オンコリスバイ Research Memo(10):治験費用の増加により2017年12月期は損失額が拡大見込み
[17/03/28]
提供元:株式会社フィスコ
提供元:株式会社フィスコ
注目トピックス 日本株
■今後の見通し
1. 2017年12月期以降の業績見通し
オンコリスバイオファーマ<4588>の2017年12月期の業績は、売上高が前期比12.2%増の200百万円、営業損失、経常損失、当期純損失がいずれも1,400百万円を見込んでいる。
売上高の増収要因は、テロメスキャンのマイルストーン収入や中国、欧州でのライセンス契約一時金などを見込んでいる。またテロメスキャンの販売収入も規模は小さいものの米国向けに伸びる見通しだ。一方、営業損失が拡大するが、これは研究開発費が日米でのテロメライシンの臨床試験開始に伴い、前期の360百万円から700百万円に増加することが主因だ。
また、特許関連費用も200百万円程度と前期の数千万円から増加する見込みとなっている。増加の主な要因は、テロメライシンの次世代技術として4℃保存を可能とする技術(現在は-60℃保存)を、英国のベンチャー企業から導入する予定となっているため。4℃保存を可能とするためには糖類を調合すれば可能となるが、ゲル状となるため、実用化するためには材料技術等の特殊なノウハウが必要となる。4℃保存が可能となれば、液体窒素やドライアイスなど冷凍するための設備機器が不要となるため、輸送コストや医療施設での保管コストが低下するメリットが出てくる。
2018年12月期については、日本及び米国でのテロメライシンのライセンス契約が実現すれば、営業利益段階で黒字化が見込まれる。逆にライセンス契約が実現しなかった場合は、引き続き1,000百万円を超える営業損失が続くことになる。研究開発費の水準が700〜800百万円と引き続き高水準が続くためだ。ライセンス契約のカギを握るのは、米国での第2相臨床試験における15症例の中間解析データと、日本での食道がんでの第1相臨床試験の結果となり、順調に進めばそれぞれ2018年前半にも判明する見通しだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<TN>
1. 2017年12月期以降の業績見通し
オンコリスバイオファーマ<4588>の2017年12月期の業績は、売上高が前期比12.2%増の200百万円、営業損失、経常損失、当期純損失がいずれも1,400百万円を見込んでいる。
売上高の増収要因は、テロメスキャンのマイルストーン収入や中国、欧州でのライセンス契約一時金などを見込んでいる。またテロメスキャンの販売収入も規模は小さいものの米国向けに伸びる見通しだ。一方、営業損失が拡大するが、これは研究開発費が日米でのテロメライシンの臨床試験開始に伴い、前期の360百万円から700百万円に増加することが主因だ。
また、特許関連費用も200百万円程度と前期の数千万円から増加する見込みとなっている。増加の主な要因は、テロメライシンの次世代技術として4℃保存を可能とする技術(現在は-60℃保存)を、英国のベンチャー企業から導入する予定となっているため。4℃保存を可能とするためには糖類を調合すれば可能となるが、ゲル状となるため、実用化するためには材料技術等の特殊なノウハウが必要となる。4℃保存が可能となれば、液体窒素やドライアイスなど冷凍するための設備機器が不要となるため、輸送コストや医療施設での保管コストが低下するメリットが出てくる。
2018年12月期については、日本及び米国でのテロメライシンのライセンス契約が実現すれば、営業利益段階で黒字化が見込まれる。逆にライセンス契約が実現しなかった場合は、引き続き1,000百万円を超える営業損失が続くことになる。研究開発費の水準が700〜800百万円と引き続き高水準が続くためだ。ライセンス契約のカギを握るのは、米国での第2相臨床試験における15症例の中間解析データと、日本での食道がんでの第1相臨床試験の結果となり、順調に進めばそれぞれ2018年前半にも判明する見通しだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
<TN>