ジグソー Research Memo(1):IoTだけでなくIoEへ、特に産業用途への拡大と視覚再生プロジェクトに注目
[17/04/06]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■要約
JIG-SAW<3914>は、全産業・全業務自動化サービスを提供する次世代全自動コントロールカンパニー。
1. セグメントと強み
同社はマネジメントサービス事業の単一セグメントで、主に各種物理サーバ・クラウドサーバ・ハイブリッドサーバ、IoTデバイス及びネットワーク機器を対象としたインターネットシステム自動運用等の提供が主力となっている。同社の強みは子会社のモビコム(株)も含めたグループ全体として、サーバ専用のLinux OSの開発で培ったノウハウ・基盤技術を有することや、IoTの根幹である信号制御技術(DSP)によりIoTデバイスそのものへの直接的な関与が可能になったことなどで、これらをもとにインターネットにつながっているすべてのものをサービス対象にするという意味のIoE(Internet of Everything)を目指している。
2. IoTの産業用途への拡大
第4次産業革命という追い風に乗って、同社は産業用途への拡大に乗り出す。同社が狙っているIoTは、まったく人が操作せず、モノ・デバイス・半導体がIoTを主導する立場になり、マシン同士が絶え間なくデータのやり取りをし自律的な動きが増加することを指す。同社独自の技術で、全産業のサービス・アプリケーションの根幹に事業を展開し、産業分野におけるIoTを後方から支援する中核企業になる戦略だ。2020年の世界のIoT市場規模は365兆円と言われ、同社はそのうちの1%の獲得を目標としている。
3. 視覚再生プロジェクト
同社は、ただのIoTにとどまらず、テクノロジーとバイオロジーの融合にも積極的に取り組んでいる。そのうちの1つである同社の視覚再生プロジェクトは、国立大学法人 岩手大学 冨田浩史教授らと共同で、失明した人に再び視覚を取り戻すことを目的としている。網膜に機能異常が発生し失明することが多いが、その場合でも神経節細胞が生きているケースがある。同社の技術の応用は、その生きている神経節細胞に光受容可能なタンパク質成分薬を投与した上で、同社の独自アルゴリズムによる色信号制御技術によって補正された信号を脳へ送るというもので、患者は視覚再生用プリズムグラスという特殊な眼鏡をかけることで、それを可能にすると言う。実用化に向けたグラス装着による臨床研究を早ければ2018年中にも開始する計画。同社の色信号制御による独自アルゴリズム等は特許出願済みで、その応用によって視覚だけでなく、今後は聴覚、味覚、手足の動作まで細胞制御が展開できるだろう。
4. 2016年12月期決算と2017年12月期業績見通し
同社の2016年12月期連結業績は、売上高が前期比68.9%増の1,110百万円、営業利益が同63.2%増の255百万円で着地した。マネジメントサービスの受注は新規・既存ともに堅調で、増収増益に貢献。売上高営業利益率は23.02%、ROEは21.67%、ROA(総資産経常利益率)21.29%といずれも前期から引き続き高水準を維持している。2017年12月期は、同社を取り巻く事業環境が大きく伸長することを鑑み、業績予想を非開示としているが引き続き最高益の更新を見込んでいる。
Key Points
・第4次産業革命の波に乗り、産業用需要を開拓へ。同社の根源的基礎技術は同社独自の技術。
・独自技術の応用によるテクノロジーとバイオロジーの融合分野の1つである視覚再生プロジェクトは早ければ2018年中にも臨床研究へ。
・2016年12月期連結業績は売上高及び営業利益ともに前期比60%台の伸びで、最高益を更新。売上高営業利益率は23.02%、ROEは21.67%と高水準を維持。
(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)
<NB>
JIG-SAW<3914>は、全産業・全業務自動化サービスを提供する次世代全自動コントロールカンパニー。
1. セグメントと強み
同社はマネジメントサービス事業の単一セグメントで、主に各種物理サーバ・クラウドサーバ・ハイブリッドサーバ、IoTデバイス及びネットワーク機器を対象としたインターネットシステム自動運用等の提供が主力となっている。同社の強みは子会社のモビコム(株)も含めたグループ全体として、サーバ専用のLinux OSの開発で培ったノウハウ・基盤技術を有することや、IoTの根幹である信号制御技術(DSP)によりIoTデバイスそのものへの直接的な関与が可能になったことなどで、これらをもとにインターネットにつながっているすべてのものをサービス対象にするという意味のIoE(Internet of Everything)を目指している。
2. IoTの産業用途への拡大
第4次産業革命という追い風に乗って、同社は産業用途への拡大に乗り出す。同社が狙っているIoTは、まったく人が操作せず、モノ・デバイス・半導体がIoTを主導する立場になり、マシン同士が絶え間なくデータのやり取りをし自律的な動きが増加することを指す。同社独自の技術で、全産業のサービス・アプリケーションの根幹に事業を展開し、産業分野におけるIoTを後方から支援する中核企業になる戦略だ。2020年の世界のIoT市場規模は365兆円と言われ、同社はそのうちの1%の獲得を目標としている。
3. 視覚再生プロジェクト
同社は、ただのIoTにとどまらず、テクノロジーとバイオロジーの融合にも積極的に取り組んでいる。そのうちの1つである同社の視覚再生プロジェクトは、国立大学法人 岩手大学 冨田浩史教授らと共同で、失明した人に再び視覚を取り戻すことを目的としている。網膜に機能異常が発生し失明することが多いが、その場合でも神経節細胞が生きているケースがある。同社の技術の応用は、その生きている神経節細胞に光受容可能なタンパク質成分薬を投与した上で、同社の独自アルゴリズムによる色信号制御技術によって補正された信号を脳へ送るというもので、患者は視覚再生用プリズムグラスという特殊な眼鏡をかけることで、それを可能にすると言う。実用化に向けたグラス装着による臨床研究を早ければ2018年中にも開始する計画。同社の色信号制御による独自アルゴリズム等は特許出願済みで、その応用によって視覚だけでなく、今後は聴覚、味覚、手足の動作まで細胞制御が展開できるだろう。
4. 2016年12月期決算と2017年12月期業績見通し
同社の2016年12月期連結業績は、売上高が前期比68.9%増の1,110百万円、営業利益が同63.2%増の255百万円で着地した。マネジメントサービスの受注は新規・既存ともに堅調で、増収増益に貢献。売上高営業利益率は23.02%、ROEは21.67%、ROA(総資産経常利益率)21.29%といずれも前期から引き続き高水準を維持している。2017年12月期は、同社を取り巻く事業環境が大きく伸長することを鑑み、業績予想を非開示としているが引き続き最高益の更新を見込んでいる。
Key Points
・第4次産業革命の波に乗り、産業用需要を開拓へ。同社の根源的基礎技術は同社独自の技術。
・独自技術の応用によるテクノロジーとバイオロジーの融合分野の1つである視覚再生プロジェクトは早ければ2018年中にも臨床研究へ。
・2016年12月期連結業績は売上高及び営業利益ともに前期比60%台の伸びで、最高益を更新。売上高営業利益率は23.02%、ROEは21.67%と高水準を維持。
(執筆:フィスコアナリスト 清水 さくら)
<NB>