SDエンター Research Memo(3):ボウリングが不振で計画を下回る決算も、各事業で手応えが感じられる内容
[17/04/13]
提供元:株式会社フィスコ
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注目トピックス 日本株
■業績動向
1. 2017年3月期第3四半期決算の概要
SDエンターテイメント<4650>の2017年3月期第3四半期決算は、売上高6,057百万円(前年同期比0.7%増)、営業利益35百万円(同48.9%減)、経常損失68百万円(前年同期は54百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期損失137百万円(前年同期は85百万円の損失)と、売上高は横ばいながら、利益面では前年同期を下回っての着地となった。
第2四半期決算までは順調な進捗を見せていたが、ボウリング事業が天候要因から前年同期比で大幅減収減益となったことや、GAME事業がネット型クレーンゲーム“ぽちっとクレーン”の伸び悩み等で営業赤字に転落したことが主な要因となって、第3四半期単独期間(2016年10月-12月期)は赤字に転落し、第3四半期累計期間の営業利益の前年同期比半減へとつながった。
第1・第2四半期までを振り返ると、今第1四半期において同社は、1)市場調査・人材教育・コンサルティング費用、2)放課後デイサービス等の開業準備費用、3)賃料削減交渉成功報酬の一括計上、4)赤字ゲーム店譲渡決定にかかる減損の計上、の4項目について一時的な費用を計上した。例えばGAME事業では、同社自身がゲーム場運営において長年の経験を有しているが、今回、外部コンサルタントに委託して、ゲーム機の選定や動線など店舗設計全般について見直しを行った。その効果は第2四半期から明確に現れた。また、賃料削減に関しては、外部の交渉専門家に依頼して不動産の賃料を年間で約50百万円引き下げることに成功した。この効果は7月の月次決算から賃料負担の軽減効果として発現している。
また第2四半期単独期間には、第1四半期に費用を投下して行った各種収益改善策の着実な実行・定着に努めた。この期間は夏場で、同社にとっては不需要期に当たるが、新たな施策にじっくり取り組んで定着させるには好都合な時期であり、将来の成長に向けて布石を打つ、そういう位置付けで臨んだ。
第3四半期は、第2四半期までの“種まき”に対して、“収穫”の時期と期待された時期であった。前述したようにボウリングとGAME両事業での取りこぼしの影響が大きく、業績的にはマイナス面の影響が大きく残った形となった。しかし、フィットネス事業で既存店売上高が増収を確保したほか、シネマもヒット作に恵まれたのに加えて自助努力の結果として飲食売上げが拡大して増収となるなど、随所で着実な収益力の向上を確認できた。また、ボウリングやGAME事業でマイナスとなった原因は明確で、解決策が講じられており、決算数値への失望感よりも今後への手応えのほうが強く感じられる内容だった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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1. 2017年3月期第3四半期決算の概要
SDエンターテイメント<4650>の2017年3月期第3四半期決算は、売上高6,057百万円(前年同期比0.7%増)、営業利益35百万円(同48.9%減)、経常損失68百万円(前年同期は54百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期損失137百万円(前年同期は85百万円の損失)と、売上高は横ばいながら、利益面では前年同期を下回っての着地となった。
第2四半期決算までは順調な進捗を見せていたが、ボウリング事業が天候要因から前年同期比で大幅減収減益となったことや、GAME事業がネット型クレーンゲーム“ぽちっとクレーン”の伸び悩み等で営業赤字に転落したことが主な要因となって、第3四半期単独期間(2016年10月-12月期)は赤字に転落し、第3四半期累計期間の営業利益の前年同期比半減へとつながった。
第1・第2四半期までを振り返ると、今第1四半期において同社は、1)市場調査・人材教育・コンサルティング費用、2)放課後デイサービス等の開業準備費用、3)賃料削減交渉成功報酬の一括計上、4)赤字ゲーム店譲渡決定にかかる減損の計上、の4項目について一時的な費用を計上した。例えばGAME事業では、同社自身がゲーム場運営において長年の経験を有しているが、今回、外部コンサルタントに委託して、ゲーム機の選定や動線など店舗設計全般について見直しを行った。その効果は第2四半期から明確に現れた。また、賃料削減に関しては、外部の交渉専門家に依頼して不動産の賃料を年間で約50百万円引き下げることに成功した。この効果は7月の月次決算から賃料負担の軽減効果として発現している。
また第2四半期単独期間には、第1四半期に費用を投下して行った各種収益改善策の着実な実行・定着に努めた。この期間は夏場で、同社にとっては不需要期に当たるが、新たな施策にじっくり取り組んで定着させるには好都合な時期であり、将来の成長に向けて布石を打つ、そういう位置付けで臨んだ。
第3四半期は、第2四半期までの“種まき”に対して、“収穫”の時期と期待された時期であった。前述したようにボウリングとGAME両事業での取りこぼしの影響が大きく、業績的にはマイナス面の影響が大きく残った形となった。しかし、フィットネス事業で既存店売上高が増収を確保したほか、シネマもヒット作に恵まれたのに加えて自助努力の結果として飲食売上げが拡大して増収となるなど、随所で着実な収益力の向上を確認できた。また、ボウリングやGAME事業でマイナスとなった原因は明確で、解決策が講じられており、決算数値への失望感よりも今後への手応えのほうが強く感じられる内容だった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
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