマネジメント事業の拡大を見込むとともに、新たなブランドとして立ち上がった「プロテック」(セキュリティ関連サービス)が業績の伸びに寄与する見通しである。弊社でも、データマネジメント事業や新サービスが順調に立ち上がってきたことから同社の業績予想の達成は十分に可能であるとみている。
同社の成長戦略の方向性は、既存事業とデータビジネスをベースとして、新規分野の事業化を目指すものである。特に、1)ビッグデータと人工知能、2)FinTechとセキュリティ、3)AR/VR(拡張現実と仮想現実)を注力分野としており、新しいビジネスによる多様な収益モデルを積み上げることで成長を加速する戦略である。2025年にはグローバル展開により連結売上高1,000億円、経常利益100億円、ROE30%を達成する意欲的な目標を掲げている。弊社では、外部環境が追い風であることに加え、他社にはないユーザー情報による精度の高いデータマーケティングビジネスを展開できるところは大きなアドバンテージになると捉えており、新しい技術の活用による新規ビジネスの事業化や国内における成功モデルの海外への横展開など同社のポテンシャルは高いものと評価している。他社との提携やM&Aを含め、今後の動向に注目したい。
■Key Points
・2016年12月期は過去最高の売上高、営業利益を更新するとともに、新規分野への積極投資も両立
・Web最適化を実現する特許技術と精度の高いDMPなどに優位性を発揮
・ビッグデータと人工知能、FinTechとセキュリティ、AR/VRを注力分野として成長加速を目指す
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
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